昨年9月に死亡した種牡馬・ワカオライデンが、NARグランプリ2007の特別表彰馬に選出された。同時受賞したミルジョージとともに、まさに地方競馬の歴史に残る種牡馬といっていい。
ワカオライデンといえば、まず連想するのが笠松競馬であり、執念ともいえるこだわりようで多くの活躍産駒を送り出した故・荒川友司調教師のことだ。そういう意味では、ワカオライデンは地方を代表する種牡馬ではあるが、笠松の象徴ともいえる種牡馬だった。
代表産駒はもちろん、地方に在籍したままJRAの3歳牝馬3冠すべてに出走し、中央・地方交流元年の象徴ともなったライデンリーダーだ。ただ、ぼくにとってワカオライデン産駒として衝撃を受けたのは、ライデンリーダーより2つ年上、初年度産駒として大活躍したサブリナチェリーとライデンスキーだった。なにしろこの世代は東海地区の2〜3歳の重賞をこの2頭で独占し続けたのだ。
さて、11日に行われる白銀争覇で、ワカオライデンの血を受け継いだ馬は……残念ながらいないようだ。
中心はマルヨスポット。昨年のこのレースは金沢のチヨノドラゴンに3馬身差をつけられ2着。秋には同じ笠松1400メートルの重賞・スプリントを制した。前走、兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIはさすがに相手が強く9着だったが、それ以外は堅実に上位に食い込む活躍を見せている。
相手には名古屋のイブキオトヒメ。こちらも前々走のクイーン賞JpnIII(10着)を別格とすれば、それ以外は昨年9月まで所属していた兵庫時代から含め、ここ10戦連続連対を果たしている。1400メートルも得意の距離で、ここで一気に突き抜ける可能性もある。
金沢のケンゴウザンは近走不振だが、06年3月には笠松でマーチカップを制した実績があり、1400メートルもベストの距離。
エイシンダイオーは重賞未勝利とはいえ、常に上位に食い込む実力の持ち主だけに、ここで勝ち負けになっても不思議はない。
◎マルヨスポット
○イブキオトヒメ
▲ケンゴウザン
△エイシンダイオー