今回のクローズアップは元高校教師の交川選手です。デビューから4年目を迎え着実に成長の一途をたどっています。ここまでの選手生活やプライベートな質問にも答えて頂きました。10月14日から始まる山陽オート若獅子杯争奪戦出場への意気込みもお聞きしました。
インタビュー / 内野久照
内野:選手になるきっかけは?
交川:佐藤摩弥選手(川口:31期)の特集をTVで拝見した事がきっかけです。女性で綺麗な方が、男女関係なく戦っている姿を格好いいなと思いました。オートの知識は無く、見た事も無い私でしたが「よしっ!これだ」と勝手に思って受験しました。
内野:前職は何をされていましたか?
交川:高校の保健体育の教師です。
小学校から大学まで柔道をしてました。勤務していた高校では柔道部を任され、部員の指導に当たっておりました。指導者としてのやりがいはありましたが、心のどこかに競技選手として続けたいという気持ち「モヤモヤ」が残ったままだったので、自ら何かやりたいと思いチャレンジする事を決めました。
内野:柔道から学んだ事は?
交川:競技者としては約15年間やっていました。指導者としてもたくさん学ばせて頂きました。学んだ事、大切な事は「あきらめない気持ち」です。
くじけそうになってもこの気持ちさえあれば乗り越えられると信じています。
内野:いろいろな事を聞いていきますね。
交川:はい、大丈夫です。
内野:犬派、猫派どっち?
交川:犬ですね。
内野:好きな男性のタイプは?
交川:爽やかで包容力がある人です。一緒に居てお互いを高め合える人がいいです。
内野:芸能人ではどなたですか?
交川:好きなは役者さんは妻夫木聡さんです。見るからに優しそうですよね。
内野:好きな花は?
交川:ひまわりです。亡くなった母が好きでした。お母さんが笑っている感じがして...。
すごく前向きな人でした。ひまわりを見ると「明るく前を向いて行こう」と思います。
内野:好きな果物はなんですか?
交川:桃が好きですね。基本、果物は全部好きですよ。メロンもスイカもぶどうも大好きです。
内野:好きな野菜、嫌いな野菜を教えて下さい。
交川:野菜もほぼ全部大好きですが、パクチーだけはダメでした。パクチーブームの時にパクチーの食べ放題に行きました。流行に乗って行ったのですが口に合わなかったです(涙)。
内野:マイブームは?
交川:妹がサーフィンを始めました。時間があったらサーフィンに行きたい。趣味にしたいですね。
内野:家でのトレーニングは?
交川:主に体幹とバランスを鍛えること。それと有酸素運動です。
内野:一番のリフレッシュは?
交川:開催終了後のレモンハイです。疲れが吹っ飛びますね。
内野:京都出身ということで、おすすめスポットを紹介して下さい。
交川:夏限定の川床(5月頃から9月頃まで)。鴨川沿いがおすすめです。何があるわけではないけど好きな場所です。夏の風を感じながら京都を味わって下さい。
内野:教師を辞めた時の事をお聞かせください。
交川:学校を辞めるとき大変でした。生徒はもちろん先生達に凄く迷惑を掛けました。
夏休みだったので色んな人におわびに行きました。泣きながら応援してくれた生徒もいました。
自分の都合で辞めることになって申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
養成所でしんどかったときに生徒にもらった手紙に励まされました。嬉しくて、涙が止まりませんでした。
「くよくよしても始まらない。頑張らないと」と思い、養成所の卒業に向けてまた一歩ずつ進みました。
内野:卒業検定は怪我で遅れたのですか?
交川:指の怪我があり検定が遅れ、焦りしかなかったです。
高橋(伊勢崎33期:高橋絵莉子選手)、花田(浜松33期:花田一輝選手)、私の3人が怪我で遅れました。
教官から「交川はいい時と悪い時の差が激しいので、検定を受けさせたくない」と言われました。
内野:レースの話に戻ります。2020年も後半です、今年の目標としていた事は?
交川:ハンデが30m前までになること。それと初優出。そして初優勝を目標にしていました。
内野:2020年ここまで振り返っていかがですか?
