NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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グランダム・ジャパン2歳シーズン初戦の園田プリンセスカップは、馬運車の手配が難しかったということで北海道からの遠征が1頭もなかったが、ここはセプテンバーセールとオータムセールのちょうど谷間という日程ゆえか、北海道から大挙4頭、さらに大井から1頭が遠征してきた。
その北海道からの遠征馬では、9月17日のフローラルカップで対戦した馬が3頭。クリームパンは、4コーナーでは、逃げ切ったカズドリームをとらえにかかったぶん直線で脚が上がってしまった。単に出走3頭の中で最先着の4着だったというだけでなく、厳しいレースの経験はその後に生きてくるはず。
ロゼットリボンはフローラルカップで9着だったが、逃げ切ったカズドリームを序盤から3番手で追いかけたぶん、早めに苦しくなってしまった。今回のメンバーならそれほど厳しいペースになるとは思えず、先行して粘り込む可能性も期待できる。
フローラルカップで4着クリームパンに2馬身差で5着に入ったのがエルダーフラワー。この馬は中団追走ままというレース運びで、勝負にいくところがあまりなかったため3番手評価。ただ今回の鞍上が吉原寛人騎手ということでは、また違った面を見せるかもしれない。ここまで3頭の勝負とみる。
大井1700メートルの特別戦で2着だったモンサンマナオラナ、札幌芝のクローバー賞を経験(11着)したエンジェルボヌールらも上位に食い込む可能性はある。
◎6クリームパン
◯5ロゼットリボン
▲1エルダーフラワー
△7モンサンマナオラナ
△2エンジェルボヌール
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高知で新馬戦を勝って転入したリケアサンバの初戦ビギナーズカップは、スタートから先頭に立つと、直線では山本聡哉騎手がうしろを振り返って後続の脚色を確認しながら軽く追っただけで差を広げての楽勝。距離が伸びての可能性も感じさせる。
セイカールトンのビギナーズカップは、向正面から徐々に進出して直線では2着争いから抜け出したものの、勝ったリケアサンバには4馬身差を付けられた。ただ勝負どころで窮屈な場面もあった。盛岡の芝1600メートルの重賞を連勝という実績で、今回は水沢よりタイムの出やすい盛岡で距離延長となれば、リケアサンバに対してリベンジの期待もかかる。
門別アタックチャレンジ勝ちの実績で転入したのがリュウノジェット。岩手初戦となった水沢1400メートル戦は、1番枠でラチ沿い4番手あたりを追走していたが、3コーナー手前で外に持ち出すと4コーナーでは大外を回って直線差し切った。2着ユウユウジュレップとの着差は1馬身だったが、ゴール前の手応えには余裕があり、着差以上の完勝だった。リケアサンバのビギナーズカップの勝ちタイムより1秒以上遅いとはいえ、そのレースぶりからタイムはまだまだ詰められる。
マツリダゲンキマンは、ここまで7戦してすべて3着以内。前走水沢1400メートル戦では直線で馬群から抜け出して完勝。今回は重賞初挑戦で相手強化となってどこまでやれるか。
ベラジオエヴァンスは、門別でフレッシュチャレンジを勝っての転入で、ビギナーズカップでは2着セイカールトンにアタマ差3着。転入2戦目での上積みがあれば上位争いも可能。
サンエイフローラは、ビギナーズカップでは3着ベラジオエヴァンスから差のある4着だったが、その前走では盛岡1400メートル戦を8馬身差で圧勝しており、盛岡コースに戻ってどうか。
◎1リケアサンバ
◯4セイカールトン
▲8リュウノジェット
△6マツリダゲンキマン
△7ベラジオエヴァンス
△5サンエイフローラ
