2歳シーズンのここまでの2冠は、いずれもライズラインが逃げ切って、ラブバレットが2着という結果。1冠目の若駒賞は、内枠からライズラインがハナをとり、1番人気に支持されたラブバレットはぴたりと2番手を追走したものの、終始楽な手ごたえで進んだライズラインが直線で振り切り、2馬身半差をつけての勝利。2冠目の南部駒賞では、やはり1番枠に入ったライズラインがハナを奪うと、ゴール前ではラブバレットが迫ったがクビ差まで。
今回も舞台は南部駒賞と同じ水沢1600メートル。3コーナーポケットからのスタートで先行タイプは内枠が圧倒的に有利。1番枠のトーホクスマイルが中団よりうしろからという脚質で能力的にもやや劣る感じなだけに、2番枠に入ったライズラインはスタートさえ決めれば今回も楽にハナを取って主導権を握りそう。
対してラブバレットは6番枠からのスタートで、どんな作戦で臨むのか。南部駒賞で負けているとはいえ、着差はわずかにクビで、水沢コースでのレースぶりも悪くはない。ライズライン不在の前走寒菊賞を不良馬場で勝っているというあたりにもアドバンテージが見いだせる。逆転の可能性もある。
牝馬のターントゥタイドは、芝ではあるものの昨年8月の若鮎賞では、上記2頭をまとめて負かした経験がある。前走プリンセスカップはスタートで躓いたことが影響したか、中団追走となって3着。とはいえ地元最先着を果たした。力をつけていれば2頭に割って入る可能性も
寒菊賞でラブバレットに1馬身差2着のアオチャン、同3着のリュウノハヤテらは連下争いまでか。
◎2ライズライン
◯6ラブバレット
▲5ターントゥタイド
△7アオチャン
△4リュウノハヤテ
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地元東海地区同士の争いならサイモンロードが断然だ。昨年は1月の白銀争覇こそ4着だったものの、以降、梅見月杯、東海桜花賞、東海菊花賞と、地元名古屋のレースでは楽勝続き。さきたま杯JpnII・11着は激しい先行争いに巻き込まれてのもの。姫山菊花賞での惨敗は、スタートで躓いて後方からとなり、レースにならなかった。かきつばた記念JpnIIIでは4コーナー先頭であわやというシーンがあっての惜しい3着という好走もあり、このメンバーなら負けられない。
クリスタルボーイは、南関東オープンからの転入。初戦となったカーネリアンオープンには今回の出走馬のうち自身も含めて7頭が出走しており、それを問題なく逃げ切り勝ち。サイモンロードは別格だが、それ以外の相手には勝負付けが済んでいる感じだ。
メモリージルバは、東海菊花賞でサイモンロードの2着で、それを含めてA2~A1で7戦連続3着以内とレースぶりが安定している。
カーネリアンオープンでクリスタルボーイに1馬身差2着のキクノフェーデ、同4着で前走ではキクノフェーデに半馬身差で食い下がったミヤジチョビらも連下争いには加わってきそう。
◎4サイモンロード
◯7クリスタルボーイ
▲10メモリージルバ
△6キクノフェーデ
△8ミヤジチョビ
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ホクショウユウキに4歳シーズン3冠制覇がかかる一戦。格付けでもオープンはほかにニシキエーカンがいるだけで、定量戦なら中心から外す理由がない。ただここは馬券的な妙味を期待して、この馬を軸にした3連単マルチで狙ってみたい。
昨年秋から力をつけてきたのがアサヒリュウセイとワールドピサ。前哨戦のイルミネーションカップでは、勝ったヤマノウンカイが700キロで、710キロのワールドピサ、720キロのアサヒリュウセイは2秒以内のわずかの差でそれぞれ2、3着。アサヒリュウセイは、前走7着は流れに乗れず天板に脚がかかってから苦戦したもので、それまでA1級で勝ち負けという実力。ワールドピサはB1級で連対を続けてきて、前走ではA2級で惜しい2着と、まだまだ上に行けそうだ。
