NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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先週の翔雲賞は断然人気のキングウンカイが2着に敗れ、勝ったレッドウンカイは6番人気、3着ヤマトテンショウは8番人気で、3連単は8万円の波乱となった。この黒ユリ賞も、一昨年こそ人気順の決着だったものの、過去10年で3連単万馬券が7回。2017年には213万円という大波乱もあった。この時期の2歳牝馬のレースだけに、一筋縄ではいかないと考えたほうがよさそうだ。
とはいえ中心は、人気になりそうなヤマノブラウン。北央産駒特別を勝って出走したヤングチャンピオンシップは障害をひと腰先頭で越え、牝馬では最先着の4着と健闘。前開催では翔雲賞が組まれたため3歳A-1戦は出走10頭のうち9頭が牝馬というメンバーとなって、障害先頭からジェイノホマレに一旦は前に出られたものの、最後までしっかり歩いて差し返しての勝利。近走、この世代の牝馬ではもっとも安定して上位を確保しており、定量なら崩れることもなさそう。
コトブキラベンダーは今回が重賞初挑戦だが、ここまで9戦して3着以内を外したのが北央産駒特別の5着だけ。前走3歳A-1戦でも障害2番手から止まらず歩いてヤマノブラウンの3着だった。
クリスタルアッシュは、ヤングチャンピオンシップでは4頭出走した牝馬の中で最下位の8着だったが、障害は2番手で越えてゴール前で苦しくなった。前走3歳A-1戦も8着だが、障害4番手からゴール前まで3着争いの一線にいたものの、やはり一杯になってしまった。ただこういう馬はあるとき一変して障害早めから押し切ってしまう可能性はある。
牝馬でナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップと両重賞に出走したのはジェイノホマレだけ。前述のとおり前走3歳A-1戦ではヤマノブラウンとの競り合いとなって0秒5差というきわどい2着。ただここ5戦で手綱をとっている新人の阿部優哉騎手が、一般戦では10kgの減量があるところ、今回は減量なしの定量となるところでどうだろう。
ここまで2勝も2着は8回というアアモンドクリン、近走いまひとつだが前走3歳A-1戦で4着と好走したフェスタクィーンらにも一発を期待。
◎2ヤマノブラウン
◯7コトブキラベンダー
▲1クリスタルアッシュ
△4ジェイノホマレ
△8アアモンドクリン
△3フェスタクィーン
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ロレンツォは中央3勝クラスから転入しての2戦目、昨年9月に遠征した園田チャレンジカップでは、4コーナー先頭からそのまま押し切るかに思えたミスズグランドオーをゴール前で差し切って勝利。園田の短い直線でも見事な末脚を発揮した。しかしその脚質ゆえ、大高坂賞では4コーナーではまだかなり離れた6番手から追い込んだものの、勝ったオタマジャクシに1馬身届かず。黒潮スプリンターズカップでは、勝ったウインザナドゥと同じく上がり最速の脚を使ったものの、勝負どころでの位置取りと4コーナーで大外を回したぶんで3着だった。今回は先行馬が何頭かいる組み合わせで末脚を生かせる流れが期待できそう。中央在籍時の勝ち星は1200メートル以下で、高知でも1600メートルは転入初戦のC1戦を勝ったのみだが、その脚質はむしろこの距離で発揮される可能性もある。
人気は下級条件から5連勝で大高坂賞を制したオタマジャクシだろうか。2番手につけて4コーナー手前で先頭に立って押し切るという正攻法だけに、展開に左右されることもなさそう。中央での未勝利勝ちはダート1800メートル戦で、高知1600メートルも3戦3勝。大高坂賞は1400メートルだったが、能力を発揮するのはむしろこの距離だろう。
エクセレントタイムは昨年1月以来勝ち星から遠ざかっているが、昨年9月以降は7戦すべて2着か3着。1400から2400メートルの高知県知事賞まで、距離にかかわらず好走を続けている。この馬も前が速くなっての直線勝負なら可能性が広がる。
昨年11歳で黒潮マイルチャンピオンシップを逃げ切ったのがグッドヒューマー。今回はそれ以来3カ月ぶりの実戦でどうか。さらに、先行馬が何頭か揃ったなかで、1600メートル大外枠からハナを主張するのは楽ではない。ただもし勝てば、12歳での重賞勝利は2000年に北海道スプリントカップGIIIを制したオースミダイナーの記録に並ぶ。
その黒潮マイルチャンピオンシップでアタマ+ハナ差の3着だったウインヴェルデ、前走A-1特別でウインヴェルデにハナ差2着で9歳での重賞初挑戦となるワイドカントらも差はない。
◎6ロレンツォ
◯3オタマジャクシ
▲8エクセレントタイム
△11グッドヒューマー
△9ウインヴェルデ
△5ワイドカント
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佐賀記念JpnIIIは中央馬が圧倒的に強いレースで、昨年高知のシンメデージーが2着に入ったが、地方馬が馬券圏内に入ったのは2008年に兵庫のチャンストウライが勝って以来のことだった。佐賀のダートグレードで実績のあるアラジンバローズがいるとはいえ9歳。果たして今年は。
期待するのは5歳ではあるものの新興勢力といえるカゼノランナー。2走前のブラジルCは、先行勢総崩れという流れに巻き込まれたうえに、直線で前が壁になったり狭くなったりで完全に行き場をなくしてしまった。その不運な敗戦を度外視とすれば、2勝クラス、3勝クラス、そして前走オープンと順調に勝ち上がってきた。不得手と言われていた右回りも前走中山で克服。今回は地方の小回りの右回りで能力を発揮できるかどうか。
