高知では近年、2歳新馬の入厩がほとんどなく、サラブレッドの2歳馬による重賞・金の鞍賞も2002年の12月を最後に行われていない。したがってこの黒潮皐月賞が、この世代における地元で争われる最初の重賞ということになる。
メンバーを見渡すと、ダートグレードに挑戦した馬がいるかと思えば、未勝利馬もいたり、メンバー間にはかなりの力差がありそうだ。
格付け最上位はグランシング。ホッカイドウ競馬から転入初戦となった元旦の3歳1組戦を勝って古馬格付けとなり、その後は3着を外さない堅実な走りでクラスを上げてきた。前々走のC1特別に続いて前走B2特別も勝利。この時期の3歳馬としては、抜けた存在と言ってもいいだろう。さすがにホッカイドウ時代にJRA認定レースを勝っているだけのことはある。
2番手にベルエキップ。3歳1組戦から古馬E級まで3連勝し、兵庫チャンピオンシップJpnIIに遠征。さすがにそこでは相手が強く、最下位に敗れたが、地元の同世代が相手なら上位争いも可能。勝ち星はなかったがこの馬もホッカイドウ競馬からの転入組。祖母は笠松で一時代を築いた最強牝馬マックスフリートで、帝王賞2着があるミラクルオペラの近親という血統だ。
3番手にガーランド。この馬もホッカイドウ競馬からの転入馬で、2歳時に未勝利戦を勝ったものの、JRA認定レースには勝てなかった。ここ4戦は3歳の上位クラスで2、2、1、1着という成績。グランシングの実力が抜けていそうだが、勝ち負けにからめる可能性があるのはここらあたりまでだろう。
ファンドリプライドは中央からの転入組。転入後の3歳戦では6戦3勝、2着1回という安定した成績。ただ、ガーランドとは3度対戦したうち2度先着されていて、分が悪い。
コスモエコロジーは中央からの転入初戦を快勝。高知ではまだこの1戦のみで、未知の魅力はある。
◎グランシング
○ベルエキップ
▲ガーランド
△ファンドリプライド
△コスモエコロジー