昨年は上位4着までJRA勢に独占されたが、今年も地方勢にはダートグレードで勝負になりそうな馬がなく、馬券圏内はJRA勢の争いと見るべきだろう。
ティアップワイルドは地方のダートグレードで2勝。マイペースで逃げか先行できれば強いレースをするが、一方で3走前の東京スプリントのように、馬群に揉まれるとそのまま終わってしまうこともある。今回は力関係のはっきりしたメンバーで、外枠に入ったこともあり包まれる可能性も少なく、力の発揮できそうな条件が揃った。
マルカバッケンはダート1200メートルばかりを使われ、オープン特別2勝の実績。サマーウインド以外にGI・JpnI級がいないメンバーならチャンスは十分。
セレスハントは、昨年のこのレースでは、その後JBCスプリントを制したタイセイレジェンドを寄せ付けず完勝。4月の東京スプリントでも、2着のセイクリムズンに1馬身差の3着で、ティアップワイルドには先着した。常に力を発揮できるタイプではないが、ときに一線級とも互角の勝負を見せる。8歳でも衰えは感じられない。
一応この順で印をつけたが、この3頭はいずれも今回得意の条件で甲乙つけがたく、どれが勝っても不思議はない。
2010年のJBCスプリントJpnIを制したサマーウインドだが、それ以来勝ち星がなく、さらに今年の2戦はともに8着、JpnI勝ちの実績ゆえ斤量を背負わされることもあり、復活を期待するのは酷かもしれない。
地方勢では南関東のキョウエイロブストが格上挑戦の形で遠征してきた。短距離で素質開花という活躍を見せ始め、まだ底を見せていない。JRA勢のいずれかが凡走すれば馬券圏内も。
地元北海道勢は、エトワール賞の勝ちタイムが良馬場で1分13秒5。このレースが門別1200メートルで行われるようになってからの過去3年を見ると、稍重で行われた3年前が1分9秒6で、これが今も残るコースレコード。過去2年は良馬場で、ともに1分11秒台中盤。いきなりタイムを2秒縮めるというのは難しそう。
◎11ティアップワイルド
◯8マルカバッケン
▲1セレスハント
△10サマーウインド
△6キョウエイロブスト
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