兵庫FCスプリントのカッサイはまことに惜しいレースだった。逃げたマイアリエスをみずから負かしに行き、ゴール前で振り切ったと思ったところ、うしろから伸びてきたマルトクスパートにわずかハナ差とらえられていた。近走の成績から7番人気という評価だったが、昨年の園田FCスプリントでも2着だったように短距離のスピード勝負で能力を発揮する。
逆に園田FCスプリントで2番人気に支持されながら4着だったのがカイロス。高知1300メートルは1度しか経験がないが、能力を発揮するのは1200~1400メートルあたり。高知での重賞2勝目を狙う。
実績面ではサクラシャイニーが断然。それでも▲にしたのは時期的なこと。夏負けの傾向にあるようで、中央時代から夏の時期は休んでいることも多く、7~9月には勝ち星を挙げたことがない。実力は認めるが、ここでは中心視しずらい。
今年中央から転入して二十四万石賞を制したセトノプロミスは、高知で挙げた4勝のうち短距離の1400メートルは1勝だけ。距離短縮がやや不安。
マイネルバルビゾンは前走で初めてA-3クラスを勝利。今回、相手強化でどこまでやれるか。
◎1カッサイ
◯7カイロス
▲5サクラシャイニー
△6セトノプロミス
△10マイネルバルビゾン
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連勝中のイッセイイチダイか、マサヤか、という勝負になりそうだが、ここは経験の違いでマサヤを軸とした。長らく移籍していた南関東ではC級から徐々にクラスを上げていき、昨年夏にはA2特別まで制した実力。そして佐賀に戻っての昨年末には中島記念2着と充実ぶりを示した。南関東のトップクラスや佐賀でもS1重賞を好走という経験の差は大きい。
一方のイッセイイチダイにも、中央から戻ってから負けていないという未知の魅力はある。ただこれまで古馬の重賞で経験しているのはS2重賞だけで、一線級との対戦も少ない。連勝の勢いでそれをカバーできるかどうか。
ちなみにこの2頭ともが東眞市厩舎で、主戦も山口勲騎手だった。今回、山口騎手が選んだのはマサヤのほう。
南関東のオープンから転入したコウギョウダグラスは10歳でもまだまだ元気。2000メートルのはがくれ大賞典ではマサヤに先着したが、1400メートルでの対戦では2度とも先着されている。とはいえコンマ2秒、コンマ4秒というわずかの差。ここでも上位争いとなりそう。
南関東のB3級連勝から転入して3戦目となるベルモントナイトや、昨年10月以降勝ち星から遠ざかっているがS2重賞や特別で善戦しているコスモガラサらには馬券圏内の出番まであるかどうか。
◎9マサヤ
◯4イッセイイチダイ
▲7コウギョウダグラス
△5ベルモントナイト
△1コスモガラサ
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