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大井のグーデンドラークは、中央から移籍して2連勝の内容がいい。初戦は3番手から直線で追い比べとなった逃げ馬を競り落とし、後方から追い込んだ2、3着馬を寄せ付けず。2走目は下級条件からほぼ連戦連勝に近い成績でクラスを上げてきたゼアシュネルが3コーナー過ぎで先頭に立ったところ、直線でこれを競り落とし、3着馬には大差をつけた。前走フリオーソレジェンドカップは5着だったが、逃げて直線単独先頭も、先行集団を形成した6頭がすべて馬群に沈むという厳しい流れ。ゴール前でごっそり入れ替わって中団よりうしろを追走していた馬たちが上位を独占する結果となった。その展開で、先行勢では唯一掲示板を確保する5着という結果は、むしろ底力を見せた。今回初騎乗となるのはデビュー5年目の鷹見陸騎手。人馬ともに重賞初制覇の期待がかかる。
同じく大井のシーソーゲームは休み明けとなったここ2戦は見せ場がなかったが、ともに快速馬ベアバッキューンが逃げ切りという忙しい流れで、マイル戦も昨年3歳3月以来だった。何より東京ダービーJpnIで3着という実績。年明けにも中央時代にグレード勝ちのあるグロリアムンディに3/4馬身+クビ差の3着と好走。忙しい流れを経験しての休養明け3戦目。今回距離は100メートル延びるだけの1700メートルだが、おそらく川崎のマイル戦ほどの忙しい流れにはならないと思われ、能力を発揮できると見る。
地元勢ではグレード実績のあるオマツリオトコ。1400メートルで実績を重ねてきたが、前走1700メートルの摂津盃では3コーナーから大外をまくって直線鮮やかに差し切った。今回はその末脚が生かせる展開になるかどうか。
摂津盃で2、3着だったタガノエスコート、マルカイグアスも当然期待となるが、摂津盃ではトップハンデだったマルカイグアスにとっては、今回は定量戦となって斤量的には有利。
フリオーソレジェンドカップで4コーナー10番手から大外を追い込んで3着に入った川崎のフォーチュンテラーもここ2戦で調子を上げてきている。
◎2グーデンドラーク
◯6シーソーゲーム
▲10オマツリオトコ
△8マルカイグアス
△4タガノエスコート
△9フォーチュンテラー
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9月27日に行われた、ばんえい競馬の4歳シーズン二冠目・銀河賞は、断然人気に支持されたスターイチバンが、障害2番手から前を行くホクセイテンリュウをあっさりとらえ、まさに横綱相撲といえる内容で勝利。一冠目の柏林賞に続いて4歳シーズンの二冠を制した。
軽種馬に分類されるサラブレッドに対して、ばんえい競馬の競走馬は重種馬と呼ばれ、成長すると大きいものでは体重が1200kg台にもなる。そのぶん成長もサラブレッドより緩やかで、ピークは7-8歳と言われている。
それゆえ世代限定戦も4歳シーズンまであり、ばんえい競馬では、レース体系として2歳、3歳、4歳シーズンそれぞれに三冠が設定されている。なお、ばんえい競馬は4月から翌年3月を1シーズンとして行われているため、3歳三冠目のばんえいダービーこそ12月の年末に行われているが、2歳シーズンの三冠目・イレネー記念、4歳シーズンの三冠目・天馬賞は年明けに行われるため、三冠目が行われる時点での馬齢表記はそれぞれ3歳、5歳となっている。
また、8月には3・4歳馬によるはまなす賞、シーズン終盤の3月には4・5歳馬によるポプラ賞という世代限定重賞が行われているのも、ばんえい競馬の特徴となっている。
古馬重賞では、シーズン最初(4月下旬または5月上旬)に行われる、ばんえい十勝オッズパーク杯こそ「4歳以上」という設定だが、6月に行われる北斗賞以降の古馬重賞は「3歳以上」となっている。しかしながら、先に記した理由から古馬の主要重賞に3歳馬が出走することはなく、4歳馬が出走してくるケースもめずらしい。
そんなばんえい競馬にあって、4歳ながら古馬重賞で互角の戦いをしているのがスターイチバンだ。
4月26日のばんえい十勝オッズパーク杯では、絶対王者メムロボブサップをとらえようかという勢いで追い詰めての2着。8月16日のばんえいグランプリでは、6連覇を果たしたメムロボブサップ、重賞9勝の実績馬タカラキングダムに続いて3着に入った。
