過去10年で地元金沢勢は3勝と苦戦。ただ、以前は地元勢にとってはこのレースが初めての1400メートル戦となり、力を発揮できないことが多かった。しかし近年では、この重賞の前に同じ舞台を経験できるように番組が改められている。07年は馬インフルエンザの影響で他地区からの遠征はなかったが、06年に地元のブラックムーンが勝って金沢勢がワンツーとしているのは、そうした効果かもしれない。
今年の遠征馬は名古屋から1頭のみ。デビューから2戦2勝で、強力な相手となりそうだが、地元スパイシーターボのスピードが上回りそうだ。
スパイシーターボはデビューから3戦、船橋から期間限定騎乗で金沢に来ていた江川伸幸騎手が手綱をとっていた。圧巻だったのは距離が1400メートルに延びた前走のアンタレス特別。2番手集団につけ、3コーナーで先頭に立つとあとは後続を突き放すばかり。重馬場だったとはいえ、1分31秒5という勝ちタイムはかなり優秀なもの。過去の兼六園ジュニアカップの勝ちタイムを見ると、01年以前はかなり速いタイムが出ていたが、02年以降での最速は05年メイホウホップの1分31秒5。すでにこれと同じタイムで走っているだけに、かなり能力は高いといえそうだ。江川騎手はすでに船橋に戻っているため、今回は吉田晃浩騎手の手綱となる。
名古屋のパラダイスラビーダも潜在能力は高そう。デビュー戦は7馬身差の圧勝。同じ800メートルの2戦目は、スタートでふらつく若いところを見せ、一旦3番手に下げながら、直線ではしっかり伸びて勝利。まだまだレースをまともにしていない感じだ。1400メートルに距離が延びて、どう折り合いをつけるかだろう。
地元2番手はサカイチハナミズキ。デビュー2戦目のアンタレス特別は、スパイシーターボから6馬身離されての2着。ただこのときはスタートで出遅れ後方からの苦しい展開。にもかかわらず3着以下には大差をつけた。実際にその後のアンタレス特別でも最後方から徐々に位置取りを上げて差し切っている。
そのほかはほとんど勝負付けが済んでいるメンバーで、1戦1勝のファインスターがどこまでやれるか。
◎スパイシーターボ
○パラダイスラビーダ
▲サカイチハナミズキ
△ファインスター