
ナナカマド賞を制したキョウエイエース、ヤングチャンピオンシップを制したスーパーシン。この世代はこの2頭を中心に推移してきたが、ここにきてやや明暗分かれてきたように思える。別定重量を背負わされているとはいえ、キョウエイエースは12月以降に3度馬券圏内を外したのに対して、スーパーシンは11月以降で負けたのは翔雲賞の3着だけ。若馬は成長の度合いによっても大きく変わってくるので、ここは近走の成績が安定しているスーパーシンを中心にする。
一方でキョウエイエースは、ヤングチャンピオンシップではスーパーシンより10kg積んでいたし、ペースが速いと行き過ぎてしまい最後にバテてしまうようだ。今回全馬にとって未知の重量で、それで流れが落ち着けばキョウエイエースの巻き返しというシーンもあるかもしれない。
翔雲賞では2強に対して20kg軽い重量を活かして1、2着だったのがスターイチバン、ココロノニダイメ。スターイチバンはスーパーシンとのゴール前の追い比べでの重量差が大きかったし、ココロノニダイメは障害6番手から行き脚衰えず追い込んだ。スターイチバンは前走こそ重量を積まれて5着だったが、11月30日以降で3着以内を外したのはそれだけ。ココロノニダイメは年明け5戦して4連対。ともに、ここにきての成長を感じさせる。
アバシリタカラコマはここ2戦がいまひとつだが、ヤングチャンピオンシップではそれほど差のない3着に入り、ここまで全4勝のうち10月以降に3勝を挙げているように確実に成長を見せている。
◎4スーパーシン
○5キョウエイエース
▲9スターイチバン
△3ココロノニダイメ
△1アバシリタカラコマ
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リューノスは門別から転入して5戦オール連対。1800メートルの満天星特別がリケアカプチーノの2着、1900メートルの中央未勝利との交流戦では金の鞍賞2着だったヤマノアシオト相手に勝利するなど、距離が延びてからという可能性はあるが、転入初戦だった1300メートル戦で1分24秒4(稍重)というまずまずのタイムを出している。そして前走古馬C3を制したということでは、ここに来ての充実ぶりがうかがえる。
ピクチャーカードは、ネクストスター高知、金の鞍賞ともに着外だったものの、年明け連勝でJRA未勝利との条件交流を制した。前走は2着だが、古馬C3に編入されての結果なら評価を下げる必要はない。この馬も明けて3歳になっての成長を感じさせる。
リケアマキアートは中央から転入して4連勝で金の鞍賞を制したが、断然人気ドライブアウェイの凡走によってやや波乱の結果。直線は3頭の争いになって、2着ヤマノアシオト、3着ゾクゾクとそれほど差はなく、馬場状態の違いもあるが、ネクストスター高知より6秒も勝ちタイムが遅かった。兵庫ユースカップでは先行争いになったとはいえ6頭立ての最下位に沈んでおり、あらためて真価が問われる一戦。
トサノマイヒメは佐賀のフォーマルハウト賞を制し、土佐水木特別、土佐有楽特別でともに2着と、世代上位馬と互角の争いで崩れもない。
ユラリユラメイテは前走古馬C3戦を制し、その1300メートルの勝ちタイム1分25秒5は、良馬場でメンバー中最速。
ミラクルドリームは、3歳の条件戦とはいえ目下3連勝と上昇中。
◎3リューノス
○7ピクチャーカード
▲6リケアマキアート
△10トサノマイヒメ
△4ユラリユラメイテ
△8ミラクルドリーム
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今年はネクストスター北日本が岩手での開催となり、スプリングカップはその前哨戦として1カ月繰り上がり、さらに1400メートルに距離短縮。さすがにシーズン開幕日だけに8頭立ての少頭数となった。
ラヴェイは北海道から転入しての秋は重賞で目立った成績が残せなかったものの、12月の2歳条件戦で岩手初勝利を挙げると、金杯では向正面から一気にペースが上がったところ、仕掛けを待って3コーナー過ぎから追い出されると、直線では他馬を振り切っての完勝となった。その2戦での充実ぶりが際立った。あとは冬休み明けでどこまで仕上がっているか。
