7日に行われた笠松・スプリング争覇は、単勝1.3倍の圧倒的人気となったレッドストーン(名古屋)の圧勝となった。
スタート後すぐにハナを奪い、1周目の3コーナーではスギノデトリアーノに競りかけられ、一旦は外から行かれそうになったものの、強引にハナを主張した。3コーナー手前ではエンシェントが一気にまくってきたが、並ばせることもなく直線では楽々と突き放した。ちょっとこのメンバーでは器が違ったようだ。
「今日はどの馬につつかれてもハナに行けと騎手には言ってありました。そういう厳しいレースをしないと、上に行って勝負ができないので」と角田輝也調教師。
これは前走、名古屋大賞典GIIIで10着に敗れたときのことを言っているのだろう。レッドストーンよりも内枠だったピットファイターにどうしてもハナを譲ってもらえず競り合う形となり、結局は共倒れとなった。
今のところ、マイペースでレースができれば強いものの、そうでないときは粘りがきかないというのがこの馬の弱点のようだ。
粘りという意味では、中央馬相手の厳しいレースでも確実に入着するレイナワルツのほうがまだまだ上のようだ。実際に名古屋大賞典GIIIでもレッドストーンの直後を追走したレイナワルツは5着に入着。アッと驚かせた昨年のJBCクラシックGI・3着以降、東海地区のレースでは2戦負けなし、3戦したダートグレードではいずれも掲示盤を確保という堅実な結果を残している。
次走は、と問われた角田調教師は、
「伝統のあるオグリキャップ記念をぜひ獲りたいと思います。オグリキャップ記念でも堂々、逃げ宣言です」
と、自信を持って答えた。
そんなレッドストーンに捨て身で競りかけてくる馬がいるのかどうか。オグリキャップ記念は、まずそれが見どころになりそうだ。