名古屋・笠松の東海地区は、全国でもっとも積極的に他地区に遠征している地区といっていいだろう。ダートグレードはもちろんのこと、ほとんどの重賞が全国交流として行われている岩手の重賞などにも頻繁に遠征しているのをよく見かける。
地理的に日本の中心にあり、遠征できる選択肢(競馬場)が多いこともあるのだろう。また馬のレベルが地方競馬の中ではわりと高いわりに賞金がそれほどでもないから、他で賞金を稼ごうといういこともあるのだろう。
ただそれゆえに、地元で行われる重賞のメンバーが薄くなってしまうこともある。もちろんこれからは地方競馬でもどんどん外に出て行って交流していくべきなのだが、それとともに重賞体系を見直していくことも必要なのかもしれない。
2日に名古屋で行われるマイル争覇も、今回は残念ながらそんなレースになっている。
1/24のTCK女王盃GIII(大井)にクインオブクイン、レイナワルツなどが遠征。1/31の川崎記念GI(川崎)にはゲットゥザサミットが遠征。そして2/12に行われる佐賀記念GIII(佐賀)にはキングスゾーンが遠征予定となっている。さすがにこれでは地元重賞のメンバーがやや格落ちになってしまうのはしかたない。
繰り返しになるが、あくまでも遠征する馬が悪いわけではない。遠征は条件が合うなら可能な限りどんどんやったほうがいいと思う。
さて、そういうわけでマイル争覇なのだが、残された中での最有力はムーンバレイ。1番人気に推された前走名古屋記念では、レイナワルツにクビだけ差されて2着。52キロと軽量だったのが気になるところだが、3着のウイニングウインドには5馬身も差をつけているだけに、ここでは実力上位と見る。
逆転も可能な対抗がウイニングウインド。ここ2戦は連続3着だが、東海菊花賞でレッドストーンを差し切った力は評価したい。今回は馬齢別定で牡馬が全馬57キロになるのはこの馬にとって有利。
あとは川崎に遠征したA1特別で4着のタイキサファリ、中央500万から転入緒戦の尾張名古屋杯を勝ったコスモスパーブまで。
◎ムーンバレイ
○ウイニングウインド
▲タイキサファリ
△コスモスパーブ