交川:逃げはそれなりに。逃げ展開は少しずつ掴めてきました。
内野:まだ優出がありませんが。
交川:1級車になってここ最近は、続けて準決勝戦に進めています。
何をやっても成績が悪かったとき、エンジンがダメなときに先輩がグリップを握ってくれた。
調整のアドバイスを頂きエンジンが上向きました。いい時の音を覚えるようにと指導を受けました。レースで良かった時の音を自分が乗りやすかった時の音を覚えるようにと教えてもらいました。
これを何度も何度も繰り返して意識する事を心掛けるようになりました。
内野:いま、上達する為に取り組んでいることは?
交川:練習で人と合わせることです。レースのVTRは必ず見ます。レースの時の実感と比較します。すり合わせをして次に生かします。
内野:周りの先輩方からの指導は?
交川:グループを始め周りの人のお陰で今があります。私は器用ではないしパッと言われて出来るタイプではないので、私が落ち込んでいた時に、岡谷美由紀選手(浜松:32期)から「手を止めない、諦めないこと」と励まされた時がありました。ありがたかった。女子の先輩は皆優しいです。
内野:交川選手の売りは?
交川:レース展開が良くなれば結果を残せることもあるので、逃げ展開になりそうなレースであれば少し注目して下さい。
内野:今の課題は?
交川:前に人がいると焦ってしまう。グリップ操作が合ってしまって抜くことが出来ず後ろに捌かれてします。ここをクリアしたいですね。
練習以上の事は出来ない。練習で自分の力を上げて行く。レースでいかにそれを平常心で出せるかです。
内野:レースへの気持ちはどこで入りますか?
交川:ピットの中でヘルメットを被った時に集中します。「今から戦う」と気持ちが入ります。
内野:スタートラインで何を考えていますか?
交川:「練習通り」と言い聞かせています。
内野:デビュー4年目に入りました。
交川:今あるのは家族とファンの人、教え子、先輩、後輩、周りのみんなのおかげです。
内野:養成所での秘話をお願いします。
交川:超簡単な基本的な事、押し掛け発進、初歩的な事ができなかった。つまずいてキャパオーバーしてありとあらゆることをやらかしました。
時間の制限が多い中、自分はマイペースなので、すぐいっぱいいっぱいになって余裕がなく、やらかす事が多かった。キャブレターの中にメインジェットという部品があります。ラチェットという工具を使って締める時にどこまで回していいか締めていいか加減がわからず壊してしまったんです。
2級車の名前『Mジェット』はその失敗から名付けました。初心を忘れないということからです。
内野:同期33期の存在は。
交川:走行とか整備の話ができる、困った時に男女関係なく情報が得られるのも同期のいいところです。同期の活躍はメッチャ刺激になる、自分に喝を入れられます。
ただ同期がどんどん1着を取る中で焦りが出て結果ばかり求めて、人と比較をして何で自分は出来ないのかと思い、情けなくなり落ち込んだこともあります。
内野:座右の銘は?
交川:「可能性は無限大」
自分で自分の事をこれくらいだと決めるのではなく、伸びしろはまだまだあると思って言い聞かせて、目標に向かってチャレンジする。何でもやってみないと始まらない。やらないまま終わるのが人生においてもったいないと思う。やってどうかの方が絶対に楽しいはず。可能性は無限大だから人生が楽しくなる。
内野:好きな言葉は何ですか?
交川:「感謝・笑顔・挑戦」です。この言葉を大切にしてこれからも取り組んでいきたいです。
内野:ルーティンにしている事を教えてください。
交川:競走車を押してくれた人に挨拶をして「Rランナー、今日もよろしくね」と一言声をかけます。
内野:ファンの存在はどう感じていますか?
交川:感謝の気持ちでいっぱいです。こうやって頑張っていられるのはグループの先輩、後輩はもちろんですが、ファンの皆様の応援があっての事だと思っています。デビュー当時の全然走れなかったあんな時から応援してくれている。心強いしありがたい。凄く頑張ろう頑張らなきゃと、成績が良くても悪くても前向きに取り組んでいこうと、笑顔になれます。
内野:山陽オートで10月14日から若獅子杯争奪戦が行われます。
交川:昨年、初めて若獅子杯に参加しました。若手の上位の皆さんが集まるシリーズなので、どんな開催になるのか場の雰囲気を感じながらの5日間は、あっという間でした。
今年は、昨年よりいい結果を残せる様に頑張ります。
内野:オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
交川:いつもオートレースを応援頂きありがとうございます。
車券に貢献出来る様に頑張ります。
これからもオートレースを楽しんで下さい。
MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。