8月27日28日に札幌競馬場で行われる、ワールドオールスタージョッキーズ(WAJS)。
地方競馬代表のたった1枠を懸けて行われたスーパージョッキーズトライアル(SJT)は、高知の永森大智騎手が見事初優勝を果たしました。
いよいよ迫った札幌遠征へ向けて、お話をお聞きしました。
赤見:SJT優勝おめでとうございます。第2ステージの名古屋で2連勝!劇的な逆転でしたね。
永森:ありがとうございます。去年金沢の藤田(弘治)くんが2連勝で優勝を決めて、「すごいなぁ~」って思っていたんですけど、まさか自分も同じような形で優勝できるとは思いませんでした。
赤見:盛岡の第1ステージからレースを振り返っていただけますか。
永森:第1戦は気負いすぎてスタートで出遅れてしまって...。14着だったので、「またこの流れか...」と思っていたんですけど、第2戦の馬がすごくがんばってくれて3着に入れたので、「(第2ステージの)名古屋に行ける!」ということが嬉しかったです。
名古屋の第1戦で乗せていただいた馬は、かなり気性が荒いと聞いていたので、無理に急かしたりせずに馬の気持ちに合わせての騎乗を心掛けました。向正面で外に出すといい手応えで上がって行ってくれて、直線でも「勝てる!」と思ったんですけど最後は2着の馬に詰め寄られてしまったので、人間が焦って追い方がバラバラになってしまいました(苦笑)。勝ったかどうかわからなかったんですけど、電光掲示板を見たら自分の数字っぽいのが1着のところに出ていたのでホッとしました。
今回SJT本戦に出場したのは2回目だったんですけど、これまでトップジョッキーの中に入るとなかなか自分の競馬ができなくて。一番の目標を「このメンバーの中で1勝する」ことに置いていたので、勝てたことが本当に嬉しかったです。その分、次のレースはいい意味で力が抜けていたのが良かったのかなと。馬も強かったですし、このレースは4コーナー辺りで勝ちを確信しました。
赤見:優勝が決まった時のお気持ちは?
永森:第3戦が終わった時点で自分のポイントを見ていなくて、第4戦を勝ってすぐには優勝ってわからなかったんですよ。レース後に検量に上がって行く時、(山本)聡哉くんに「優勝ですよ」って言われて。最初はまったく実感がなかったですけど、すごく嬉しかったです。だんだん実感して来たら、「あの舞台に自分が立つのか...」と思って早速緊張してしまいました(笑)。
赤見:JRAへの遠征は初めてですもんね。
永森:そうなんです。今まで(赤岡)修次さんの応援で何度か競馬場には行ったことがあるんですけど、初遠征で世界のトップジョッキーと一緒に騎乗するわけですからね。緊張するし、すごく楽しみだし。でも今は緊張の方が大きいですね(苦笑)。
赤見:では、レースに向けて抱負をお願いします。
永森:名古屋のレースが終わった時、(所属の)雑賀先生が珍しく褒めてくれたんです。ほとんど褒められたことがないので、すごく嬉しくて。雑賀先生にリーディングにしてもらったので、少しでも恩返しできるような騎手になりたいです。そういう意味でも今回の遠征は大きなチャンスですし、修次さんの時とは違ってそんなに期待されてないので(笑)、変なプレッシャーはないですね。でも、地方競馬の代表、高知の代表として行くので、技術的には負けないんだぞっていうことを見せられるように、積極的なレースをして来ます!