毎年のことだが、年度替わりで牝馬は引退した馬が多く、オープンクラスには牝馬不在となった。A1級が680kg、A2級が670kg、B1・2級が660kで、4歳馬は10kg減という別定重量戦。この重量差なら単純に格上馬が強そう。
シンエイボブは昨年秋にはA1特別で3連勝してオープン入り。その後はさすがに牡馬一線級相手で苦戦となったが、牝馬同士では準重賞のレディースカップを制した。1月のヒロインズカップは最下位だったが、他馬と20〜50kgというハンデ差では仕方ない。新年度になって再びA1格付けとなった初戦の青葉特別は障害5番手から力強く差し切った。今回最大30kgというハンデ差は、この馬にはかなり恵まれた。連覇の期待は大きい。
アーティウィングは、昨秋4歳牝馬同士のクインカップでは最下位だったが、レディースカップは9番人気ながら3着と好走。そしてヒロインズカップでは2着と急激に力をつけた。昨シーズン終盤にはA1特別で2着善戦があり、今シーズンはA2に降級。10kg差でシンエイボブにどこまで迫れるか。
ニセコヒカルは、クインカップを勝ったことでA2に格付けされ苦戦が続いたが、年度替わりでB1に降級し、660kgで出られるのは有利。そのハンデ差で、シンエイボブを負かす可能性があるとすればこの馬。
フォルテシモも昨秋のクインカップ3着から、年明けのヒロインズカップ制覇と力をつけた。そのときはシンエイボブと50kg差があったが、A1格付けとなって今回は同重量。シンエイボブの頭不動で、5歳の格付上位馬による2、3着争いとなりそう。
4歳のサクラヒメは前走青葉特別では障害で転倒。ばんえいプリンセス賞で700kgを経験しているので今回の670kgは問題ないはずだが、この重量で古馬との対戦で上位食い込みまであるかどうか。
◎6シンエイボブ
○7アーティウィング
▲4ニセコヒカル
△3フォルテシモ
△9サクラヒメ
カーネーションカップの出走表はこちら
ザビッグレディーは、2歳時こそ新馬戦を勝っただけで目立った成績ではなかったが、3歳になってからは5戦すべて3着以内。1800mの花吹雪賞2着、ル・プランタン賞3着では、いずれも先着されたのは他地区からの遠征馬。ほか、1800mの若駒賞、1750mの竜門峡特選を制しており、3歳になっての中距離では地元馬に先着されていない。地元同士の1800mが舞台なら負けられないところ。
相手筆頭はイカニカン。ここ2戦は惨敗だが、古馬B級でのもの。3歳馬同士の中距離では2、1、1着と好走を見せ、竜門峡特選2着はザビッグレディーにアタマ差ということであれば、逆転の可能性も。
ムーンパスゴールドは、2歳時に1750mの天山特別で2着があり、同じく1750mの前走肥前特別を勝利。ときに大敗もあるが、この距離でこそという可能性はありそう。
シウラグランデは中央未勝利から転入して3連勝のあと、佐賀では初の中距離(1750m・虹ノ松原特別)でオリベにクビ差2着。あらためてこの距離でどうか。
ハイスペックは3歳になってから勝ち星がないものの、前走ル・プランタン賞5着は、地元馬では3着ザビッグレディーに次ぐ着順。距離を経験しての上積みがあれば能力的に差はなさそう。
クビ、クビという接戦の飛燕賞で2着ザビッグレディーに次ぐ3着だったのがマーミンラブ。前走ル・プランタン賞は9着だったが、あらためて距離が克服できれば。
◎5ザビッグレディー
○1イカニカン
▲7ムーンパスゴールド
△2シウラグランデ
△8ハイスペック
△6マーミンラブ
佐賀皐月賞の出走表はこちら
ゴールデンヒーラーは、昨年ひまわり賞を10馬身差で圧勝したのをはじめ、3歳重賞戦線で牡馬相手でも好走をつづけてきた。船橋に遠征したクイーン賞JpnIII(7着)はさすがに相手が強かったが、冬休み明け、岩手では初の古馬戦となった前走桃花特別では2着に8馬身差をつける圧勝。水沢1600mの勝ちタイム1分40秒9は、稍重だったとはいえ、前哨戦の赤松杯(良馬場)の勝ちタイムを1秒2も上回るもの。古馬重賞初制覇に期待だ。
マイネルアストリアは、中央3勝クラスから転入初戦となった赤松杯では、直線先頭に立つと、ゴール前迫ったヴァケーションをクビ差で振り切って勝利。水沢2戦目でさらなる上積みも期待できそう。
一昨年岩手の3歳戦で活躍したグランコージーは、昨年秋以降南関東で5戦して岩手に復帰。南関東ではB1B2特別を連勝し、A2特別では5着だったが、勝ったギャルダルは東京ダービー2着の実績馬で、そこから0秒5差は好走といえる内容。その能力ならここでも勝負になる。
南関東のオープンでは頭打ちとなったヴァケーションは、岩手転入初戦の赤松杯でマイネルアストリアの2着。その赤松杯より強敵が揃って、2戦目の上積みがあれば上位争いも。
赤松杯で2着ヴァケーションからやや差があっての3着だったヤマショウブラック、同4着マツリダスティールらも差はない。印の順番はつけたが、能力拮抗の上位混戦。
◎4ゴールデンヒーラー
○7マイネルアストリア
▲5グランコージー
△6ヴァケーション
△9ヤマショウブラック
△8マツリダスティール
シアンモア記念の出走表はこちら