地元勢では菊水賞を圧勝したアゼツライトが出走してきたものの、兵庫のこの世代は勝ったり負けたりで確たる主役は不在。そうした状況で、中央5頭はいずれもダートで2勝以上というメンバーでは、地方馬の出番は難しいと言わざるをえない。
中心はテーオーエナジー。前走が500万の平場とはいえ、2着に5馬身差をつける強い勝ち方。ここまでダート1800メートルのみ4戦してすべて3着以内。初めての地方の園田コースがどうかだが、そこは鞍上を信頼する。
2歳時にもちの木賞をレコードで制したビッグスモーキーは、3歳になって芝を2戦して今回ダートに戻ってきた。すみれステークスでキタノコマンドールの3着なら、おそらく芝をあきらめたということではなく、ここで賞金を加算してということなのかもしれない。姉がダート牝馬線戦で大活躍のワイルドフラッパーという血統なら、やはりダートでこそという気はする。
中央馬で唯一3勝を挙げているのがメイショウヒサカタ。前走昇竜ステークスのレースレベルがやや疑問で、今回一気の距離延長もどうかという▲評価まで。
3歳になってダートでの2戦がいまひとつのワークアンドラブ、前々走中山の500万条件を勝ったときのデムーロ騎手に鞍上が戻るキャベンディッシュらも能力的にそれほど差はない。
中央勢で地方を経験しているのがビッグスモーキーだけ。まだ経験が浅い3歳のこの時期だけに、園田の小回りコースをこなせるかどうかというのもポイントになりそう。
◎3テーオーエナジー
○4ビッグスモーキー
▲10メイショウヒサカタ
△8ワークアンドラブ
△5キャベンディッシュ
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高知県知事賞3着のあと、今年2連勝の牝馬ティアップリバティに期待する。1月の大高坂賞では、4頭の争いから3コーナー過ぎで先頭立つと、そのまま後続を突き離してというレースぶりは圧巻だった。中央での未勝利勝ちもダート1600メートル戦で、高知でも1600メートル2戦2勝なら、この距離でさらにということはありそう。
イッツガナハプンは持てる能力を発揮できれば強いレースを見せるが、そうでないときはさっぱりというタイプ。高知県知事賞では途中でレースをやめてしまい、御厨人窟賞では中団まででまったく見せ場がなかった。前走二十四万石賞でも2着に3馬身差は、数字だけ見れば完勝だが、3〜4コーナーでの行きっぷりもそれほどではなく、ミッキーヘネシーの早仕掛けにも助けられた感じだった。繰り返しになるが、気分良く走れば圧勝もある。
そのイッツガナハプンがイマイチ能力を発揮しなかった黒潮マイルチャンピオンシップを制したのがワイルドコットン。前走二十四万石賞は、後方から勝負どころではイッツガナハプンを追う形で進出したが、4コーナー手前で馬群の中で一瞬置かれる場面があり、外に持ち出すロスもあった。後方追走から後半勝負の脚質だけに展開に左右される面はありそう。
昨年トレノ賞を制しているヒロノカイザー、御厨人窟賞2着と好走したギンパリ、高知県知事賞2着のチャオなど、重賞ごとに着順が入れ替わっているメンバーだけに、狙いを絞るのが難しい。
◎10ティアップリバティ
○1イッツガナハプン
▲9ワイルドコットン
△5ヒロノカイザー
△2ギンパリ
△3チャオ
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