その金杯で直線最後まで食い下がって2着だったのがミヤギヴォイジャー。ここまで10戦して3勝、2着3回だが、そのうち水沢コースは5戦3勝、2着2回という抜群のコース適性。
ビギナーズカップ2着のあと、ネクストスター盛岡を制したのがポマイカイ。その後は出走しておらず、5カ月ぶりの実戦で成長と仕上がりが気になるところ。
ここまで3頭の勝負で、条件戦を8馬身、6馬身という差で連勝したスノーミックスに食い込む余地があるかどうか。
◎4ラヴェイ
○6ミヤギヴォイジャー
▲7ポマイカイ
△1スノーミックス
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昨年新設の2歳重賞だが、デビューから4連勝のカワテンマックス、重賞3勝のページェントという名古屋の2強が不在となって混戦といえそうなメンバー。
であれば北海道所属時の実績を評価してミランミランに期待する。門別ではウィナーズチャレンジ勝ちがあり、鎌倉記念2着は大差だったが、勝ったベアバッキューンは圧倒的に強かった。転入初戦となったジュニアキングは3コーナーで先頭に立つと、直線では後続を寄せ付けずの完勝。ゴールドジュニアは前3頭の争いから離されて4着だったが、同じ笠松1600メートルのジュニアキングより4秒も遅い走破タイムだけにまったく能力を発揮していない。強敵不在となって重賞初制覇の期待だ。
ノリノリブリランテも門別で2歳オープン勝ちの実績。新春ペガサスカップは5着だが、前述カワテンマックスと0秒8差。ゴールドジュニアは直線半ばまでページェントと競り合っての3着。今回は相手が楽になった。
プチプラージュは北海道所属として出走した金沢シンデレラカップを勝ち、そのとき鞍上だった渡邊竜也騎手がその後もずっと手綱をとっている。重賞でも勝ち切れないながら崩れることもない。
ラブミーチャン記念でプチプラージュが直線先頭に抜け出したところ、1頭だけ次元の違う脚色で差し切ったのがエバーシンス。年が明けての重賞、新春ペガサスカップ、スプリングカップはともに3着だったが、そこで先着された馬たちが不在となれば勝ち負けまで期待できそう。
ここまで4頭、それほど差はない。以下、2歳時にネクストスター笠松で2着だったセンゴクブショウ、前走スプリングカップで3着エバーシンスにクビ差4着だったアキヨシパワーらは連下候補まで。
◎4ミランミラン
◯2ノリノリブリランテ
▲1プチプラージュ
△3エバーシンス
△10センゴクブショウ
△7アキヨシパワー
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デビューから4連勝で園田ジュニアカップを制したオケマルか、北海道から転入後3連勝のベラジオドリームか。ここは2頭の能力が抜けている。
門別の重賞で2着2回、兵庫ジュニアグランプリJpnIIで6着ながら勝ち馬とは1秒5差という経験を評価してベラジオドリームを本命とした。今回と同じ舞台の前走若駒賞トライアルでは、抜群のスタートを切って先頭。ラズライトタッカーに終始突かれるも、直線ではそれを振り切っての完勝。勝ちタイムの2分3秒4は、同日同距離の古馬B1戦の勝ちタイム2分6秒0より2秒6も速かった。前で人気2頭が競り合っての厳しい流れにもかかわらず逃げ切ったレース内容も評価できる。
一方のオケマルは、ネクストスター園田では、逃げて直線でも先頭だったラピドフィオーレをゴール前で半馬身とらえての勝利。距離延長となった園田ジュニアカップは後続を引き付けての逃げから直線後続を突き放し7馬身差をつけての圧勝。一戦ごとの成長と、距離延長での可能性もうかがえる。
以下は3着候補、もしくは2強のどちらかが崩れたときに食い込む余地として、前走JRA未勝利との交流戦を勝ったサンジュウロウ、若駒賞トライアルで直線差を詰めて3着だったイザグリーンライト。
◎6ベラジオドリーム
◯8オケマル
▲4サンジュウロウ
△5イザグリーンライト
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