ばんえい競馬は、いよいよシーズン最後の大一番、ばんえい記念を迎える。
同日に行われる福山のローゼンホーマ記念も、佐賀のはがくれ大賞典も、シーズン終盤に行われる注目の一戦であることには違いない。しかしこのばんえい記念だけは特別だ。賞金も負担重量も、ばんえいでは他の重賞よりも飛びぬけて高い、唯一無二、最高峰のレースとなる。
5連覇を目指していた王者・スーパーペガサスが復帰できないまま引退で不在となった今回は、新王者決定戦となる。
ばんえい記念は、1トン(牝馬は980キロ)という年に一度の酷量を負担するだけに、高重量戦の経験がない馬は、まず勝負になることはない。
既成勢力では、3年連続スーパーペガサスの2着というミサキスーパーの実績が断然。しかし今シーズンは、ばんえいグランプリで2着という結果があるのみで、勝ち星がない。長く一線級での戦いを続けてきて衰えが心配される。
もう1頭の実績馬はシンエイキンカイ。なかなか勝ちきれないタイプだが、高重量戦では確実に上位に食い込み、何よりばんえい記念で2度の3着という経験は強みとなる。
03年のばんえい記念で2着の実績があるヒカルセンプーだが、近走はオープンクラスでは苦戦を続けていて、さすがに今回はきびしいだろう。
新興勢力の筆頭格は、正月の帯広記念をトップハンデで制したトモエパワー。ばんえい記念は初挑戦だが、一気に突き抜ける可能性は秘めている。
昨年の帯広記念の勝ち馬ミサイルテンリュウは、雨か雪で馬場が軽くなれば台頭しそうだ。
それ以外の馬たちはいかにも経験・実績不足で、ここまでに挙げた5頭のうち、ヒカルセンプー以外、4頭の勝負となるだろう。
新興勢力の2頭、どちらを中心にしようかと思ったが、どうやら天気予報によると当日は雨のようで、ミサイルテンリュウを本命にする。ただ、この4頭ならどれが勝っても不思議はない。
◎ミサイルテンリュウ
○トモエパワー
▲シンエイキンカイ
△ミサキスーパー
アラブもだいぶ層が薄くなり、今回のローゼンホーマ記念は全国交流として行われる。金沢、笠松、名古屋、高知から各1頭ずつが遠征してきた。
条件クラスも何頭かいて、力関係がはっきりしている感じだ。
バクシンオーのいないここは、ユノフォーティーンが不動の中心でいいだろう。
相手には金沢のグリーンジャンボ。近走はサラブレッドとの戦いで、ケンゴウザンやチヨノドラゴンなどトップクラスと互角のレースをしているだけに、あっさり勝ってしまう可能性もある。
福山アラブの2番手はヤスキノショウキ。そして福山時代に重賞実績もあり、現在名古屋ではサラA級でレースをしているモナクカバキチまで。
◎ユノフォーティーン
○グリーンジャンボ
▲ヤスキノショウキ
△モナクカバキチ
はがくれ大賞典は7頭立てと、やや寂しいメンバー構成となった。
ここは佐賀記念GIII5着のタイキシリウスか、3連勝でオープンまで制し、これが重賞初挑戦となるシルクメイジャーか、というレースとなりそう。
ここは経験豊富なタイキシリウスを上にとる。どちらかが崩れたときに食い込む可能性がありそうなのは、ザオリンポスマン。
◎タイキシリウス
○シルクメイジャー
△ザオリンポスマン