九州3歳3冠目のロータスクラウン賞だが、九州ダービー栄城賞の上位馬が顔を見せず、栄城賞組では5着エクセルクレバー、6着キングコングパワー、7着セイトカイチョウ、8着ナセ、そして競走中止だったハクコウガバナーが出てきた。
この顔ぶれなら、荒尾の荒炎賞を制したブライダルサンデーを中心にしたい。4月23日のル・プランタン賞を制して以降は、関東オークスGII遠征(9着)以外は負けていない。
相手は混戦だが、やはり栄城賞出走組でよさそう。
その筆頭はナセ。古馬B2、B1と連勝し、前走荒尾の九州産限定・えびの特別でも九州勢最先着の3着。ブライダルサンデーに先着できる可能性があるのはこの馬だけかもしれない。
新興勢力では、大井から転入緒戦こそ4着に敗れたもののその後は古馬B2を連勝しているオンゾーシ。
その次が、栄城賞後は2、3着と安定しているエクセルクレバー。さらに、ここのところ2連勝と好調のセイトカイチョウ。佐賀デビューでこれが重賞初挑戦のカミノチカラにも可能性がありそうだ。
3月の3歳戦でブライダルサンデーに先着しているハクコウガバナーだが、九州ダービー栄城賞で競走中止したあとはイマイチの成績で、ここは見送る。
◎ブライダルサンデー
○ナセ
▲オンゾーシ
△エクセルクレバー
△セイトカイチョウ
△カミノチカラ
ブライダルサンデーとナセを軸で3連単マルチで4頭に流す。押さえでブライダルサンデーからの馬連複流しでどうでしょう。
岩手版オークス・ひまわり賞には、川崎から2頭、笠松から2頭が遠征してきた。
現在岩手ではほとんどの重賞が全国交流となっているが、他地区所属馬に開放しはじめた当初から、南関東の重賞ではちょっと足りないクラスの馬たちの遠征が目立っている。岩手の重賞は賞金的にも力関係においても、南関東のこのあたりのメンバーにはちょうど狙いごろのレースなのだろう。
そうであれば、南関東も重賞を他地区にもっと開放すべきではないだろうか。レベルの低い馬がむやみに遠征してきて南関東所属馬の出走が困難になるようなことは避けなければならないとは思うが、出て行くばかりで他地区からの挑戦を受け入れないのはやはりよくない。地方競馬で最高レベルの競馬をしているのは間違いないのだから、他地区からの挑戦も受け入れてしかるべきだろう。
というわけでひまわり賞だが、まず地元岩手勢ではサイレントエクセルが断然。岩手ダービー・ダイヤモンドカップでは、あのオウシュウクラウンに1 3/4馬身差の2着。考えてみれば、ジャパンダートダービーGIで3着、不来方賞を楽勝したオウシュウクラウンにこれだけの差しかつけられていないというのはスゴイことだ。サイレントエクセルは、そのダイヤモンドカップ以降の2戦、あやめ賞、ひなげし賞はいずれも3歳牝馬同士の対戦で、それぞれ2着に9馬身、大差という圧倒的な力の違いを見せつけている。
地元勢はすべて完全に勝負付けの済んだメンバーで、2番手はゴールデンパンジーだが、芝のオパールカップで人気薄ながらブラックショコラにクビ差まで迫ったカズノマックイーンも押さえておく必要がありそう。
ただ、やはり相手は他地区勢と考えるのが妥当だろう。
中央から笠松に移籍後楽勝で2連勝のエイシングレース、菅原勲騎手が手綱をとる川崎のフロマージュブランあたりに可能性がありそうだが、やはりサイレントエクセルの経験や実績には及ばない。
◎サイレントエクセル
○エイシングレース
▲フロマージュブラン
△カズノマックイーン
△ゴールデンパンジー
福山の金杯には3歳馬のバクシンオーが挑戦して注目されたが、園田の摂津盃にも2頭の3歳馬が挑戦してきた。
メイセイオペラ産駒として注目されているジョイーレは、一時は大井の黒潮盃に遠征してくるような噂もあったが、結局は地元の古馬に挑戦することになった。重賞未勝利というのがなんとも不思議で、重賞2着がなんと4回もある。とにかく重賞タイトルがほしいということで選んだのがこの摂津盃なのだろう。
もう1頭の3歳馬は、牝馬のビビットプラム。こちらも3歳牝馬の重賞、園田クイーンセレクションでの2着があるのみ。49kgの軽量で上位への食い込みを狙う。
どんなオッズが付くのか興味深いところだがモエレトレジャーを本命にしてみたい。川崎から兵庫に移籍後の2戦はいずれもダートグレードへの挑戦。GII勝ちの実績があり58kgを背負わされいずれも二桁着順だったが、メンバーが大幅に軽くなったここでハンデ56kgならどんなレースをするのか楽しみなところ。園田というか南関東以西での出走はこれが初となる。
