川口オート所属の23期・鈴木清選手にお話をお聞きしました。
(取材日2/3)
―選手になろうと思ったきっかけは何ですか?
父がオートレース好きで、幼少期から連れてこられていました。最初は、戦隊ものの延長じゃないですけど、子ども心にも格好いいと思いました。
それからだんだん自分もなってみたいなって思うようになりました。小学校4年生の時ですかね、はっきりと明確に選手になりたいという気持ちをおぼえたのは。
―最初、オートレースを見た印象ってどんなでしたか?
とにかく音がうるさい(笑)。今とはエンジンもマフラーも違うし、今のセアよりも音は大きかったし、とにかく音に圧倒されました。
子ども心にはうるさいけど、格好いいなって。連れていってもらうのは楽しみでした。
―養成所での生活はどうでしたか?
幸か不幸かボクらの時は携帯とかなかったので、特に(周りと)断絶されることについては抵抗はなかったですね。今は携帯があるのがあたりまえだし、今の子たちはそれを絶つっていうのは大変だと思うんですけどね。体力的なもので言ったら自分は全然苦にならなかったです。高校の時に全く似合わないけどラグビー部を3年努めたので、その延長で入ったから体力的なものは全くきつくなかったですね。一番きつかったのは朝起きること。今では苦にならないけど、最初は毎朝、決まった時間に起きることと冬の寒さは大変でしたね。教練がきつかったという記憶はないですけどね。
乗車に関してはみんな初体験でしたし、分からないことだらけでしたから、いろいろ試行錯誤しながら接しました。高校に入ってすぐ免許を取って原付には乗っていましたけれど、あれをバイク経験とまでは言えないですからね。
―デビュー戦のことは覚えていますか?
その日、秋田(鈴木清選手と同期の秋田貴弘選手)が前のレースで試走落車したんですよ。その頃はライバル心がすごくありまして、レース前は完走すれば秋田には勝てるというのが頭をよぎったのを覚えています。ただ、レース中は、無我夢中で何がなんだか覚えてないんですよね。結果は8着なんですけど、どういう展開だったとか全然覚えてないです
そのあと3走目で雨で1着を取って、それが初勝利でした。その時は本当にめちゃくちゃ嬉しかった。家に帰ったら、実家が商売していたので、お客さんがいっぱい来てくれて、家族でお祝いというよりも、みんなでお祝いという感じでしたね。
―同期ってどういう存在ですか?
ボクはですけど、人一倍ライバル意識が強いというか、負けたくないって気持ちが強かったですね。仲が悪かったってことはないけど、仲良くワイワイって言うよりは、敵というか、今よりも派閥的なこととかが濃かった時代なので、あまり同期と時間を共にするってことは少なかったし、今みたいに情報交換するとかもあまりなかったですね。
―ここまでで一番覚えているレースはありますか?
もちろん川口記念を制覇したのが一番です。ただ、もう一つ遡るとしたら清水さん(師匠で元オートレーサー清水右也さん)と優勝戦で一緒のレースになって、清水さんが先行してて、あと少しで清水さんの優勝ってところをチョイ差しして自分が優勝したんですよ。最後の最後にこっちは『良し』と思ったんですけど、清水さんの方は『ああっ』って思ったらしくて...『あれは悔しかった』という気持ちをしばらく経ってから聞きました。やはりそのレースのことも印象に残っています。
直近の中では川口記念優勝だけど、31年間の中で忘れられないというか、総合的にみたら師匠と戦ったレースですかね。記録と記憶みたいな感じで。
―現時点で、ご自身で課題に挙げていることはありますか?
課題というか、去年の12月からハンデが動いて、前の位置になって、今は結果がそこそこ出ているけど、やっぱり最重ハンに対しては自分の中でこだわりがあります。今の1着も嬉しいんですけど、後ろから抜いてなんぼって気持ちがあるので、とにかく後ろに戻りたいですね。(ちなみに、このインタビューをした節に優勝し、見事に最重ハンに戻りました)
―鈴木さんは昔から体形が変わらないですけど、何か意識してやっていることはあるんですか?
いやあ、体質ですね。若い頃からお酒が飲めないので、それがいいのかな。食べる方はすごく食べるんですけど、アルコールを摂取しないのが結果的にいい方にいってるのかもしれないです。ケガをして3ヶ月まるまる休んだ時は、体を動かす量が少なくなったせいか、復帰が見えてきた段階で久々につなぎを着てみたら、めちゃくちゃきつくなっていて、体重を量ったら4キロ増えていて、やばいと思って慌てて食事量を減らしたり、汗をかいて体重を戻しました。
―最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。
オッズパークのファンの方々はやっぱり画面越しにレース観戦をしてくださってる方が多いと思うんですけど、機会があったら本場に足を運んでいただきたいです。
あともしボクを買ってくださるとしたら、穴目の時に狙ってみてください。もちろん人気に押されている時も頑張るんですけど、ボクは試走でレースと同じようなコースを通っているので、タイムが他の人よりはあまり出にくい部分はあると思うんです。だから、試走タイムが周りよりも劣っていても、数字以上の結果になることもあるかと思うので、穴目で少し買っていただけると。車券に絡めて大きなプレゼントができたらボクも嬉しいです。
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