第9回を迎えるかきつばた記念JpnIII。第1回から第5回まではJRA勢が連勝していたが、ここ3年は地方勢が勝利と、まったく傾向が変わってきた。さらに、02、03年は1番人気が勝って固い決着だったが、ここ3年は4番人気か5番人気の地方馬が勝ち、やや波乱の結果となっている。
今年もJpnIIIらしく、ある程度の実績馬ならどれが勝っても不思議はない、馬券的にも興味深いメンバー構成となった。
おそらく1番人気になるであろう、リミットレスビッドを巡る争いになりそうだ。58キロは厳しいが、前走黒船賞JpnIIIと、昨年末の兵庫ゴールドトロフィーGIIIで克服済み。小回りも苦もなくこなすため、死角はなさそうだ。
逆転の可能性があるとすれば、ダート路線では新顔のサチノスイーティー。芝のGIII(アイビスサマーダッシュ)を1勝の実績で、地方で行われるダートグレードに出てこられたのは幸運といえる。ただ、1月のガーネットステークスGIIIでは、トップハンデ59キロのリミットレスビッドが2着だったのに対し、7キロも軽い52キロのサチノスイーティーはリミットレスから0秒3差の5着だった。今回はこれが3キロ差に縮まっているため、この4カ月でよほど力をつけていない限り逆転は難しそうだ。とはいうものの、前走京葉ステークスのような先行して粘る競馬ができれば可能性もありそうで、年齢的な期待もこめてサチノスイーティーを本命にしてみたい。ただ、リミットレスビッドを相手に馬単で、というほど強気にはなれないが。
メイショウバトラーは昨年ダートGIIIを3連勝し、その後JBCマイルGIでブルーコンコルドの2着したときは、どれほど強くなるだろうと思ったが、1番人気に推された兵庫ゴールドトロフィーGIIIで掛かったままレースにならず5着に敗れてからは今ひとつのレースが続いている。昨年の勢いが戻れば、ここであっさりがあってもおかしくはないのだが。
昨年の覇者ロッキーアピールは4番枠に入ってしまった。マイペースで気分よく先行できればしぶといのだが、砂をかぶってしまうとまったくレースにならないという面があり、馬券を買う側としては狙いにくい馬ではある。
クーリンガーは1400メートルに実績がないので今回は見送る。ムーンバレイは吉田稔騎手で、前走名古屋大賞典JpnIIIのように先行して粘るレースができれば連下はあるかもしれない。
◎サチノスイーティー
○リミットレスビッド
▲メイショウバトラー
△ロッキーアピール
△ムーンバレイ