カズタンジャーは、重賞初挑戦だったマーキュリーカップJpnIIIは、前が競り合ってのハイペースで長く使える末脚を発揮したが、続く白山大賞典JpnIIIは大逃げのジャスパーロブストがそのまま逃げ切ったことで末脚不発。前走名古屋大賞典は不良馬場のレコード決着でアピーリングルックとの追い比べに屈したが、4キロの斤量差はさすがに大きかった。展開次第の面はあるが、能力が高いことは間違いない。地元とも言える鞍上・川田騎手のレース運びにも注目だ。
連覇を狙うメイショウフンジンは、1年近く大きな着差での敗戦が続いているが、特にここ2戦の中央のレースは、62キロ、58.5キロという斤量を背負って自分の形にも持ち込めていないだけに度外視としていいだろう。57キロなら過去にたびたび好走があり、今回は競りかけてくるような先行タイプもいないだけに、マイペースで逃げられれば粘り込む場面も十分ありそう。ただ脚質の違いからカズタンジャーとの両立はなさそう。
デルマソトガケは、前走名古屋大賞典では3〜4コーナーの勝負どころで前5頭集団の中にいたが、直線では2着カズタンジャーに離されて2馬身半差。そのときより1キロ軽い58キロだが、カズタンジャーも同じく1キロ減で相対的な斤量差は同じ。逆転まではどうだろう。
ユメノホノオは2度の韓国遠征を経験したが、国内での遠征は初めて。中央馬とは初対戦だけに連下の押さえまで。オケマルもまだ中央馬との厳しいレースを経験しておらず、勝ち負けまではどうだろう。
◎11カゼノランナー
◯6カズタンジャー
▲5メイショウフンジン
△8デルマソトガケ
△1ユメノホノオ
△12オケマル
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浦和のポリゴンウェイヴは昨年夏以降、短距離路線であらためて能力を発揮。園田1230メートルの兵庫ゴールドカップを逃げ切り、浦和のゴールドカップは3着だったが、勝ったのがさきたま杯JpnI・2着のムエックスで、2着はダートグレード勝ちのあるフェブランシェという強力メンバー。前走高知の黒潮スプリンターズカップは4着だったが、外枠からハナを主張したものの3頭で競り合うハイペース。それでもきわどい4着に粘った。負けて強しという内容。今回も外枠に入ってしまったが、それほど無理せずハナが叶いそうなメンバー。マイペースの逃げ切りに期待だ。
オマツリオトコはここ3戦で急上昇。2走前の園田チャレンジカップ3着は半馬身+半馬身差の接戦で、前の2頭は黒潮スプリンターズカップでポリゴンウェイヴに先着した。能力面で差はない。続く前走兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIは、中団から内をうまく立ち回って3着。直線勝負の展開になればチャンスはある。
昨年の高知二冠馬ジュゲムーンは、昨年3歳の身でサマーチャンピオンJpnIIIに挑戦し、勝ち馬と0秒5差で5着に好走。佐賀のゴールドスプリントはスタートで後手を踏んだこともあって能力を発揮できなかったが、巻き返しのかかる一戦だ。
中央オープンから転入し特別戦で好走を続けるペースセッティング、黒潮スプリンターズカップは6着もポリゴンウェイヴとはタイム差なしだったオメガレインボーらも上位を狙える。
◎11ポリゴンウェイヴ
◯9オマツリオトコ
▲3ジュゲムーン
△6ペースセッティング
△5オメガレインボー
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プレアレジェンドは前走佐賀若駒賞(1750メートル)でダバイシュクレに負けているが、直線は内にもたれて追いづらそうだった。また、2走前のカペラ賞(1800メートル)でもモーモーゴールドと並んで先頭で直線を向いたものの直線半ばで失速。しかし3走前のネクストスター佐賀(1400メートル)ではゴール寸前まで先頭で、ほとんど勝ったかというようなレース内容で、最後にサキドリトッケンに半馬身交わされただけ。父はJBCスプリントJpnIを制したタイセイレジェンドという血統からも今回1400メートルに距離短縮であれば、ダバイシュクレに土をつける場面があるとみる。
そのダバイシュクレはデビューから4連勝で、いずれも2着馬に3馬身以上の差をつける完勝といえるレース内容。無傷の5連勝もおおいに期待できる。
ハクアイドゥマンは、前走花吹雪賞では逃げて直線でも先頭だったが、サキドリトッケンの末脚にはやはり抗えなかった。しかしながら2歳時のフォーマルハウト賞(3着)での走破タイム1分29秒8(良)は、メンバー中唯一1400メートルで1分30秒を切るタイム。マイペースの逃げに持ち込めればそのまま粘り込む場面もあるかもしれない。
ミッジーチャンプは、門別1勝から転入して、佐賀ではここまで1400メートルのみ4戦して2勝、2着2回。2走前のアルデバラン特別では、逃げて直線でも先頭だったハクアイドゥマンを半馬身とらえた。能力的に差はない。
モーモーゴールドは、前走佐賀若駒賞では後方まま見せ場をつくれなかったが、カペラ賞では直線プレアレジェンドを競り落とし、2着だったとはいえ勝ったサキドリトッケンに食い下がっていた。展開次第では上位を狙える。
カシノアミュレットはここまで1勝のみだが、印上位馬を相手に2着2回、3着2回と好走。今回も上位争いにはからんできそう。
◎12プレアレジェンド
◯3ダバイシュクレ
▲11ハクアイドゥマン
△4ミッジーチャンプ
△7モーモーゴールド
△10カシノアミュレット
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