トライアルの2戦は、えびの特別はコウユーヌレエフが勝ってタイムは1分28秒2、大隅特別はウィンヴォルケーノが勝って1分28秒6。後者でタイム差なし(クビ差)2着だったヨウエンは、兵庫のC1とC2を行ったり来たりという実力。であれば、兵庫のA級で勝ち負けという成績のキヨマサの実力が抜けている。一昨年の霧島賞にはJRA所属としてトライアルの大隅特別から連勝。霧島賞にはJRA所属馬は1000万円以下のクラスしか出走できないため、昨年はこのレースの前に兵庫に移籍して連覇となった。一昨年が56キロ、昨年が57キロで、今年は58キロを背負わされる。しかし2キロ増以上に能力差はあると見る。前走の大敗は心房細動とのことで、その影響は心配だが、能力を発揮できる状態なら3連覇は濃厚。
トライアルでレースぶりが目立っていたのは、えびの特別で4馬身差圧勝のコウユーヌレエフ。昨年は未勝利のまま出走したえびの特別を制し、それ以来の勝利がえびの特別連覇。中央の500万下では苦戦だが、南関東の条件交流でようやく上位入着ということでは、昨年よりは力をつけている。昨年の霧島賞で、勝ったキヨマサと1秒7あった差を、斤量差も含めてどこまで詰められるか。
カシノランペイジの勝ち星も、佐賀のミヤマキリシマ特別とたんぽぽ賞の2勝。その賞金で1000万条件に格付けされているが、さすがに勝ち負けには厳しい状況。ただ今回、中央馬が500万クラス以下というこのメンバーなら上位争いは可能。
カシノエイシは、JRA所属として出走した過去2年の霧島勝が5着、9着。今年佐賀転入後、B級特別を勝って、A級でも上位争いなら、移籍後は確実に力をつけている。
◎1キヨマサ
○8コウユーヌレエフ
▲5カシノランペイジ
△7カシノエイシ
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高知のミッキーヘネシーは、久々の地元戦だった4月の二十四万石賞では1番人気に支持されたものの5着。早仕掛けもあったが、よほど地元高知には適性がないようだ。その後の着外続きはダートグレードか南関東の重賞で仕方なし。となれば、まともにレースができたのは3月の柏の葉オープン(船橋)での2着まで遡る。遠征続きなのは心配だが、それが実力なら、ここでも十分チャンスはある。
地元の大将格はナガラオリオン。日本海スプリントはスタートのタイミングが合わないなど、まったく流れに乗れなかった。2000メートルは初めてだが、金沢1700メートルのA1特別で大差圧勝があり、息の入る流れなら距離延長も問題ない。
モズオトコマエは、門別・星雲賞2着という実力で、その後もまだ底を見せていない。
そのほか地元勢では、6月の百万石賞を制したマイネルリボーン、そのマイネルリボーンを前走で負かしたドリームズライン、重賞ではあと一息のノースウッドらが上位争いに食い込めるかどうか。
◎8ミッキーヘネシー
○11ナガラオリオン
▲5モズオトコマエ
△10マイネルリボーン
△4ドリームズライン
△1ノースウッド
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3歳アンジュキッスの54キロが魅力的。浦和・桜花賞は直線を向いたあたりでは完全に逃げ切ったかというところ、プロミストリープの強襲に遭って2着。その後は放牧に出て音沙汰がなかったが、復帰戦が遠征で古馬との初対戦。距離適性を考慮しての遠征だろうか。先行タイプが多いメンバーにあって大外枠は楽ではないが、54キロならハナを主張して逃げ切りを期待したい。
ディアマルコの前走読売レディス杯は、スタートでダッシュがつかず、流れに乗れないまま4着だった。とはいえそれが実力でないことは確かで、ここで巻き返してくると見る。ただこのレース、一昨年が4着、昨年が2着、そして名古屋ではそれらを含め4戦して2着3回、4着1回と相性がいいとはいえないのが気になるところ。
重賞初挑戦だった読売レディス杯を制したのが大井のエースウィズ。ハイペースで逃げたスターレーンの脚がゴール前で上がったところを中団から見事に差し切った。今回も先行争いが激しくなれば再現はありそう。
ポルタディソーニは昨年3歳時のこのレースが重賞初挑戦で7着。その後に重賞2勝を挙げるなど確実に力をつけている。ただ今回は強力な遠征勢が少なくなく、上位争いに食い込めるかどうか。
あと一歩のところで勝ちきれないスターレーン、兵庫サマークイーン賞は5着も距離短縮はよさそうなラミアカーサらも上位を狙えそう。
◎12アンジュキッス
○2ディアマルコ
▲4エースウィズ
△1ポルタディソーニ
△11スターレーン
△3ラミアカーサ
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