いよいよばんえい競馬の大一番、ばんえい記念。あらためて言うまでもなく、1トンの最高重量で争われるのは年に一度、このレースのみ。それゆえ高重量戦での適性が試される一戦でもある。水曜日から木曜日にかけて積雪があったようで、さて、その影響が日曜日まで残るのかどうかも気になるところ。
今シーズンの古馬主要重賞のタイトルを見ると、まずはカネサブラックが、旭川記念、岩見沢記念、帯広記念を制覇。ギンガリュウセイは、ばんえいグランプリ、北見記念を勝ち、帯広記念2着。間違いなく高重量戦ではこの2頭が主役だったといっていいだろう。そしてきわめて個人的な馬券貢献度により、ギンガリュウセイを◎とした。
キタノタイショウは、今シーズン重賞を8戦して、北斗賞を制し、そのほかの7戦はすべて4着というめずらしい成績。高重量戦にも対応できており、明けて7歳で世代交代の筆頭格。
ナリタボブサップは、これまでばんえい記念に5度出走して、そのうち2度の3着が最高という成績。目下、特別戦を2連勝中と好調でここに臨むが、1トンでは仮に障害を先頭で越えたとしても、おそらく末は甘くなる。
フクドリは、岩見沢記念2着に北見記念3着。逆にシベチャタイガーは、岩見沢記念3着に北見記念2着。この2頭も今後の高重量戦で活躍が見込まれる。
ホッカイヒカルが今シーズンはばんえい十勝オッズパーク杯とチャンピオンカップを制しているが、1トンをこなせるイメージがなく無印とした。
◎ギンガリュウセイ
◯カネサブラック
▲キタノタイショウ
△ナリタボブサップ
△フクドリ
△シベチャタイガー
福山競馬の、まさにファイナルとなるレース。昨年12月の転入以降、安定した成績を残しているビーボタンダッシュがラストを飾る。ここまで福山では6戦して、勝ったのは転入初戦のA2特別のみ。しかしその後も勝ち馬からコンマ5秒差以内と常に好走。前走大高坂賞は大差の3着だったが、前は高知の強力2頭の一騎打ちで、それでも地元最先着を果たした。
福山大賞典で、そのビーボタンダッシュの重賞初制覇を阻んだのがグラスヴィクター。しかしその後は勝ち星がなく、前走のA1・2特別でもアグリノキセキに3馬身差をつけられての2着。ただ前回はアグリノキセキがマイペースに持ち込んでの逃げ切りだっただけに、展開次第で逆転は可能だ。
アグリノキセキは2歳時から重賞の常連で、昨年3歳時には福山弥生賞と福山ダービーを制した世代トップクラスの1頭。今回は、高知から期間限定騎乗の岡村卓弥騎手がどんなレースを見せるか。
サマースピードは、昨年の福山桜花賞と福山菊花賞を勝っているように、長距離戦で実力を発揮する。1800メートルでも守備範囲で、崩れることが少ない堅実タイプ。
長距離戦といえばクラマテングで、福山桜花賞3連覇、福山菊花賞2連覇、そして福山大賞典2連覇と、福山競馬の歴史にその名を刻んできた。ファイナルで復活なるか。
◎ビーボタンダッシュ
◯グラスヴィクター
▲アグリノキセキ
△サマースピード
△クラマテング
オープン下の重賞で4、4、2着と好走を見せてきたサイアーエフェクトにとっては、メンバーがかなり楽になって出番が巡ってきた。内田利雄騎手が浦和に帰って、今回は鮫島克也騎手を起用したのも期待の現れだろう。
格上挑戦になるが、レオジュピターがこのメンバーでどこまでやれるか。船橋のC級から転入してB級特別を2連勝。前走、距離は1400メートルだったとはいえ、4コーナーで内を突き、直線楽々と突き放すレースぶりにはまだまだ余裕があった。
ゴールドレインボーは、昨年春にA2・A3特別で連戦連勝。しかし1月の九州オールカマー、鶴見岳特別では勝ち馬から2秒以上の差をつけられて負けているように、一線級が相手になるとやや苦戦。ただオープン級のメンバーがいない今回の相手なら十分チャンスはある。
ゴールドマインは、岩手では重賞常連だったが、転入3戦目となる今回、上積みがあれば。
エアイグアスは中央2勝馬で、今回が転入初戦。近走は1000万クラスで2ケタ着順が続いているが、このメンバーなら見限れない
◎サイアーエフェクト
◯レオジュピター
▲ゴールドレインボー
△ゴールドマイン
△エアイグアス