3月3日、川崎競馬場でJRA16年ぶりの女性騎手、藤田菜七子騎手がデビューしました。
一日の流れはこちら↓のレポートに書いたので、
川崎デビュー(1)
川崎デビュー(2)
このブログではデビュー日を終えた後に行った共同記者会見のコメントをレポートします。
「デビュー日に6鞍も乗せていただいて、とても勉強になりました。乗せてくれたオーナー、調教師、厩務員、関係者の皆さんに心から感謝しています。
最初のレースはとても緊張しました。パドックで整列した時が一番緊張したんですけど、馬に跨ったら自然と緊張しなくなりました。
他のジョッキーからも『緊張しないで』と優しく声を掛けていただいて、とても有難かったです。
初戦はゲートインを2度することになったんですけど、一度目はけっこう緊張してしまって。『いよいよだ!』と思っていたら後ろから出されてしまったんですけど、二度目はまったく緊張しないでゲートインすることができました。
レースは自分が思っていたような位置が取れなくて、少し後方からになってしまいました。
模擬レースとは違ってプロとして挑む初めてのレースで、やはりいろいろなことを考えながら乗っていました。
このデビュー戦のために浦和の工藤伸輔調教師が特注のメンコを作ってくれると聞いて、とても楽しみにしていました。
『菜七子』と名前入りでとても可愛らしいメンコを作ってくれて、本当に嬉しかったです。
レース後はいただけることになりました。
2戦目は4着だったんですけど、河津先生からの指示は『馬なりで、馬に任せて』ということでした。
馬の行くなりにスムーズに進めたんですけど、追い出す時に前が詰まったり、人間が焦ってしまって最後届きませんでした。
ただ、勝てなかったものの差して来られたので、少し自信になりました。
3戦目は2着で、直線は『これは勝てる!』と正直思いました。
ゴールに入った時はまだわからなかったんですけど、『勝っていればいいな』と思いながら戻って来て。
(2着争いをした的場文男騎手が、「あの子、7000勝できるよ」と言っていたが)
とても有難いお言葉をいただきました。
12レースは3着だったんですけど、前目に付けたいと考えていました。
2番手から進んで、3コーナーから外の馬が動いて来たので『来るの早いな』と思ってちょっと焦りました。
4コーナーで手応えが良かったので勝てたと思ったんですけど。
勝てなかったのは悔しいですが、たくさんのいい馬に乗せていただき本当に感謝しています。
(初めて手にした賞金の使い道は?)
馬具を買ったり、両親と一緒にご飯を食べに行きたいです。
今日は両親と弟が応援に来てくれて、すごく励みになりました。
小学校6年生の時から騎手を目指して以来、この日が待ち遠しかったです。
レースに乗ることができて感激しています。
今日は自分が思っていたようなレースができなかったので、点数を付けるとしたら30点くらいですね。
レースとレースの間も何をしていいのかわからずアタフタしてしまったし。
これから100点目指してがんばります。
土曜日からJRAでデビューする予定です。
積極的なレースをして、1つでも上の着順に持って来られるようがんばります。
こんなにたくさんの方々が川崎に来てくれて、応援してくれて本当に嬉しいです。
わたしなんかでいいのかな、という気持ちもありますが、わたしのモットーは1鞍1鞍を大事に、オーナー、調教師や関係者のみなさんに感謝の気持ちを忘れないことなので、その気持ちを大事に精いっぱいがんばります。
師匠の根本康広調教師と。
まだまだ先の話で、今日デビューしたわたしが言うのもなんですが...
いずれは日本にもたくさんの女性騎手がいて、女性厩務員さんがいて、という風に、女性が増えてくれたら嬉しいです。