3歳三冠の第一関門だが、2歳シーズンの重賞実績馬にとっては別定重量が最大の敵となるレース。過去10年、トップハンデで勝ったのは2019年のメムロボブサップだけ。それもオープン格付の700kgで勝っていたことは驚きだが、現在の活躍を見ればそれも当然といえるだろうか。2016年のマルミゴウカイもトップハンデといえなくもないが、牡馬8頭すべて同重量だったので、これは例外。
障害先頭でも粘りきれず2着3着が多いのがウルトラコタロウで、とかちダービーでも障害先頭だったが、ミチシオに交わされて2着。ただこの馬の障害力と先行力は、最近の軽い馬場では有利に思える。2歳シーズンに出走した重賞、ヤングチャンピオンシップ、翔雲賞、イレネー記念とすべて3着に健闘。あくまでも連軸としての狙いで、人気馬が崩れたときに高配当を期待したい。
実績と近走の成績を評価するならミチシオが最上位。今シーズン7戦して3着以内を外したのは1回だけ。とかちダービーは2着ウルトラコタロウに7秒7差をつける圧勝で、何より前走A2混合という高い条件(自己条件はB1)に入って2着は評価できる。素直に狙うならこの馬から。
2歳シーズン終盤、連戦連勝でイレネー記念を制したのがライジンサン。今季初戦でトップハンデを克服できるかだが、680kgならあっさりという場面もあるかもしれない。
イレネー記念2着のスマイルカナも、とかち皐月賞3着の内容から上位を狙える。
ホクセイハリアーはとかちダービー3着などここにきて調子を上げている。
穴として狙ってみたいのがショータイム。成績はやや地味だが、崩れることなく年明け以降掲示板を外していない。イレネー記念がそれほど差のない5着で、とかち皐月賞、とかちダービーも馬券圏内までもうちょっと。障害も堅実で、越えてからもしっかり歩けているだけに、あっと言わせる場面はあるかも。
◎3ウルトラコタロウ
○1ミチシオ
▲4ライジンサン
△2スマイルカナ
△9ホクセイハリアー
△6ショータイム
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マンダリンヒーローが芝に挑戦してきた。アメリカ遠征のあと勝ちきれないレースが続いて2着が4回。アメリカのスピード優先のダートで能力を発揮したのであれば、地方の時計のかかるダートは合っていない可能性はあり、芝での可能性に懸けてみたい。ただ2400メートルの距離はちょっと長い可能性はある。
実績最上位は、盛岡の芝で3戦3勝のアトミックフォース。ただ8歳という年齢もあり、今年3戦のレースぶりを見ると、昨年までのパフォーマンスを発揮できるかどうか。
このレース連覇がかかるのがヴィゴーレ。前走こそ7着だったが、昨年秋以降、南関東のA2以下特別や準重賞で常に上位争い。昨年よりむしろ調子はよさそうで、◎○にも死角がないわけではなく、連覇も期待できる。
プリンスリターンは現在の調子がどうか。中央芝のオープン特別で連勝したのは3年も前のことだが、昨春も着外ではあるものの重賞やオープン特別で勝ち馬から1秒以内の差で走っていた。大井に移籍して1年以上ぶりの実戦となった前走は大敗だったが、一度叩かれて全盛時の七分程度の能力が発揮できれば上位争いは可能。
昨年2着だったゴールドギアは、今年ダートの重賞でも好走しており、9歳でも衰えはなさそう。
ジェットモーションは中央の2000メートル以上の芝で4勝。高知C2クラスで勝ちきれずという成績での転入初戦だが、高知の重いダートが合わないだけという可能性はある。
中央の芝2000メートル以上で3勝を挙げたシェルビーズアイは、転入初戦でどんなレースを見せるか。
◎2マンダリンヒーロー
○9アトミックフォース
▲1ヴィゴーレ
△13プリンスリターン
△4ゴールドギア
△5ジェットモーション
△3シェルビーズアイ
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3歳になって勝ち星が遠くなってしまったワラシベチョウジャだが、とはいえ大敗は名古屋のネクストスター中日本だけ。それを含めて重賞のみ5戦して2着3回で、前走ぎふ清流カップは遠征勢が強く、4着ではあったものの東海勢同士ではやはり2番目の順位だった。今回は地元金沢勢にも重賞勝ち馬がおらず、かなり相手が楽になっただけに2歳時以来のタイトルが期待できそう。
対抗も遠征馬で名古屋のネッサローズ。勝ち星は2歳時の2勝のみとはいえ、ここまで重賞も含めてすべて掲示板を確保。新緑賞は2着ワラシベチョウジャにコンマ5秒差で4着、前走クイーンカップも2着ワラシベチョウジャにコンマ8秒差で4着。強敵相手の経験は生かされるはず。
新興勢力は中央未勝利から転入して3連勝のシルバヴール。2走前の1500メートル戦が、メンバーが軽かったとはいえ大差をつけて勝利。良馬場の勝ちタイム1分36秒4は、冬休み明け後の金沢1500メートルでは、今回のメンバーとの比較では好タイム。地元の期待はこの馬。
ダブルアタックは、重賞タイトルこそないものの、地元馬の重賞実績では最上位。北日本新聞杯2着、石川優駿4着という成績は見栄えはよいが、勝ち馬とはかなり離されていた。3走前、3月の準重賞・若駒賞(1500メートル・稍重)の勝ちタイム1分38秒4も平凡なだけにあまり強くは推せない。
重賞で掲示板までというトルピード、前走金沢転入後初勝利となったエイシンノヴァらも連下争いなら。
◎11ワラシベチョウジャ
○9ネッサローズ
▲4シルバヴール
△6ダブルアタック
△5トルピード
△3エイシンノヴァ
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