
昨年のばんえい記念はカネサブラックが見事に引退レースを勝利で飾ったが、2着ギンガリュウセイ、3着キタノタイショウのレースぶりを見て、今シーズンはこの2頭が中心になるだろうと確信した。そのとおり、シーズンがスタートしてキタノタイショウがばんえい十勝オッズパーク杯と旭川記念を獲り、ギンガリュウセイは得意の北見記念を3連覇。秋に不振に陥ったキタノタイショウも帯広記念2着で復調し、やはり今回のばんえい記念はこの2頭の勝負と思わせたところ、残念ながらギンガリュウセイは間に合わなかったようで回避。それゆえキタノタイショウの1本かぶりとなりそうだが、相手は難しい。
ばんえい記念は1000キロという特殊な重量だけに、可能性のある馬とない馬がはっきりと分かれるので、相手は消去法で選んでみたい。
まずファーストスターとアアモンドヤワラは明らかに格下。ホッカイヒカル、ホクショウダイヤは800キロ台前半までというタイプ。フクドリは、昨シーズンは岩見沢記念2着、北見記念3着と重賞で好走を見せたが、今シーズンはその勢いがなく、3走前から2走前に久々に2連勝したものの730キロという軽量の一般戦でのこと。最重要ステップの帯広記念を制したホリセンショウだが、9番人気で障害先頭はうまくいきすぎた。そこから110キロ増で再びというイメージは沸かない。
相手として残ったのは、ニュータカラコマ、インフィニティー、シベチャタイガーの3頭。
その中で筆頭はインフィニティーとした。今シーズンのばんえい十勝オッズパーク杯が重賞初挑戦で3着。北斗賞を制し、そのほかの重賞でも善戦して、重賞で掲示板を外したのは岩見沢記念の1戦だけ。この1年での成長と、重賞戦線での勢いが感じられる。
シベチャタイガーの今シーズンは5月に挙げた1勝のみだが、年齢をかさねてズブくなり、700キロ台のスピード勝負ではいかにも厳しい。ばんえいグランプリは着順こそ5着だが、勝ったホクショウダイヤから2秒4差という接戦で、北見記念でも2着と好走。昨年のばんえい記念はかなり離されての8着だったが、他馬が1000キロの重量に苦戦すればチャンスはある。
岩見沢記念を制すなど、明けて6歳のニュータカラコマが、いよいよ高重量の重賞戦線で戦える力をつけてきた。ばんえい記念はもちろん初めてだが、勢いで突破する可能性はある。
◎1キタノタイショウ
○7インフィニティー
▲10シベチャタイガー
△8ニュータカラコマ
ばんえい記念の出走表はこちら
このメンバーならマイウエイが断然。昨年末には中島記念3着があり、さすがに佐賀記念JpnIIIは相手が強かったが、それを除けば昨年8月から9戦連続で3着以内。勝ちきれないレースが多く、転入後22戦してわずかに2勝だが、戦ってきた相手を考えれば、ここはぜひとも勝っておきたいところ。
さらに勝ちきれないタイプがゴールドマイン。昨年2月に佐賀に転入して以降、まだ勝ち星がないのが不思議なほどで、2着3着は6回ある。4走前の九州オールカマー2着、2走前の唐津湾賞でも2着の力があれば、このメンバーならチャンスは十分にある。
コスモガラサも中島記念に出走し、着差は離されたものの5着。偶然だろうが、よくもここまで善戦タイプが揃ったというメンバーなのは、中団よりうしろからレースを進める馬ばかりだからなのだろうか。展開ひとつでこの馬にも出番は巡ってきそう。
ガンバルジャンは南関東から転入して3戦とも掲示板内を確保しているが、これまで短距離を中心に使われていただけに、今回は距離的にどうか。
キャプテンマジンは厩舎が替った昨年秋以降、4着が最高と冴えないが、それ以前に2着3着と善戦していたときの山口勲騎手に手綱が戻ることで調子を取り戻すきっかけになるかどうか。
◎1マイウエイ
○5ゴールドマイン
▲2コスモガラサ
△6ガンバルジャン
△9キャプテンマジン
松浦川賞の出走表はこちら