平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。元騎手の目線からレースを分析から、現役時代の思い出など、様々な話題を楽しく書き綴ってまいります!
8月16日から始まった、『馬インフルエンザ』の大流行。
終息には向かっているけれど、まだまだ正常な競馬開催にはほど遠い。
今月行われるダートグレードレースの【ダービーグランプリ】と【日本テレビ盃】は、地元馬のみ、南関東馬のみで行われる事が決定し、グレードレースではなくなってしまった。
地方競馬界にとって、他場と交流出来ない事は死活問題であります。
どうにか地方競馬を立て直そうと、開催主は中央や他場との垣根を低くして、関係者も全国で通用する馬を・・と頑張って来たのに。
ファンのみなさんだって、交流競走がないのはガッカリですよね。
まぁ、競走馬たちの命に別状がない事が、せめてもの救いです。
でも。。日高はそうはいきません。
牧場には当歳や1歳の、人間でいう赤ちゃん達がたくさんいます。現役競走馬なら命の心配はないけれど、抵抗力のない赤ちゃん馬達が感染したら、大変な事に。。
それに。馬の移動がこれだけ制限されてしまったため、馬運車関係者は全く商売にならない。
しかも。陽性反応が出てレースに出走出来ないとなると、馬主さんは収入ゼロで預託料だけ支払わなければならない。
競馬を開催しているといっても、早くキッチリ終わらせないと、精神的にも金銭的にも、競馬界が崩壊してしまう。
騎手学校の授業で習った時は遠い昔話だと思ったけれど、36年ぶりの大流行で、『馬インフルエンザ』の恐ろしさを嫌というほど実感した。