今シーズン中央1勝クラスから転入したヒロシクンは9戦7勝で、負けたのはダートグレードだけ。みちのく大賞典を逃げ切ったときは1200m通過が77秒0というゆったりしたペースだったが、中央相手のマーキュリーカップJpnIIIでもハナを切って、このときは73秒0というペース。結果13着に沈んだが、厳しいペースの経験はその後の糧になったはず。前走トウケイニセイ記念では、直後でプレッシャーをかけてきたグランコージーが着外に沈む厳しい展開で、前半脚を溜めていたボウトロイの追撃をハナ差でしのいだ。マイル戦よりゆったりしたペースで逃げられそうな2000メートルのほうが能力を発揮する。
昨年3歳時に変則四冠を制したミニアチュールは、一時期落ち込んだものの、今シーズンは短距離を使うなどで刺激になったか、夏以降復活して5連勝。牡馬相手のすずらん賞も2番手から直線抜け出しての完勝。2000メートルも能力を発揮できる舞台だ。
3歳のサクラトップキッドは、フジユージーンに対しては力及ばなかったが、フジユージーン不在となったやまびこ賞を制し、古馬相手でも青藍賞3着、そして北上川大賞典を制した。すずらん賞ではミニアチュールに、晩秋特別ではヒロシクンに敗れているが、逆転なるかどうか。
3連覇を狙うノーブルサターンは、今シーズンは未勝利だがシアンモア記念3着、北上川大賞典2着と好走はある。10歳でも意地を見せるかどうか。
グローリーグローリは今シーズン春に特別戦を1勝したのみだが、みちのく大賞典でヒロシクンに3/4馬身差まで迫るなど2着が4回。9歳でも能力差はない。
同じく9歳のゴールドギアも、今シーズン11戦して勝ち星こそないものの2着2回、3着5回と重賞でもたびたび馬券内の好走を見せている。
◎6ヒロシクン
◯8ミニアチュール
▲4サクラトップキッド
△12ノーブルサターン
△5グローリーグローリ
△11ゴールドギア
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デビューから3連勝でネクストスター園田を制したオケマルは、4コーナーではまだ差のある5番手という絶望的と思える位置から、直線だけの競馬で差し切った。向正面からムチが入っても反応がないようなズブいところも見せていた。それだけにゆったり進められる距離延長でさらに能力発揮とみる。
キングスピカは、ネクストスター園田では、逃げたラピドフィオーレをとらえきれず3着だったが、前走1700メートルのアッパートライでは4番手から3コーナー手前で一気に仕掛けて先頭に並びかけると、ゴール前でもうひと伸びして後続を寄せ付けなかった。そのレースぶりからこの距離でこそといえそう。
ラズライトタッカーは、デビュー2戦目の前走1700メートル戦で6馬身差2着だが、勝ったのは門別の重賞でも上位を争ったベラジオドリームだけに相手が悪かった。それでも中団追走から3〜4コーナーで一気にまくって直線でもしっかり伸び、上り3ハロンは、コンマ1秒ではあるもののベラジオドリームを上回った。この馬も距離はあったほうがよさそう。
兵庫ジュベナイルカップを制したラピドフィオーレは距離延長が課題となりそう。ネクストスター園田では前半行きたがるような場面があったり、最後の直線で手前を変えられなかったり、気性的なところで課題が少なくない。
兵庫ジュベナイルカップでラピドフィオーレの2着だったキミノハート、前走でラズライトタッカーに次ぐ3着だったドリタルらも上位食い込みの可能性。
◎10オケマル
◯5キングスピカ
▲2ラズライトタッカー
△8ラピドフィオーレ
△7キミノハート
△11ドリタル
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ラジカルバローズは、重賞初挑戦となった東海菊花賞では、南関東から遠征の重賞実績馬が意外に能力を発揮できなかったこともあったが、格上挑戦での勝利。向正面では内を通って位置取りを上げ、3〜4コーナーでは馬群を縫うように外に持ち出し、直線では後続を突き放した。さらに名古屋大賞典JpnIIIにも挑戦し、着順こそ8着だったが、勝ったミッキーファイトから0秒7差。斤量が軽くなったこともあるが、東海菊花賞の勝ちタイムから1秒6もタイムを詰めた。強敵相手に揉まれたことで、さらなる上昇を期待する。あとは初めての2500メートルに対応できるかどうか。
アンタンスルフレは金沢2600メートルの北國王冠を3連覇しているように、長距離戦はめっぽう強い。昨年末には、一時移籍していた南関東で、大井2600メートルの金盃トライアルも制した。今年は南関東から戻って調子を落としていたが、得意の北國王冠は5馬身差、コースレコードでの圧勝だった。東海ゴールドカップが20年ぶりに2500メートルに戻ったことは、アンタンスルフレにとって願ってもないチャンス。
サヴァは、中央時代は芝・ダート双方でオープン特別を勝利。笠松移籍初戦となった1400メートルのA2特別では、後方追走も向正面からのロングスパートで、直線他馬を置き去りにした。中央ではダート1700メートルのオープン特別を勝っているが、それまでは芝も含めてマイル以下の距離を中心に使われていただけに、一気の距離延長で能力を発揮できるかどうか。
東海三冠を制したフークピグマリオンは、古馬重賞初挑戦となったウインター争覇も制したが、メンバーのレベルがそれほどでもなかった。人気になるならむしろ軽視するのが正解かも。
昨年のこのレース3着だったアルバーシャに、オータムカップを勝ってウインター争覇ではフークピグマリオンの2着だったキャッシュブリッツらも上位を狙えそう。
◎8ラジカルバローズ
◯9アンタンスルフレ
▲5サヴァ
△6フークピグマリオン
△10アルバーシャ
△11キャッシュブリッツ
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一昨年はガルボマンボがスペルマロンと直線馬体を併せての一騎打ちを制し、昨年はユメノホノオが直線一騎打ちの末、そのガルボマンボを半馬身差でしりぞけた。そして今年、この2頭は1800、1900メートルで3度の直接対決があり、いずれもワンツーで、ユメノホノオが2勝、ガルボマンボが1勝。2400メートルが舞台となれば、なおこの2頭の決着で堅いと思われる。
で、勝つのはどちらか。レース展開は、常に好スタートのガルボマンボが好位にいて、ユメノホノオがまくってくるというパターン。珊瑚冠賞はガルボマンボが3コーナーで早めに抜け出し、一方ユメノホノオはまくりが遅れてガルボマンボのセーフティリードだった。ようは、ユメノホノオが早めにまくって4コーナーまでにガルボマンボをとらえていればユメノホノオだが、早めに抜け出してしまえばガルボマンボに分がある。ここは、JBCクラシックへの果敢な挑戦で、強敵相手に向正面まで2番手集団を追走したガルボマンボの経験を評価する。
今年の2強対決のうち、珊瑚冠賞、長浜特別でともに3着だったグラティアスグーが3番手評価。ちなみにあと1回の2強対決だった二十四万石賞の3着はデシジョンだったが、鞍上は井上瑛太騎手だった。
もう1頭、中央3勝クラスから転入して、B級特別までではあるものの、5戦3勝、2着1回のロッキーサンダーに3着の期待。高知での3勝はすべて1400メートルだが、中央では1800メートルで実績を残した。
◎7ガルボマンボ
◯12ユメノホノオ
▲5グラティアスグー
△10ロッキーサンダー
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