ジョイーレを対抗、とも思ったのだが、六甲盃、オグリキャップ記念といずれも2着のマイネルサイプレスが56kgでジョイーレと2kg差。古馬としての経験を買ってマイネルサイプレスを2番手にとる。なんとか重賞を勝ってもらいたいのだが残念ながらジョイーレは3番手評価。
以下は、六甲盃3着のタマモビクトリーに、兵庫大賞典6着は勝ち馬とはそれほど離されているわけではなく、その後も大崩れのないホクザンスターダムまで。
ビビットプラムは49kgでもこのメンバーが相手では厳しい。
モエレトレジャーの単勝とか馬単とかで勝負するほどの確信もないので、高配当を期待して手広く3連単で。
◎モエレトレジャー
○マイネルサイプレス
▲ジョイーレ
△タマモビクトリー
△ホクザンスターダム
この時期は各地の競馬場で重賞が行われ、無意識のうちに何度も「お盆恒例の……」と書いてしまっているかもしれないが、笠松のくろゆり賞も例によってお盆恒例の重賞だ。
注目すべきはやはり名古屋のレッドストーンだろう。今年は元日の名古屋記念で5着に負けて以降は、中央との交流以外ではほぼ完璧な成績。2着に負けた前々走のA1特別も50kgという軽量のウイニングウインドの逃げ切りを許したもの。今回、そのウイニングウインドと同斤量ならこの馬が中心。
ちょっと不安なのは、3コーナーポケットからのスタートですぐに4コーナーとなる笠松の1600メートルで大外枠に入り、ハナ争いになると思われるウイニングウインドが3番枠に入ったこと。ただ、力関係のはっきりした東海勢同士の対戦であれば大崩はしないだろう。
レッドストーンがスプリングカップ、オグリキャップ記念を連勝したころ、角田輝也調教師は「1800〜2000の距離を集中して使っていく」と話していたのだが、マーキュリーカップGIII(13着)のあと、この時期はおそらく適鞍がなかったのだろう。
相手も素直にウイニングウインド。前走名港盃では前2頭から離された3着に敗れたが、先着されたのが、GII勝ちの実績があるタカラアジュディと、その後地元金沢のイヌワシ賞で人気のビッグ2頭をまとめて負かしたマヤノオスカーでは相手が悪かった。
今回は枠順の関係でウイニングウインドが勝つ可能性もあるが、馬連複はレッドストーンとの1点で間違いないような気がする。
3着候補には、まだ底を見せていないニッシングリンと、今年1月の白銀争覇を制し、続くマイル争覇でも接戦の3着だったマルヨサンデー。
◎レッドストーン
○ウイニングウインド
△ニッシングリン
△マルヨサンデー
今年第6回を迎えるサマーチャンピオンGIII。過去5年で地方勢の勝利は02年の笠松・フジノコンドルのみだが、中央勢に上位3着までを独占されたことは一度もなく、南関東以外のダートグレードとしては地方勢の活躍が目立つレース。地元佐賀勢もカシノオウサマが03年2着、04年3着と健闘している。
今年も中央勢優位ではあるものの、メンバー的には一長一短があり地方勢が上位に食い込むチャンスも十分にありそうだ。
実績ではまずメイショウボーラー。昨年のフェブラリーステークスGIで圧勝し、その後はアメリカ挑戦のプランもあったが順調にはいかず断念。その後は勝ち星に恵まれず、昨年の兵庫ゴールドトロフィーGIIIこそ2着だったものの、今年は4戦して4着が最高。ここでは中心には推しにくい。
ニホンピロサートは一昨年のこのレースの勝ち馬。昨年の兵庫ゴールドトロフィーGIIIも制したが、今年は未勝利で、前走黒船賞GIIIでも勝ち馬から大きく離されロッキーアピールと接戦の3着では、やはり積極的には推しにくい。
そこで一応の中心とするのはメイショウバトラー。前走プロキオンステークスGIIIは好位から直線で抜け出し、ゴール前は余裕をもっての完勝だった。ただ不安がないわけではない。地方での深いダートの経験がないことに加え、佐賀の小回りコースをこなせるかどうか。「一応の中心」と書いたのはそのためだ。体調次第ではニホンピロサートのほうに分があるかもしれない。
地方勢ではトライアルの吉野ヶ里記念を制してここに臨む地元のイカルガだ。昨年、勝ったアグネスジェダイから0.8秒差の4着は好走の部類で、今年のメンバーなら勝ち負けになってもおかしくない。
馬券は、イカルガを入れて3連単で高配当を狙いたい。
◎メイショウバトラー
○ニホンピロサート
▲イカルガ
△ワンダーハヤブサ
△メイショウボーラー