何を今さらと言われるかもしれないが、サンデーサイレンスが日本の競馬に与えた影響というのはほんとうに大きいもので、日本の血統をすっかり塗り替えてしまったといってもいいくらいだ。
もちろん直仔は値段が高いので、新馬が地方競馬に直接入ってくるというケースはほとんどなかったが、サンデーサイレンス産駒の種牡馬が溢れてくると、父の父や、母の父の父にサンデーサイレンスを持つサラブレッドが地方競馬にもたくさん入ってくるようになった。
8日に名古屋で行われるスプリングカップにも、父エイシンサンディが3頭、父ロイヤルタッチが2頭、父ステイゴールドが1頭と、出走馬12頭中ちょうど半数の父がサンデーサイレンス種牡馬となっている。さらに母の父フジキセキも1頭いる。
中でも未出走のまま種牡馬となったエイシンサンディは、ミツアキサイレンスの活躍で一気にブレイクし、今では東海地区に完全に根づいた血統ともいえる。
エイシンサンディは、ミツアキサイレンスが3歳時に兵庫チャンピオンシップGIIIを勝った直後から種付希望が殺到。たしかその翌年には、あまりの人気ぶりに種付が抽選となったと記憶している。
「ウチが生産したミツアキサイレンスのおかげなのに、ウチですらなかなかエイシンサンディをつけらないんだから」と生産者の広川さんが嘆いていたのを思い出す。
その平取の広川牧場も、いまはダーレー・ジャパンの平取ヤードとなっていて、時の流れを感じさせる。
で、いきなり本題だが、スプリングカップの本命は、そのエイシンサンディ産駒のマルヨフェニックス。ここまで5戦4勝、2着1回で、前走初遠征となった園田ユースカップは、4コーナー4番手から直線並ぶ間もなく豪快に差し切った。余裕を持ったレースぶりは将来性を感じさせる。
ただ一度の敗戦は、地元笠松のゴールドジュニアで、金沢のマツノショウマにクビ差及ばなかったもの。ちなみにマツノショウマの父はアドマイヤボスで、これもサンデーサイレンス産駒だ。
相手には、これまたエイシンサンディ産駒で、新春ペガサスカップを制したニシキコンコルド。
この2頭の組み合わせを厚く、マルヨフェニックスから、ワイティタッチ、タイガートルネード、ジーンジニーに流す。
印をつけた5頭はいずれも父の父がサンデーサイレンスだ。サンデーサイレンスのネタを書いたのでこういう印をつけたわけではない。印をつけた馬をよく見たら、ぜんぶサンデーサイレンス系だったのにちょっと驚いて、こういうネタを書いてみた。
◎マルヨフェニックス
○ニシキコンコルド
▲ワイティタッチ
△タイガートルネード
△ジーンジニー
ばんえい競馬が現在の体制で行われるのもあと4週となった。新年度からは地方競馬では初となる民間企業がかかわることなり、オッズパーク・ばんえい・マネジメント株式会社の主導のもと、4月27日からスタートする。
さて、チャンピオンカップというと、いよいよシーズンも終わりに近づいたという気になる。今シーズン中に重賞を勝った馬のみが出走できるという重賞だ。
ここは5歳馬のスーパークリントンから。
5歳馬はメンバー中最多の4頭が出走しているが、条件クラスのニシキシャープは別として、今年行われた銀河賞、ポプラ賞の結果から、今回のカネサブラック820kg、スーパーロイヤルとスーパークリントンが810kgという重量を考えると、スーパークリントンで勝負になりそうだ。
もう1頭、狙いたいのはトモエパワー。ここ4戦はまったく勝負にならずの敗戦だが、これは帯広記念を勝った賞金で重量を課されてのもの。今回もトップハンデではあるが、この重量差なら実力でカバーできる範囲。
連下では、ここ2戦連勝中のミサイルテンリュウに、5歳馬ながらオープンクラスで堅実な走りを続けているカネサブラック。ニシキシャープもこの重量差なら可能性はある。
◎スーパークリントン
○トモエパワー
▲ミサイルテンリュウ
△カネサブラック
△ニシキシャープ
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福山の重賞は3歳牡・セン馬による重賞のキングカップ。ここは土曜日のクイーンカップで本命にしたミスジョージと勝ったり負けたりのエイケイボーイが中心。
前走「佐々木正剛貴美子結婚記念杯」という3歳戦に出走した馬が9頭中7頭で、そのときも今回も斤量は全馬54キロ。どうも力関係はそのときの着順のままでよさそうだ。2着のアトムホワイト、3着のケイコウウンナンらと、エイケイボーイの過去の成績を比較してみても、福山サンシャインカップでケイコウウンナンが惨敗しているのを除けば、前々走の若駒賞、2歳時のヤングチャンピオンなどから序列は変わっていない。
競馬だから何があるかわからないし、展開のアヤでレースが壊れればたいへんな高配当になることもあるかもしれないが、過去の成績だけから予想するならこういう予想にならざるをえない。ただ、馬連2点買ったらほとんどプラスにはならないかもしれないが。
◎エイケイボーイ
○アトムホワイト
△ケイコウウンナン
土日の福山では、アラブ3歳牝馬によるクイーンカップと、アラブ3歳牡セン馬によるキングカップが行われる。
アラブは頭数が減っていて、3歳限定の重賞ができるのもこれが最後かもしれない。がんばって来年度までだろう。
福山の4月以降の重賞予定がまだ発表されていないのでわからないが、次年度からはおそらくサラブレッド3歳の重賞とかもできるのではないだろうか。どんなレース体系になるのか楽しみではある。
さて、クイーンカップだが、圧倒的な強さでヤングチャンピオンを制したミスジョージが断然。続くサラブレッドとの混合戦サンシャインカップも制した。前々走の若駒賞は、キヨノトウザイの2着に負けたものの、今回のメンバーですでに古馬に編入(B2)されてレースをしているのはこの馬だけで、力が抜けている何よりの証拠だろう。
福山ゆかりのミスタージョージの仔でミスジョージという馬名の活躍馬が、アラブがかなり縮小している今の時期に出てくるとは。もっとはやいうちにこういう馬名をつけようと思った馬主さんはいなかったのだろうか。
ここはミスジョージの相手探しだが、人気が集中するだろうから絞る必要がありそうだ。
若駒賞でミスジョージと一緒に走った馬が2頭いるが、だいぶ離されているので今回も厳しそう。であれば、今回のメンバー中5頭が出走している2月17日の3歳2組戦を圧勝しているイケノスリリングのほうが可能性はありそうだ。
それから、1月27日の3歳1組戦でそのイケノスリリングに先着しているフラタニティまで。
◎ミスジョージ
○イケノスリリング
△フラタニティ