大きな怪我から復活した永井大介選手。SG日本選手権を振り返り、年末のスーパースターへ意気込みを語っていただきました。
(取材日 11/20)
―まずは選手権お疲れさまでした。
ありがとうございます、なんとか頑張ってきました。
―復帰後の川口ではレース後半がきついと話されてましたが。
浜松へいって腰回りを修正して初日乗ったら6周走れて、とりあえず今節の腰回りはこれで固めようと。エンジンは川口でケースとかヘッドを換えておいて、初日は冷えてたのもあり1着が取れたしいいかなっと思ったんだけど、暖かくなってきたら、いい所がなくなり3日目は最悪の状態になってしまった。試走で青山(伊勢崎31期:青山周平選手)に7コも離されちゃってね。
―そこからマシンを立て直したんですね。
回転が上がるようにヘッド回りとかキャブをいろいろ調整して、4日目、準決勝と徐々に良くなって、久々に青山より出てる感じだったし、タイヤも良かったんだと思う。
―準決勝を1着でクリアして、枠番選択がありましたが。
2日目だったかな、1枠の日があったんだけど、時計の見える角度が変わるんですよ。ずっとセンターからタイミング的にも安定して切れてたから3枠にしました。一番先に選べたとしてもセンター枠を選んだと思いますね。
―そしてレースはナイススタートが切れましたね。
よーし!と思ったんですけどね、1周目の4コーナーかな、一発で青山に入られちゃって。付ける位置も難しかったし、エンジンも準決勝と違い勝ってる感じがなかった。浜松の最終レースはエンジンが変わりやすいんですよね。上積みを狙って初日のタイヤでいったんだけど、掛かりもいまいちでしたね。
―長丁場の10周戦でしたが。
やっぱり最後はキツかったですね。圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)を突っ張ってたんだけど、10周1コーナーで目一杯抵抗しようと思って突っ込んだら、立ち上がり開けられなくて直線でカブせられちゃいました。それでも、スーパースターのポイントが取れたので、最高ではないけど、とりあえず良かったですね。怪我をしたときには考えられなかったですから。
―伊勢崎(SGオートレースグランプリ)で激しい落車事故でしたよね。
あれはヤバかったですね。内側で落車してるのが分かって、外へ開けて回避しようと思ったんだけど、自分ではどうする事もできなくて車が金網の方へ向いてしまったんですよね。
―その辺の意識とか記憶はあるんですね。
はっきり覚えてますね。最後までハンドルだけは離さないようにして。金網に突っ込んで、地面に叩きつけられたんですよね。すぐに目は開いたんだけど、呼吸ができなくて、ヤバイヤバイと。うなり声を出すように、ブオーっと息を吐いたら呼吸ができるようになったんですよ。ただ、痛すぎて動けなかったですね。
―診断の結果は。
胸椎圧迫骨折とあばらが左右1~2本折れてて、それと左膝の靭帯損傷ですね。あたりどころが悪かったら本当に危険でしたね。弟子の坂井が守ってくれたのかなって思いました。
―そして、年末の大一番、スーパースターへ向けてですが。
若い子たちの勢いが凄いから、年々厳しくはなるけど、もう一踏ん張りしたいよね。落車してから違和感があるハンドルの修正だったり、SGで通用にするエンジンに仕上げていかないとね。
―決定戦には残りたいですね。
去年はフライングしてしまい決定戦に残れなかったから、今年はなんとか最終レースを走りたいですね。ただ、乗るだけじゃなくて、センターあたりの枠順に入れるようにポイントも取っておきたい。嫁さんに、バーキンというエルメスのバッグが欲しい、と言われてるんですよ。人生一回しかないから、一個くらい持ってても良いんじゃないかと。次にSGを勝てたら買ってあげると約束してるので、なんとかプレゼントしたいですね。
―それは頑張らないとですね。
ですね、あまり待たせないように頑張ります。
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