福山のサラブレッドによる椿賞だが、昨年の第1回は特別として行われ、今年から重賞格上げとなった。
メンバーを見渡して「おっ」と思ったのは、ウェイザストロングの山口竜一騎手だ。これで4戦連続の騎乗だが、これまでとは立場が少々異なる。期間限定で福山に所属していたのは1月31日までで、今回は本来の北海道所属騎手としての参戦。
これは地方競馬騎手の騎乗機会拡大にともなうルール変更の一環で、重賞競走なら騎乗以来があれば他地区での騎乗が可能となったため。
こういう機会はこれからどんどん増えていってほしい。中堅以下の騎手にとっては騎乗機会が減ることになって厳しいかもしれないが、見ているファンからすれば、やはり重賞などはよりレベルの高い争いを見たいもの。馬主さんなどにとっても、所属にかかわらずトップジョッキーを乗せたいと思うことも少なくないだろう。
ただ山口騎手にとっては、レースのほうは厳しそうだ。ウェイザストロングは、ここ2戦ともアブソルートウインに完敗している。
このメンバーでは、やはりそのアブソルートウインが抜けた存在。前2戦ともに危なげないレースぶりでA1特別を2連勝。
唯一食い下がれそうなのは、前走でアブソルートウインの3着だったチアズボニートだが、その前走との比較では斤量的にアブソルートウインのほうが有利になってしまっているだけに、これも逆転は難しそうだ。
そのほかもほとんどが勝負づけの済んでいるメンバーばかりで、唯一、未知の魅力ということで可能性があるとすればB1特別連勝中のタガノオウジくらい。
穴を狙うとしても、せいぜい3連単の3着くらいかもしれない。
◎アブソルートウイン
○チアズボニート
▲タガノオウジ
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ばんえいの重賞は、明け4・5歳馬によるポプラ賞。
1月3日の銀河賞に、昨年のばんえいダービー馬で唯一の明け4歳、ナカゼンスピードが加わったというメンバー構成。
オープンでの実績からカネサブラックが人気になりそうだが、重量差50キロもあるトップハンデではちょっと狙いにくい。銀河賞のときと同様にここも軽視。というか今回は思い切って無印とする。
ここは帯広コース得意のナリタボブサップの出番と見る。銀河賞は第2障害で詰まって勝負にならなかったが、障害がヘタというわけではない。前々走ニューイヤーカップのように差のない位置どりで越えられれば、ゴール前の脚は確かだ。
相手には銀河賞を勝ったスーパークリントン。銀河賞ではナリタボブサップより10キロ軽かったが、今回は同重量だけにナリタのほうに分がある。
それから重量的に有利になったウィナーサマー。ダービー馬・ナカゼンスピードは、初の古馬オープンクラスとの対戦だが、今シーズンの帯広コースは5戦4勝2着1回と好調で、一発の可能性もある。
最軽量のコマヨシニセイまで押さえる。
銀河賞2着のスーパーロイヤルだが、カネサブラックも含めた上位馬との比較で重量が厳しくなっているので今回は見送る。
◎ナリタボブサップ
○スーパークリントン
▲ウィナーサマー
△ナカゼンスピード
△コマヨシニセイ