山陽所属の36期、祐定響選手。選手になる前は飯塚オートに通い詰め、選手の写真を撮ったりオートレーサーに憧れる日々を送っていた。周りのオートファンからも認知され、応援を受けながら掴み取った選手への道。しかし、そう簡単に上手くいかず。苦しい時期もありましたが、9月9日に初優勝を飾りました。初優勝のこと、レーサーになってみて、今後のことなどお話しして頂きました。
(取材日:2024年10月27日)
AKI:初優勝おめでとうございます!!お気持ちいかがですか?
祐定:実感はあまりないですね。なんだろう。同期がどんどん優勝していく中で、自分も優勝できてその焦りがなくなったかな?という感じです。正直めちゃくちゃ焦りましたね。最重ハンデから30m前までいったんですが全然戦えなくて。40m前に戻されて「うわぁ」と思ってる中で優勝できたんで、ホッとしたというのが大きいですね。なので、「やったー!」というよりは「良かったー!」という方が大きかったです。
AKI:車の状態はどうだったんですか?
祐定:若獅子を控えてたので、師匠(山陽26期:山崎進選手)と相談して下回りをさせてもらいました。そしたらその節に優勝できました。初日から全然違って雰囲気も良く、初日のレースでは後ろがついてこられないくらい離せたんでエンジンは良いんだぁと思いました。もしかしたら今節優勝あるかもなと思いました。それまでは何をやっても反応がなく。下回り以外は扱ってたんですが変化なし。その中で、下回りをやろうと思って扱ってみたらガラリと変わりました。エンジン力の大切さを感じました。
AKI:そのまま1着で勝ち上がって優勝戦に駒を進めましたが、緊張感はどうでしたか?
祐定:優勝できるか最下位かと思っていました。たまたま2日目以降は0m単騎で逃げ。順調にレースができたと思います。これが追いの展開だったら優勝できてなかったと思います。あとは、スタートしてからすぐの感じは成長できてたのかなと思います。タイヤの心配はあったんですが、師匠と相談した「準決と同じタイヤのままで行こう」と決めました。山陽走路は割と低くても使えるので自信を持っていきました。試走から手応えはありましたね。レースはスタート切ってからずっと影が見えていて。いつもは残り2周くらいで周回盤を見るんですが、優勝戦の日は少し早く見てしまって残り3周。「うわ、3周もある!」って思いましたね。けど、そこから切り替えてし集中力切らさないように走りました。少し滑りがある中でしたが、焦らず、エンジンも良いし滑らせないように走れました。全部の条件が一致した、上手くいきましたね。条件が揃ったところでしっかり優勝できてよかったです。
AKI:ゴール線を切った瞬間というのはどうでしたか?
祐定:よっしゃ!というのとホッとしたのが同時に来ました。優勝したらガッツポーズしたいとか考えてたんですが、ゴールした瞬間にポンと忘れてしまって(笑)そしたら、選手観覧席から同期とかが手を振ってくれたのが見えて、右手のガッツポーズが二発出た感じです。
AKI:祐定選手は学生時代から飯塚オートに通って、私もお客さん時代から知っていて、ついに掴んだ初優勝して。感慨深いですね。
祐定:ですね。優勝できる時が来たんですね。まだ金網の外で見てた時間の方が多いですね。そして、金網の中は大変です。けど、すごく楽しい。やりがいが凄くあって仕事が楽しいです。仕事でどんなに疲れて帰っても休みの日には「早く整備したいな、走りたいな」て思います。
AKI:選手になる前と後のギャップというのはどうでしたか?
祐定:凄くありましたね。乗ってみたら全然上手くいかないし、見てる時はなんとでも言えたんですけで、選手になったらなんも言えないです(笑)レースも思ったようにいかないし、いきたいと思ってもいけない。厳しさを痛感してますが、そこは練習してクリアして一つでも多くのことを出来るようになりたいです。
AKI:今後の目標は考えていますか?
祐定:目標はハンデをどんどん下げることですね。自分はこれという目標を決めて達成しちゃうとサボっちゃう癖があるんで、それをしないようにじゃないですけど、初優勝もあまり実感しないようにしてます。優勝できたけどハンデもらって優勝なので、今はとにかくハンデを下げることを目標に頑張っています。
AKI:課題はなんだと思いますか?
祐定:スタートからゴールするまで課題だらけなんですが、一個ずつクリアしているいくしかないですね。お客さんにも迷惑かけると思うんですけど、少しずつ成長できるように努力していきます。オートファンの時代は未成年だったので車券は買えなかったんですが、今は他競技をやって買っていくうちに「自分もこうやって買ってもらって、絡めなかったらその投票を無駄にしてしまうんだなぁ」と思うようになって。なので、そこは意地でも着に絡みたいと思うようになりました。人気になってるだろうなと思ってる中で車券に絡めないと「申し訳ないな」と強く感じでいます。そうならない為にも今後活躍して返していけるように頑張ります。そして、自分がお客さん時代から絡んでもらっていた方や友達に「本当に選手になったんだね」「応援してるよ」と言われたり、選手を目指してたけどなれなかった方には「自分の夢を叶えてくれた」と言ってもらえて。その思いも乗せて頑張っていきます。自分にはオートレーサー以外に仕事はないと思っています。選手になれて最高です。
AKI:それでは最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。
祐定:とにかく車券に絡めるよう毎走走ってるので車券を買って応援をお願いします!!!
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