2月16日に都内のホテルで行われたNARグランプリ2022の記者会見の模様をお届けします。
まずは個人賞を受賞した高知所属のお2人です。
最優秀勝利回数調教師賞
打越勇児調教師(高知)
2年連続で全国リーディングを獲ることができ、とても嬉しいです。
オーナー、スタッフ、関係者の方々のおかげです。
数字としては208勝で、キャリアハイを更新することができましたが、一方でうまく作れなかった時や、使えなかった時もありますので、そこは満足していません。
昨年特別なことをしたわけではないですが、厩舎の雰囲気は良くなったと思います。
以前は自分がリーディングを獲りたいという気持ちが強く、ギスギスした面があったかもしれません。
(宮川)実と2年連続で同時受賞ができて、本当に嬉しいです。
昨年も嬉しかったのですが、(コロナの影響で)表彰式が取りやめになってしまい、とても残念でした。
実は昨年初めて高知リーディングを獲ることができました。本来はもっと早く獲れたのではないかと思いますが、自分が結果にこだわり、淋しい思いをさせた時期もありました。
実と勝ちたいという気持ちが強かったので、とても嬉しいです。
今年の目標は、数字としての結果はもちろん、自分は他場で勝ったことがないので、高知デビュー馬で他場で勝ってみたいです。
最優秀勝率騎手賞
宮川実騎手(高知)
2年連続で受賞できると思っていなかったので、本当にたくさんの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
昨年は初めて高知リーディングを獲ることができました。打越先生や周りの方々から『実をリーディングに』という風に前から言っていただき、遅くなりましたがリーディングを獲れて嬉しいです。
最後は赤岡さんと接戦で、いい馬をたくさん任せていただきました。
家族の存在も大きく、『ここまで来たら獲って』と嫁にも応援してもらいました。
怪我をした時はどうなるかと思いましたが、昨年は目標にしていた2000勝も達成できましたし、高知リーディングも獲ることができ、感謝溢れる1年でした。
今年に入ってからも佐々木竹見カップを優勝することができましたし、3年連続受賞できるよう頑張ります。
*9日(木)笠松 第9R『ゴールドジュニア』 1600m 15:50発走*
好メンバーが集まった今年のゴールドジュニア。
本命は兵庫からの遠征馬ニシケンボブにしました。
2歳時に門別で4勝と、早くから頭角を現した馬で、全日本2歳優駿では7着に入りました。
兵庫移籍初戦の前走は、ロングスパートでサラキャサリンを捉え切って勝利。
サラキャサリンといえば、つづく兵庫クイーンセレクションで余裕の逃げ切り勝ちを果たし、重賞初制覇した実力馬です。
そんなサラキャサリンを突き放したわけですから、相当な能力の持ち主でしょう。
対抗は笠松のスタンレー。
ゴールドウィング賞では我らがセブンカラーズのライバルとして出走。
パドックで見たら小柄な印象でしたが馬体重は461キロあり、見た目以上の馬体重というのは中身が詰まっているということを実感した馬です。
レースはセブンカラーズに唯一食い下がっての2着。
今回そこから休養しての初戦ですから、さらなる成長が期待出来るのではないでしょうか。
3番手はミトノシャルマン。
ゴールドウィング賞では上位2頭から離れた3着でしたが、ここ2戦地元名古屋の3歳1組を連勝中。
レース内容も強いですし、使いつつ馬体重が増えて成長を感じます。
堅実に頑張るイグアスワーク、自分の形に持ち込めればしぶとい逃げ馬ブレイブゾロまで。
◎9、ニシケンボブ
〇5、スタンレー
▲2、ミトノシャルマン
△1、イグアスワーク
△6、ブレイブゾロ
*9日(木)佐賀 第9R『佐賀記念』 2000m 17:20発走*
今年の佐賀記念は圧倒的な存在が不在の混戦模様と考えます。
JRA勢はもちろん強いですが、本命にしたのは兵庫のラッキードリームです。
2021年の北海道3冠馬。
一時期はリズムを崩した時もありましたが、兵庫移籍後は地元で3連勝と息を吹き返しました。
特にジンギと戦った姫山菊花賞、園田金盃の勝ちっぷりは圧巻でしたね。
長距離遠征だった東京大賞典も、内容の濃い7着。
今回のメンバーであれば、十分チャンスはあると思います。
対抗はJRAのバーデンヴァイラーですね。
