ホッカイドウ競馬もいよいよ29日からシーズンがスタート。最初に行われる重賞が、3歳三冠の第1弾となる北斗盃。
大井から移籍のガンバルへクターを除く全馬が休養明け緒戦。昨シーズンの力関係がそのままということもないだろうが、やはり1000メートルの2歳オープン戦を連勝して2歳シーズンを終えたディアダンサーの実績がひときわ目立つ。1分1秒前後の持ちタイムもまずまず。重賞勝ちこそないものの、先着された馬たちの多くが中央や南関東などに移籍してしまっていることを考えれば、この馬が残った馬たちの中でトップに立つ可能性は十分。
多くがここまでに何戦か経験している馬たちだが、未知の魅力があるのが1戦1勝のヴォルテージ。1分1秒8という勝ちタイムもデビュー戦ならまずまずで、成長分があれば1秒以上は縮められるだろう。
持ちタイムということでは、11月13日のフルーツ王国よいち賞の1、2着馬スプリンガーハナコとバンブーエルトリが1分ジャストでメンバー中最速。
昨シーズンの成績からはこの4頭の争いとなりそうだが、休み明けだけに当然のことながら馬体重やパドックの気配を見てから馬券を決めたい。
◎ディアダンサー
○ヴォルテージ
▲スプリンガーハナコ
△バンブーエルトリ
3歳牝馬による留守杯日高賞。冬季休催明け後、急激に力をつけてきたような馬が見当たらず、4月13日に行われた菜の花賞上位馬の再戦と見てよさそう。
菜の花賞で早めに先頭に立ち、直線競り合って1、2着のマサノパンダとピンクゴールドが実力的にはやや抜けた感じで、3着のミラクルジョンコ以下や、別路線組の逆転はちょっと難しそう。
モエレアンドロメダは菜の花賞4着だが、この時期の北海道デビュー馬は全国に散らばって活躍を見せる馬が多く、上積みがあれば一角崩しも。
2歳時に快進撃を見せたジェベルロバーツは南部駒賞で惨敗して以降さっぱりだが、まだ見限るには早いかも。
◎マサノパンダ
○ピンクゴールド
▲モエレアンドロメダ
△ジェベルロバーツ
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クラス別定の尾張名古屋杯。B級やC級から連勝馬が出てきたことで、狙えそうな馬が何頭もいて馬券的にはおもしろそうな一戦。
現在の格付けよりもっと上の能力があると思われるのがゴールデンミション。中央1勝で障害未勝利のあと転入。2戦目のB1特別で2着に敗れたものの、その後は3連勝でB1特別まで勝った。その前走が4コーナーで逃げていたピクシーザダンスをとらえると、楽に8馬身突き放した。A級でも十分勝負になりそうで、55キロで出られるここはこの馬が中心。
C級からB級まで目下5連勝中のオーリーテンも底を見せていない。特にここ3戦は2着に4馬身、3馬身、3馬身という差をつけて完勝。いきなりここで勝負になってもおかしくない。
重賞実績のあるマルヨスポットまで3頭が中心。
C級で9戦連続連対中のテキサスイーグル、昨年4月のこのレースで3着があるマジックポー、近走A2で一息も盛岡の芝で重賞勝ちのあるオグリホットらにもチャンスはありそう。
人気は割れると見てゴールデンミションから手広く。
◎ゴールデンミション
○オーリーテン
▲マルヨスポット
△テキサスイーグル
△マジックポー
△オグリホット
JpnIIのわりには小粒なメンバーになった。これまでにダートグレードに出走したことのある馬は地元兵庫のディアースパークルのみ。そして重賞勝ちも前走菊水賞を制したディアースパークルのみ。
中央勢も2歳時に芝の重賞に出走していた馬ばかりで、ダートで実績を残しているのは、500万から伏竜ステークスを連勝しているナンヨーリバーだけ。ダート500万の飛梅賞を勝っているピエナエイムは、前走伏竜ステークスではナンヨーリバーに0秒9離された5着だけに逆転まではきびしそう。ウイントリガーは岩田康誠騎手とはいえ、これが初ダートとなるだけにどうだろう。
ピンとくる馬がいない感じのメンバー構成で、やはりダートのオープンを勝っているナンヨーリバーが中心になる。
かといって、地方勢にもコレといった実績馬が見当たらない。地元兵庫勢にしても、兵庫ジュニアグランプリJpnIIで3着と好走したアルアルアルが園田ユースカップでまさかの5着に敗れて以降は戦線離脱して混戦模様。2歳時こそ目立たない成績だったが、菊水賞を逃げ切ったディアースパークルが力をつけたと見て地方勢の筆頭。
