今回のメンバー中、ちょうど半数の6頭が出走していた笠松・クイーンカップは、出入りの激しい競馬で、展開にはまった馬、ロスの多かった馬、脚を余した馬などがいて、波乱の結果となった。残念だったのは、1番人気に支持されながら3着に敗れた兵庫のナナクサだ。スタートでダッシュがつかず、いつものように先行できず。さらには3コーナー過ぎまでラチ沿いを追走しながら、4コーナーから直線では横いっぱいに広がった馬群の大外に持ち出すという厳しい展開。ゴール前猛然と追い込んだものの、1馬身+ハナ差届かずの3着だった。自分の展開に持込めば、前回のようなことにはならないだろう。
ベラトリックスは、笠松・クイーンカップでは4番人気ながら混戦から抜け出して勝利。北海道の2歳シーズン終了後に名古屋に転入し、その勝利が東海地区ではようやく2勝目。とはいえレースぶりには見どころがあった。前走の再現があってもおかしくはない。
ミラノボヴィッチは、2歳時にプリンセス特別を制し、今年2月には牡馬相手のゴールドジュニアを逃げきった。しかしその後の3戦はいまひとつのレース内容。この馬も笠松・クイーンカップは出負けから向正面で早めに先頭に立つという消耗の大きい競馬だった。マイペースに持ち込めれば再び好勝負も。
新興勢力では、中央未勝利から名古屋に転入して3連勝のコスモハーヴェスト、同じく中央未勝利から金沢に転入して7戦6勝のダイワシンシアの快進撃が目に付く。
コスモハーヴェストは、前走800メートル戦で6馬身差の圧勝だが、その前の2戦はともに1400メートル戦で、それほどの差をつけての勝利ではなかった。今回さらに距離が延びる1600メートル戦で前走のようなレースができるかどうかはやや疑問が残る。
ダイワシンシアは、ここ3戦は僅差の勝利。笠松・クイーンカップで厳しい競馬をしてきたメンバーが相手では、ややハードルが高いように思う。
◎ナナクサ
◯ベラトリックス
▲ミラノボヴィッチ
△コスモハーヴェスト
△ダイワシンシア