ニシキエーカンは、1冠目の柏林賞2着、2冠目の銀河賞6着は、ともにトップハンデでのもの。定量戦のここなら巻き返す可能性は十分。
テンカムソウは、柏林賞3着、銀河賞2着だが、近走結果を出せていないのが気になるところ。
エビスダイチは、イルミネーションカップこそ4着だったが、B1級では常に勝ち負けと調子を上げてきている。
◎9ホクショウユウキ
◯3アサヒリュウセイ
▲6ワールドピサ
△5ニシキエーカン
△2テンカムソウ
△4エビスダイチ
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オオエライジンが同日の川崎・報知オールスターカップ遠征で不在、そしてハンデ戦ゆえに混戦となりそう。
それでもトップハンデのホクセツサンデーが中心。昨年も引き続き安定した成績で、園田金盃でもオオエライジンに唯一真っ向勝負で先に仕掛けて2着。2歳時からのライバル不在なら負けられないところ。
ハイパーフォルテは一昨年の楠賞を勝って以来、重賞ではいまひとつの成績だが、ホクセツサンデーより2キロ軽い56.5キロなら上位争いまでいけるのではないか。
明け4歳のエーシンクリアーが、初めての古馬重賞でどこまでやれるか。55.5キロのハンデも魅力だ。
昨年春に六甲盃と兵庫大賞典を制したエリモアラルマだが、秋はやや不振に陥った。主戦の下原理騎手がオオエライジンの遠征で不在となり、さらにはハンデの57キロもどうだろう。
ニシノイーグルは昨年のこのレースを勝って以降、追い込み不発で勝ち星がないが、その脚質ゆえ展開次第ではという可能性はある。
姫山菊花賞を7番人気で制したダイナミックグロウ、52キロのリジョウクラウンらは、やはりハンデ戦だけに穴狙いなら。
◎3ホクセツサンデー
◯8ハイパーフォルテ
▲5エーシンクリアー
△12エリモアラルマ
△9ニシノイーグル
△10ダイナミックグロウ
△2リジョウクラウン
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昨シーズンのばんえい記念を見て、2着、3着だったギンガリュウセイ、キタノタイショウが今シーズンの高重量戦線を引っ張っていくのだろう思いを強くして、そのとおりキタノタイショウは快進撃だったのだが、夏以降まったくの不振に陥った。となれば900キロ前後で争われるここはギンガリュウセイの高重量戦での安定ぶりを信頼すべきだろう。北見記念連覇を果たし、その後の3戦はいまひとつだが、ドリームエイジカップでの惨敗を含め、昨年も同じような成績だった。それでいて昨年の帯広記念はカネサブラックの2着。その絶対王者がいない今年は、中心は動かしがたい。
キタノタイショウが不振となると、ギンガリュウセイのほかに高重量戦ならという馬が見当たらず、そうであれば北見記念で2年連続2着のシベチャタイガーの出番となりそう。700キロ台のレースで凡走していても、流れがゆったりする高重量戦ならあっと言わせる場面も考えられる。
今シーズンの躍進目覚ましかったのがインフィニティー。北斗賞を制し、ほかに北見記念など重賞で3着が3回。初めての900キロをこなせばチャンスはある。
キタノタイショウがこの重量で復活はあるのかどうか。
岩見沢記念を制したニュータカラコマだが、ここ3戦は惨敗続き。900キロはこの馬にはちょっと厳しいかもしれない。
旭川記念、北斗賞でともに3着だったホリセンショウも、岩見沢記念、北見記念と負担重量が重くなるにつれて着順を落としているだけに、やはり負担重量が課題となりそう。
◎10ギンガリュウセイ
◯5シベチャタイガー
▲4インフィニティー
△7キタノタイショウ
△1ニュータカラコマ
△6ホリセンショウ
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