8月27日に飯塚オートで行われたGIダイヤモンドレース優勝戦。地元飯塚の長田稚也選手とのデッドヒートを制し飯塚タイトル初制覇!これでGI3つ目のタイトルを獲得しました。ダイヤモンドレースのことや、この3年取り組んでいるあるトレーニングについてもお話ししていただきました。
(取材日:2024年10月7日)
AKI:GIダイヤモンドレース優勝おめでとうございます!振り返っていかがですか?
小林:ありがとうございます!改めてレースを振り返ったりするんですけど、まさか優勝できるとは思ってなかったので嬉しかったですね。
AKI:エンジンは最高です!と仰っていたので"優勝できるとは思ってなかった"というのは意外でした。
小林:エンジンは良かったんですけど、ダイヤの前の節のオートレースグランプリはあまり調子が良くなくって。ダイヤモンド前検日に新品ヘッドへ交換。初日から状態が上向いたという感じはありましが、エンジンが良くなったとはいえ半信半疑な感じ。メンバーも濃かったですし優勝まではという感触。自分のエンジンが抜群でも勝てるか分からないメンバーだったので本当に驚きましたね。
AKI:新品ヘッド投入が当たった感じですね!
小林:そうですね。入れてすぐ初日から凄く進む感じがして。セッティングを合わせてなくても手応えがありました。そこからセッティングを合わせていった感じです。
AKI:優勝戦は10mオープン戦、1枠になりましたがどう感じてましたか?
小林:まずは10mオープンになると思っていませんでした。10m オープンと聞いた時は「え!!?まじで!?」となったくらい。さらに1枠と聞いて「嘘じゃん!!?」となりました(笑)チャンスと思った反面、1枠、インコースは本当にスタート次第なので緊張しましたね。優勝を考えると最高の位置なんですがやはりリスクがある枠。それに、スタートはそこまで抜群に切れていなかったですし、準決も篠原さん(飯塚26期:篠原睦選手)などに先行された形になったので不安はありました。なので、優勝戦に向けてクラッチ周りのパーツを交換してきました。それも凄く良かったですね。朝の練習から良い感触に変わっていて整備の甲斐がありました。あとはスタート集中して、タイミングが遅れないようにと考えていました。
AKI:そのスタートを見事に決めてからの8周回、長田選手(飯塚34期:長田稚也選手)との激しい攻防戦となりました!
小林:そうですね。1回目入られた時は稚也も張っていたのでいっぱいいっぱいなんだろうなと思いましたしすぐに捌き返せました。落ち着いてレース出来ていましたね。なので、8周回長いとは思いませんでした。ダイヤモンドの優勝でGIは3回目の優勝だったんですが、どのレースでもあまり長いとは感じないというか、良い意味で集中出来ているのか8周でも短く感じます。5月にあったGIゴールデンレースでは優勝戦2着だったんですがその時はめちゃくちゃ長く感じました。大きいレースで勝てる時は自分も良いメンタルで乗れているのであっという間に感じるんでしょうね。
AKI:ゴールした瞬間というのはどうでしたか?
小林:前回GIが獲れた時は「よっしゃー!!!」という感じだったんですが、今回は「え!?優勝できたんだ!!」という感じ。本当に"優勝"を意識してない中での優勝でした。「勝てちゃった!」という感じ。こういう時もあるんですね。ただ、この感じも理由があって。自分は今メンタルトレーニングの先生をつけていて、開催前にミーティングしたりしています。ここ3年くらいかな。メンタルの先生曰く、先に結果を意識してしまうとベストパフォーマンスを出せないらしいんです。"優勝"に意識が向いて上手くいかないそう。あとあと考えると今回の優勝は「自分がやるべきスタートに集中して、8周回集中出来た結果」なのかなと思います。
AKI:メンタルトレーニングをして自分自身変わったと思うことはありますか?
小林:めちゃくちゃ変わりました!メンタルが強くなったというよりは自分を理解出来るようになったと思います。漠然な不安はどこからくるのだろうとか、人それぞれ不安になるタイミングって違うと思うんです。その中で自分がどんな人間なのか理解することによってメンタルをコントロール出来るようになるというか。自分が不安になるタイミングや高揚するタイミングというのを紐解いていくと自分を客観的に理解できるというか。というのがメンタルの成長、安定に繋がってると思います。この3年で成長できてると感じます。トレーニングを始める前は全然自己理解ができてなかったですね。
AKI:自分を客観的に見てどんな人間だと思いますか?
小林:この3年間のトレーニングのおかげでメンタルモンスターになったと思います(笑)オートレース界で"メンタル"だけで言えばトップクラスだと思います!なんならまだ上にいきたいと思ってるくらいです!結局"心"ってオートレースだけではなく、生きていく上で1番大事だと思うんです。心の存り方でどういうことが自分にとって幸せなのかということにも直結してくると思います。なので、レースはもちろんプライベートも楽しく過ごせています。充実しすぎた毎日です!先生に出会えたのがターニングポイントでしたね。なので、後輩にはオートレースの技術というよりは心の在り方を教えていけたらと思っています。その方が人生に直結すると思っていて、聞いてきてくれた子にはそういう部分を中心に話したりしています。速い後輩がどんどん入ってきて、ダイヤでもやり合った稚也くんにしろ良い刺激ばかりです。才能ある若手が入ってくることは自分の成長にもつながると思っているので、「負けないぞ!」という気持ちと「若いのになんでこんなに速いんだろう?」ということを考えてどんどん吸収していきたいと思っています。学ぶことばかりです。こんな楽しい職業ないですよ!最高です!!自分の人生今の所100点です!!
AKI:ダイヤモンドの優勝でGI3つ目のタイトル獲得となりました。2年ごとにGI制覇していますね!
小林:そうなんです。なんか定期的にくる感じですね(笑)GI3回も優勝できるなんてありがたいですよね。デビュー当時はまさか自分がタイトルを獲るなんて思ってもいませんでした。養成所では1番遅いグループでしたし、信じられないですね。ちょっとずつ実を結んだ感じです。
AKI:今後の目標などは考えていますか?
小林:GIを獲ることも出来ましたし、せっかく選手になったからには"SG"は優勝してみたいですね。これは人生の目標です。けど、その目標に到達する為には目の前の一走を頑張れないとそこまではいけないと思うんです。大きな目標はSGを獲ることですが、その為にも目の前の一走に悔いがないレースをしようと思っています。着取りや誰に負けた勝ったではなく、その時のベストを尽くして自分に勝てたかどうかが重要だと思っています。ここもメンタルですね。自分に妥協せずにどこまでやれているかということが大切だと思います。なので、整備や練習はいつも一生懸命です。そこに妥協してどうやって勝つのかと思ってしまうので。養成所時代から常に追う立場でいて今も目標になる選手が沢山いる。下から上を目指す人の強みなのかなと思います。追われる方がきっとキツいと思いますよ。青山さん(伊勢崎31期:青山周平選手)や圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)のプレッシャーは本当にすごいと思います。自分は経験したことないので想像しかできないですが相当なんじゃないかなと思っています。毎レースがプレッシャーで本当に尊敬しかありません。その人達に一歩でも近づく為には整備と練習を常に妥協せずやるしかないと思っています。
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
小林:毎レース真剣勝負をすることが自分の成長にも繋がりますし、観てる方への恩返しになると思うので、妥協なくどんなレースでもSGの優勝戦という気持ちで取り組みます!これからも応援よろしくお願いします!
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