ばんえい十勝オッズパーク杯は今年で20回目だが、過去19回で4歳馬の出走はわずか3例しかない。2011年のトレジャーハンターは3着に好走したが、このときは勝ったカネサブラック(720kg)より30kg軽い690kgだった。メムロボブサップにその記録を破られるまでばんえい競馬の重賞最多勝記録(25勝)を保持していたオレノココロも2014年に4歳で出走していたが5着。2023年のヤマノコーネルは7着だった。
それだけに今年のばんえい十勝オッズパーク杯は、王者メムロボブサップとわずか10kgの負担重量の差で、4歳ながら好勝負を演じたスターイチバンのレースぶりは衝撃ともいえた。
800kg前後の負担重量となるばんえいグランプリでは、NARのデータベースで成績が確認できる1998年まで遡っても、今年のスターイチバン以外で出走した4歳馬はわずかに1頭。2013年のブラックボスは最下位10着だった。
これらのデータからも、スターイチバンの4歳にしての完成度がいかに規格外かがわかる。
今年の4歳世代の2-3歳時には、キョウエイエース(ナナカマド賞、イレネー記念、ばんえいダービー)、スーパーシン(ヤングチャンピオンシップ、はまなす賞)、それにスターイチバンが世代の3強と言われ、いずれもすでにオープン格付となっている。
ばんえい競馬では、その格付のしくみから2-3歳時に複数の重賞を勝ってしまうと、その収得賞金額ゆえ若い時期からオープンに格付されてしまい、自己条件(つまりオープン)では苦戦が続くケースがほとんど。5歳、6歳と年を重ねて本化してからようやく古馬戦線のトップレベルで活躍できるようになるのが普通だ。それゆえキョウエイエース、スーパーシンは、現在オープンの壁に当たっている状況だが、それは世代のトップレベルとして例年通りといえる。
そうしたところで、4歳シーズンの前半から古馬重賞戦線で一線級の馬たちと互角のレースをしているスターイチバンは、10年、20年に1頭という、近年でいえば、それぞればんえい競馬の重賞最多勝記録を更新してきた、カネサブラック、オレノココロ、メムロボブサップらに次ぐ、歴代最強クラスの名馬となる可能性を秘めている。
プリフロオールインは、前走金沢に遠征したイヌワシ賞はハナをとったものの、3コーナー過ぎで並びかけられたダンテバローズに抵抗できず3着。3歳時の園田以来久々の遠征でもあり、3カ月の休み明けのぶんもあったと思われる。高知1900メートルは1年ぶりだった二十四万石賞を連覇するなど4戦4勝。今回は調教のピッチを徐々に上げて臨む一戦だけに、期待は大きい。
高知の古馬戦線で一気に主役に躍り出たのがライラボンド。船橋所属として出走した福永洋一記念から3連勝だが、前走建依別賞は、ここのところ勝ちきれていないシンリンゲンカイをゴール前でようやくとらえたという感じ。中央時代も含めてマイルを超える距離は実績が乏しく、今回は1900メートルの距離がどうか。
サノノエスポは、遠征も含めて牝馬限定戦で好走を続けているが、6月の御畳瀬特別(1800メートル)では4コーナーで先頭に立つと、最後は手綱を緩める余裕があって、牡馬相手でも着差以上の完勝。今回は一気の相手強化となってどんなレースを見せるか。
エクセレントタイムは近走結果が出ていないが、昨年のこのレースがユメノホノオの2着、高知県知事賞でも3着と好走しているだけに、この距離で能力発揮という場面はありそう。
アルドーレも近走着順だけを見ると目立った成績はないが、前走イヌワシ賞では3着プリフロオールインに1馬身半差まで迫って4着と見せ場はあった。B級準重賞ではあるが、昨年末に1900メートルの鏡川特別を勝っており、この距離なら上位食い込みの可能性はありそう。
◎11プリフロオールイン
◯9ライラボンド
▲12サノノエスポ
△3エクセレントタイム
△4アルドーレ
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