転入初戦で半信半疑の面はあるが、吉田稔騎手を起用してきたエイシンラージヒルの実績に期待してみたい。前走阿蘇ステークスは最下位だったが、前々走のKBC杯は勝ち馬から0秒7歳の4着。中央のダートオープンでこれだけ走れる力があれば、今回のメンバーなら能力は最上位。あとは地方の砂に適性があるかどうかということになる。
テキサスイーグルは昨年、連対を外さない活躍で下級条件からオープンまで上り詰め、名港盃を制した。その後中央入りして500万では3着が最高だったが、再び名古屋に戻って名港盃を2着。くろゆり賞で離された5着はミツアキタービンが強すぎたためで、前走A3特別をきっちり勝った。エイシンラージヒルに未知数な部分があるため、連軸ならこちらかもしれない。
安定度ならサンキストゴールド。重賞勝ちこそないものの、昨年4月にA級に格付けされて以降、30戦して3着以内を外したのは4回のみという堅実な成績。
フサイチウィードは6月のサマーカップで5着、8月のくろゆり賞では4着、金沢に遠征してのイヌワシ賞で3着と、重賞で確実に掲示板を確保。一線級不在の今回のメンバーなら馬券圏内も期待できそうだ。
◎エイシンラージヒル
○テキサスイーグル
▲サンキストゴールド
△フサイチウィード
2歳牝馬による重賞で、1戦1勝の馬以外、ここまで勝ち続けている馬がいないという難解なレース。
ここは「地方では負けていない」ということで、金沢から遠征のクラピカンハマーを狙ってみたい。地元での2戦ともに900メートル戦だったが、JRA新潟のダリア賞で1400メートルを経験した。後方ままの13頭立て11着という成績だが、勝ち馬からは1秒3差とそれほど離されたわけではない。芝の速いペースでの経験が生きるはずだ。吉原寛人騎手は兼六園ジュニアカップまで今シーズン早くも重賞3勝。鞍上にも勢いがある。
地元勢ではラッキーガーデンが筆頭。デビュー戦こそ逃げて2着に敗れたものの、その後距離が1400メートルに延びた2戦を連勝。好位からの抜け出しというレース運びにも安定感があり、いずれも勝ちタイムはまずます。
金沢のスマートパワーにもチャンスはありそう。前走は逃げてクラピカンハンマーに差されたとはいえ、クビ差の2着。こちらも1400メートルはJRAのダリア賞で経験。最下位に敗れたが、直線を向くまで先頭というスピードは見せた。
デビュー戦5着のあと2連勝のオンワードキラもスピードはありそう。
アートオブビーンはデビュー戦を10馬身差で圧勝。2戦目は4着に敗れたものの、先着されたのはいずれも牡馬で、1400メートルのタイムだけを見れば、ラッキーガーデン、オンワードキラとまったく同じ1分31秒2で走っている。
◎クラピカンハマー
○ラッキーガーデン
▲スマートパワー
△オンワードキラ
△アートオブビーン
2週前のステイヤーズカップが10頭立て(実際にはカオリノーブルが取消したので9頭立て)だったのに対し、こちらは牝馬限定戦とはいえ14頭と頭数が揃った。
ホワイトリーベは今シーズン中央1000万から転入し、いきなり牡馬相手のオープンを2連勝。前走は逃げて直線まで先頭で粘っていたが、最後は交わされて5着。とはいえそれほど差はつけられていない。今回は別定57キロともっとも重い斤量だが、牝馬同士なら負けられないところ。
クロスウォーターは、前走9月9日のオープンで転入3戦目での初勝利。大逃げのモエレソーブラッズから離れた2番手を追走し、直線ではラチ沿いを突いて抜け出す強い勝ち方。昨年3歳時には名古屋・駿蹄賞を制し、今年は東海のA級で善戦していた。前走のようなレースができれば再び重賞タイトルのチャンス。
トワイライトワルツも中央1000万から転入し、オープンで4、3着。前走では最後方追走から直線でホワイトリーベを交わしているだけに、展開次第では一発もありそう。
アースファイヤーは1800メートルのB級を3連勝中。勢いで上位食い込みの可能性も。
牝馬で唯一ステイヤーズカップに挑戦し、3着に食い込んだのがオンワードメモリア。中央未勝利で、北海道でもC1までしか勝ち星はないが、ステイヤーズカップで互角の勝負をした経験を生かしたいところ。
アーペレーヌは昨年の2着馬。1年以上勝ち星から遠ざかっていて、特にここ3戦は中央馬相手に惨敗。ただ地元馬同士なら牡馬相手のオープンで善戦もあり、可能性は捨てきれない。
◎ホワイトリーベ
○クロスウォーター
▲トワイライトワルツ
△アースファイヤー
△オンワードメモリア
△アーペレーヌ