東京盃JpnIIで2着と好走したテスタマッタは、やはりスプリントのほうに出走してきた。今年印象的だったのがさきたま杯JpnIIでの勝利で、スタートで後手を踏みながら、スムーズな追走で徐々に位置取りを上げて直線抜け出すと、迫ったセイクリムズンを半馬身差で振り切った。3歳時にはジャパンダートダービーJpnIを、昨年はフェブラリーステークスGIを制しているものの、この馬が今いちばん力を発揮できるのは、コーナーを4つ回る地方の1400メートルの舞台ではないか。
タイセイレジェンドは、昨年は1番人気のセイクリムズンに3馬身差をつけ完勝ともいえる内容でJpnI初制覇となった。前哨戦の東京盃JpnIIを圧勝して最高の形でJBCスプリント連覇を狙うが、クラスターカップJpnIII、オーバルスプリントJpnIIIを59キロで戦ってきて、夏以降これが4戦目という反動はないだろうか。
エスポワールシチーは、後藤騎手の絶妙なペース配分でレースを支配し、南部杯連覇で3勝目。フェブラリーステークスGIではグレープブランデーに、かしわ記念JpnIではホッコータルマエに、それぞれ2着と敗れていたが、その2頭をまとめて負かしたということでは価値ある勝利。8歳だからということで評価を下げる要素にはならない。ダートでは初めてとなる1400メートルがどうか。
セイクリムズンは、昨年ダートグレード4連勝の快進撃を見せ、この路線で頂点に立つのは確実かに思われた。しかしその後は勝ちきれないレースが続き、今年は黒船賞JpnIIIを勝ったのみ。今回も上位争いまでと見る。
ラブミーチャンの回避はなんとも残念だが、そのぶん、地方勢ではセイントメモリーに期待がかかる。斤量差があったとはいえ、オーバルスプリントでは一旦は並びかけれたタイセイレジェンドを振り切っての完勝。今回3番枠に入ったが、内にはタイセイレジェンド、サミットストーンがいて、1コーナーまで距離がないだけに、この3頭の先行争いがまず見どころとなりそうだ。
◎10テスタマッタ
◯1タイセイレジェンド
▲12エスポワールシチー
△6セイクリムズン
△3セイントメモリー
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