07、08、09年の全日本2歳優駿JpnIの勝ち馬3頭が顔を揃えた。これに高松宮記念GI勝ちのファイングレインと、GI・JpnI勝ち馬が4頭。というと、豪華メンバーが揃ったともいえそうだが、いずれも好調でここに臨むというわけではないので狙いが難しい。
そんなメンバーならラブミーチャンにチャンスは十分。ポートジェネラルとのハナ争いがカギとなりそうだが、スピードの絶対値は違うはず。ただ不安材料は、前走の反動がないかどうか。前走笠松グランプリのスタートは落馬寸前の躓きで出遅れ、向正面から目いっぱい追われてようやく4着。肉体的なことだけでなく、精神的にダメージを受けてないかどうか。それでも一気の逃げ切りを期待したい。
今年9歳だが、このレース連覇を狙うのがトーセンブライト。昨年は10歳のリミットレスビッドを2馬身半ちぎっての勝利。今年は勝ち星こそないが、黒船賞JpnIIIでは絶好調時のスーニに1馬身半差の2着。地方の小回りコースの1400メートルはもっとも得意とする舞台だけに、昨年に続いてあっと言わせる場面も。
昨年のJBCスプリントJpnIを制したスーニは、当時の強さがすっかり影をひそめてしまった。59キロでもまず負けないと思われたサマーチャンピオンJpnIIIではまさかの4着。その後はまるでいいところなし。本来の力を取り戻していれば当然勝ち負けだが、カペラステークスGIII・7着から中15日でそこまで期待するのはどうか。59キロは今年の黒船賞JpnIIIで克服しているものの、今の調子でどこまでやれるか。ただこのメンバーなら上位争いは可能だろう。
地元期待はダートグレード実績のあるアルドラゴン。今年11戦して6連勝を含む8勝だが、いずれも地方限定の重賞や特別戦。黒船賞JpnIIIではスーニから離された4着。最近は叩かれてもすぐには反応しない感じでかなりズブくなっていて、前走園田金盃でもスマイリングフィルに追い負けしてハナ差の2着。このメンバーに入って勝ち負けまでは難しい。
ファイングレインは7歳にしてのダート初挑戦。スピードがあるのは間違いないが、地方の小回りコースが初めてという不安のほうが大きい。
タガノブリガデイロは5連勝中。中央では未勝利や500万で勝負にならなかったが、園田では前走A1特別で楽勝していることから、展開次第では見せ場はあるかもしれない。
◎ラブミーチャン
○トーセンブライト
▲スーニ
△アルドラゴン
△ファイングレイン
△タガノブリガデイロ