昨年は東京競馬場で行われたマイルチャンピオンシップ南部杯JpnIだが、今年は盛岡に戻ってきた。大震災という大変残念な出来事の影響とはいえ、地方競馬で行われているレースを中央開催に移すというのは画期的な出来事だった。
エスポワールシチーが7歳でも元気だ。フリオーソを相手にしなかったかしわ記念JpnIは、09、10年に続いて3勝目。それが今年唯一の勝ち星だが、帝王賞JpnIはゴルトブリッツには離されたとはいえ、テスタマッタ、シビルウォーとの接戦を制してのもの。エルムステークスGIIIは3キロ軽いローマンレジェンドと一騎打ちの末のクビ差だった。相手関係的にも負けられない一戦。
ナムラタイタンは6歳でもここまで21戦とそれほどレースを使われておらず、まだまだ上を狙える素質はある。重賞タイトルは武蔵野ステークスGIIIのみだが、前々走の栗東ステークスはファリダットの3着、前走アハルテケステークスはバーディバーディに1 1/4馬身差2着と、オープン特別とはいえ重賞クラスのメンバーと互角のレースをしている。地方初遠征だが、得意のマイルの距離を狙ってのことだろう。
昨年後半4連勝と快進撃だったスーニだが、今年は5戦して3着が最高という成績。マイル戦の実績にも乏しく、ここで復活のきっかけがつかめるかどうか。
アドマイヤロイヤルは、昨年4月にダートに転向して以降、ダートの1400~1600メートルではすべて3着以内を確保と堅実な成績。直線勝負の脚質だが、ここではいかに好位を追走できるかが好走のカギとなりそう。
メイショウタメトモは、川崎記念JpnIでの2着など地方のダートグレードでは常に一線級相手に善戦。中距離以上で結果を残してきただけに、マイルの距離がどうか。
ナイキマドリードは、船橋1000メートルで行われたJBCスプリントJpnIで2着があるが、1400メートル前後で結果を残してきた。同じマイルのフェブラリーステークスGIは最下位だったが、JpnIとはいえメンバーが軽くなるここでどうか。
◎エスポワールシチー
◯ナムラタイタン
▲スーニ
△アドマイヤロイヤル
△メイショウタメトモ
△ナイキマドリード
3歳馬としては、ほとんどの馬が初めて経験する2250メートル戦。福山ダービーを勝って、前走古馬B1特別も勝っているアグリノキセキが実績も格も最上位だが、ここ4戦は1250メートル戦をずっと使っているのが気になるところ。
そこで狙ってみたいのは、中央からの転厩組の中からヤングエイト。前走B2の1250メートル戦はやや離された3着だったが、前々走1600メートルのB1B2特別は後続を寄せつけずの5馬身差圧勝。さらに距離が伸びて力を発揮しそう。
そしてやはり実績ナンバー1のアグリノキセキも外せない存在。
キャニオンサクセスは、夏場にC1からB3まで5連勝と急激に力をつけ、近走はB級の上位クラスでも3着を外さない堅実な成績。重賞初挑戦でもいきなりタイトル奪取の可能性は十分。
キモンエンジェルは笠松から転入し、負けても勝ち馬とは僅差の勝負でB2まで出世。ただ2走前の福山3歳牝馬特別で最下位に敗れているのが気になるところ。
中央未勝利から7連勝で注目されたグラスマテリアルだが、B級では3戦1勝。その1勝が1600メートル戦だけに、距離延長に好機を見いだせるかもしれない。
ブルズアイは、兵庫から転入して前走が6戦目での初勝利。さらに上積みがあれば。
◎ヤングエイト
○アグリノキセキ
▲キャニオンサクセス
△キモンエンジェル
△グラスマテリアル
△ブルズアイ