南関東から戻って赤松杯を制したベンテンコゾウにとっては、勝負付けが済んだ相手ばかり。大井から遠征の2頭もB級で苦戦という馬たちなら、船橋のA2特別を2連勝してきたこの馬には敵ではない。ここは今後の大舞台へ向けての通過点。
中央オープンから昨秋転入し、絆カップとトウケイニセイ記念を制したタイセイファントムが実力2番手。
白嶺賞でタイセイファントムを負かしているイーグルカザンだが、その後の桐花賞、赤松杯ではともに差のある4着。ここはタイセイファントムと10歳馬同士で2番手を争う。
A級特別では勝ち負けも重賞ではやや壁があるヒドゥンブレイド、プリンスダムらは、上記の馬たちのいずれかが崩れたときに馬券圏内に食い込む余地がありそう。
◎5ベンテンコゾウ
○3タイセイファントム
▲2イーグルカザン
△4ヒドゥンブレイド
△7プリンスダム
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デビュー以来連対を続けてきたヴァリヤンツリは、土佐春花賞で初めて3着に惜敗し、さらに続く仙台屋桜特別でも2戦続けてレマンコに先着を許した。しかし続く前走、古馬C1戦では3馬身差の快勝と能力の高さを見せた。ここは巻き返しのかかる一戦。
デビューから初勝利まで17戦を要したレマンコだが、その中で世代トップと互角の争いをできるだけの力をつけてきた。3歳2戦目にデビュー以来の初勝利を挙げて以降では、8戦5勝といよいよ本格化。2歳時には2強牝馬に遅れをとっていた第3のオトコが一冠目に挑む。
ネオプリンセスは、金の鞍賞制覇から3カ月ぶりの出走となった土佐春花賞では、逃げたものの3コーナーでヴァリヤンツリにとらえられると直線まったく手ごたえをなくして失速。初めての惨敗だった。それが実力でないことは明らかで、立て直して臨んでくるかどうか。打越勇児調教師は、目下のところ雑賀正光調教師を抑えて全国リーディングのトップ。勝率でも31.2%(5月3日現在)という高い数字をマークしている。
土佐春花賞を制したスターアイリスは、中央から転入後の4戦すべてで手綱をとっていた木村直輝騎手が期間限定騎乗を終えて岩手に戻ったため、今回は佐原秀泰騎手で臨む。
中央未勝利からの転入初戦を制したプラズマディライトもあなどれない存在だ。
◎4ヴァリヤンツリ
○11レマンコ
▲6ネオプリンセス
△9スターアイリス
△1プラズマディライト
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昨年のこのレースを制し、年末には中日杯を制したメイジンはオグリキャップ記念へ遠征、圧倒的な強さでA1特別2連勝のナガラオリオンは登録のみで回避となり、チャンピオン級は不在となった。
であれば、これまで2着3着は何度もありながらあと一歩のところで重賞タイトルに手が届かないまま8歳になってしまったマイネルリボーンにいよいよ初タイトルのチャンスが巡ってきたといえそうだ。冬休み明け初戦を快勝して臨む一戦だけに期待したいところ。
トウショウプライドは昨年6月の百万石賞が7歳にしての重賞初勝利。昨年のこのレースと中日杯は、ともに勝ったのはメイジンだが、マイネルリボーンとは2、3着を分け合った。冬休み明け3戦目での上積みがあるかどうか。
大井から再々転入したプラチナバディは、その2戦目となった兼六園観桜特別でトウショウプライドに2馬身差をつけて完勝。前回金沢に在籍していた2015年にはA1特別でたびたび好走がありながら勝利には至らず、重賞挑戦は3歳時のサラブレッド大賞典(4着)以来となる。
冬季の笠松遠征では白銀争覇3着があったディアグリスター、中央2勝から転入して3戦目となるトウショウコマンチらも争覇圏。
◎11マイネルリボーン
○10トウショウプライド
▲2プラチナバディ
△9ディアグリスター
△6トウショウコマンチ
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