パセティックシーンは、菊水賞では直線追い込み届かず2着も、ここまで6戦4勝、2着3着各1回という成績。まだ底を見せていない感じもあり、力をつけていればこのメンバーなら上位に食い込む余地もありそう。
とはいうものの、抜けた馬がいない3歳のこの時期のレースだけに、これまでの成績はイマイチでも、急激に成長を遂げているような馬がいれば穴をあける可能性もある。
◎ナンヨーリバー
○ピエナエイム
▲ディアースパークル
△ウイントリガー
△パセティックシーン
ばんえい十勝の2年目のシーズンがいよいよスタートする。
オープニングの3日間は、さまざまなイベントが行われるようで、今シーズンのばんえい競馬も、ばんえい競馬そのものだけではない楽しみがいろいろありそうで期待がふくらむ。
正式な案内などはまだないようだが、イベントの中に「カフェテラス新設記念抽選会(100名様に割引券)」とあるように、どうやら競馬場にカフェテラスができるようだ。常設の飲食店ができるのは、集客面でもよろこばしい。どんな食べ物が提供されるのだろう。帯広競馬場の名物となるようなものがたくさんできるよう期待したい。
さて、シーズン最初の重賞は、ばんえい十勝オッズパーク杯。
実はばんえい記念が終わった時点で、このレースで本命とする馬は決めていた。
カネサブラックだ。
昨シーズンのばんえい記念には、登録のみで回避。松井浩文厩舎としては、連覇となったトモエパワーに専念し、カネサブラックは今シーズンに温存という格好だった。
トモエパワーで連覇を果たしたあとの共同インタビューでは、今シーズンのばんえい記念にはカネサブラックも出走させると明言していた。それだけ今シーズンへの期待も大きいのだろう。ナリタボブサップやスーパークリントンなど、他の実績馬にとってはばんえい記念の疲れや反動が心配されるだけに、フレッシュな状態のカネサブラックにとって、ここは連覇を狙う絶好の機会。
相手にはマルミシュンキ。
ここまで通算18戦17勝。確実に勝てるレースを選んで使ってきただけに、ここもある程度の勝算はあるのだろう。デビューから一貫して手綱をとってきた松田道明騎手がカネサブラックのほうに乗るため、今回は大河原和雄騎手が初騎乗となる。
チャンピオンカップ以来となるトカチプリティーも実績上位。
ばんえい記念で有力となったナリタボブサップやスーパークリントンは、もちろん実績的にはこの相手なら負けられないところだが、ばんえい記念から1カ月ほどしかたっていないここでどこまで仕上げているか。
◎カネサブラック
○マルミシュンキ
▲トカチプリティー
△スーパークリントン
△ナリタボブサップ
昨年までは東海・北陸・近畿・中国地区の交流として行われていたオグリキャップ記念だが、今シーズンから全国交流となり、1着賞金もアップ。そして距離はダートグレード時代の2500メートルに戻った。あらためて笠松競馬最大のレースとして注目される一戦。
4月4日のスプリング争覇でウイニングウインドが楽勝するのを見たときは、今年のオグリキャップ記念もこの馬でしょうがないか、と思ったものの、全国交流となって出走メンバーを見渡すと、そう簡単にもいかないかなという気もしてきた。笠松の重賞で2連勝中と絶好調だが、距離延長の2500メートルは未知数。
ならば、もう4年も前の実績ではあるが、2400メートルのダイオライト記念と、2500メートルでダートグレードだったこのレースでGIIを連勝した実績のあるミツアキタービンでどうだろう。たしかに当時の力にはほど遠いが、3走前の川崎・報知オールスターカップでは2番手を追走し直線まで見せ場をつくる5着、前々走佐賀記念JpnIIIでは10着に敗れているとはいえ、1番人気のマコトスパルビエロに競りかけて3着に引きずり下ろした。常に脚元の状態との相談とはいえ、地方同士のゆったり流れる展開ならチャンスは十分。
全国のダートグレードで善戦を続けるクインオブクインも実績的には上位だが、2000メートル以上のレースでは3着が1度あるのみで距離的な不安が先行する。
前が競り合う展開になればセイウンドリームにもチャンスが巡ってきそう。重賞勝ちこそないものの、ともに2着だったオータムカップ、東海ゴールドカップでは、直線での脚が際立っていた。
2400メートルの高知県知事賞を制し、佐賀記念JpnIIIでも掲示板を確保する5着のスペシャリストが、地方同士の全国交流でどんなレースを見せるのか期待したい。
◎ミツアキタービン
○ウイニングウインド
▲クインオブクイン
△セイウンドリーム
△スペシャリスト