マーキュリーカップはテリオスベルが早め先頭から粘り込むところをゴール前できっちり捉えきりました。
ここ2戦は強い馬と戦って自分の競馬が出来ていませんが、ここに入れば力上位の存在でしょう。
3番手評価はカフジオクタゴン。
芝ダートともにレベルの高い明け4歳世代の一頭です。
白山大賞典では初めての古馬対戦で、自分の形に持ち込んだケイアイパープルに食い下がって行きました。
最後はラーゴムに差されて3着でしたが、あれは勝負所で勝ちに行った分でしょう。
前走はJBCクラシックでさらに強い相手に揉まれていますし、混戦のメンバーなのでチャンスはあるでしょう。
地元代表のリュウノシンゲンは得意の距離でどこまで戦えるかでしょう。
先行するスピードがあるディパッセ、末脚確かなデルマルーヴルまで。
◎6、ラッキードリーム
〇2、バーデンヴァイラー
▲8、カフジオクタゴン
△3、リュウノシンゲン
△4、ディパッセ
△5、デルマルーヴル
3連単フォーメーション
6,2-6,2,8-6,2,8,3,4,5 16点
*2日(木)名古屋 第11R『梅見月杯』 2000m 20:10発走*
全国交流戦ということで面白いメンバーが集まりましたね。
本命にしたのは兵庫からの遠征馬アキュートガール。
昨年兵庫に移籍後5連勝で新春賞を勝ち、一気に重賞制覇を果たしました。
その新春賞のレースぶりは、好スタートから楽に2番手に付け、勝負所では内を突いて来たエイシンナセルにあおられたものの、直線の追い比べできっちりと勝ち切りました。
スピードがあって、競馬が上手で、勝負根性もある馬。
まだ明け4歳でどんどん強くなっていますから、連勝でタイトル奪取を期待しています。
対抗は古豪ウインユニファイド。
昨年のこのレースは名古屋への移籍初戦で4着という結果でしたが、それからもう一段階パワーアップして重賞3勝を挙げました。
今年11歳でも衰えるどころか充実期真っ只中。
馬自身のポテンシャルの高さと、それを支える沖田明子厩舎の厩舎力もさすがです。
好位から長くいい脚を使う馬で、前に行くアキュートガールを目標に出来る分、レースもしやすいのではないでしょうか。
3番手評価はこちらも明け4歳の新興勢力メルト。
名古屋記念では初めての重賞挑戦で1着といきなり力を見せてくれました。
今回は距離延長がカギですが、JRA時代には中距離で3着に来た実績があるのでこなしてくれると思います。
末脚が武器のブンブンマル、マイペースで逃げられれば怖いトミケンシャイリ、浦和からの遠征馬タカジョーまで、
◎6、アキュートガール
〇7、ウインユニファイド
▲2、メルト
△1、ブンブンマル
△3、トミケンシャイリ
△10、タカジョー
*2日(木)姫路 第11R『白鷺賞』 2000m 16:05発走*
ここは地元兵庫代表のジンギVS中央バリバリのオープンから佐賀移籍初戦を迎えたヒストリーメイカーの2強対決でしょう。
どっちが強いのか...どっちも強いので力の比較が難しいところですが、ジンギが2年連続で参戦した名古屋大賞典で2頭が戦うと想像したら、私はジンギを上の印にすると思います。
ということで本命はジンギ。地元で負けて欲しくないという気持ちもあり。
前走はまさかの出遅れで自分の形ではなかった中で、よく2着まで盛り返しました。
強敵ヒストリーメイカーに勝つにはスタートを決めて自分の形に持ち込むことが条件になると思いますが、決まればスタートは速い馬なので、ここは勝ち切ってくれると期待します。
対抗はヒストリーメイカー。
佐賀移籍初戦で長距離輸送と手探りな面はありますが、それでもヒストリーメイカーですからね。
地方実績は多いですし、タイトルはないとはいえダートグレードでも上位争いをしている馬。
今回のメンバーであればいい位置に付けられるでしょうし、戦って来た相手を考えるとあっさりの可能性もあると思います。
この2頭が他馬を引き離して実績があるため、3番手以降が難しいところですね。
新春賞で最内を一気に突いて2着に来たエイシンナセルは、11歳の今充実期に入りました。
今年も絶好調の吉村智洋騎手と共に、2強にどこまで迫れるか楽しみです。
もう1頭の佐賀からの遠征馬シャンパンクーペ、高知からの遠征馬グリードパルフェまで。
◎9、ジンギ
〇5、ヒストリーメイカー
▲4、エイシンナセル
△12、シャンパンクーペ
△10、グリードパルフェ