7月31日(日)に浜松オートで行われた、GIIウィナーズカップで優勝を飾った佐藤貴也選手。近況では、熱走路でも連続優出、優勝を飾りエンジンの状態の良さを見せていました。しかし、魅力のスタートが切れずグレードでは苦戦。そんな中、優勝したウィナーズカップ。どんな状態だったのか、優勝した瞬間、今後のレースについてもお話していただきました。
(取材日:2022年8月3日)
インタビュー / AKI
AKI:ウィナーズカップ優勝おめでとうございます!優勝された今のお気持ちいかがですか?
佐藤:ありがとうございます!やっぱりどんなレースも1着、優勝は嬉しいですね。
AKI:5、5、3、1、1着という成績でしたが車の状態はいかがでしたか?
佐藤:エンジン自体は色々手を加えていったので、最終日に1番良い状態でした。ここ最近の浜松、熱い走路に関しては良い状態が続いていたのでベースは良かったと思います。スタート勝負にならない普通開催だと追う展開で連続優出したりしていたので良かったと思います。
AKI:スタートが切れていなかったというお話をされていましたが、どれくらいの期間良くなかったんですか?
佐藤:おそらくSGオールスターで落車してからですね。落車した後はパーツが変わってしまってるので基本的に切れない状態なんですが、その考えが不具合があることに気づくまでに時間がかかった感じです。1、2節は落車の影響で切れずらいと思っていたんですが、車が戻ってもうまく切れないのでおかしい事に気づきました。思いっきり切ろうとすればする程切れなくなっていました。雨に関しては、晴れと切り方を変えるので大丈夫なんですが、とにかく短ハンデ戦の晴れはおかしいスタートになっていましたね。症状をみないと分かりにくいんですが、スタートを切った瞬間にリアが跳ねるんです。ドドドとかではなくリアタイヤが浮くんです。何回も。ウイリーの逆ですね。ガクガクしながらスタートする感じ。進まないですよね。他の選手に聞いて回ったところ今までこの症状になった人は数人いましたが直し方は分からないといっていました。僕も初めてなりましたし、なんで直ったか分からないんですよね。クラッチ周り、ワイヤー、ミッションとか全部2、3回くらい交換しました。結局ふと直ったんでどこが原因かというのははっきりしないままでしたね。なので、今回は準決勝、優勝戦と切れましたけど、たまたま2回切れただけかも知れないのでまだ気にしながらという感じですね。
AKI:スタートが切れない状態で始まったウィナーズカップ。序盤は厳しい状態だったんですね。
佐藤:そうですね。初日もリアがバタついて、その拍子に横を向いてしまって空回りしてしまいました。それで出遅れて5着。次の日はただただ遅かったですね。速いスタートを切ろうとすると症状が出てしまうので、普通に切ろうとするとただ遅くなってしまいます。なので、どちらにしても遅いスタートになってしまいました。3日目の3着は前で落車があっての3着でその時もスタートは遅れていました。なので、3日目まで切れない状態でした。
AKI:その後、準決ではスタートが切れましたが、スタート練習での手応えは何かあったんですか?
佐藤:4日目の最後から2、3回のスタート練習の時にちょっと良くなった感じがありました。「あれ?ちょっと行けそうかな?」という感触。そのままレースに行って準決のスタートは「わりと行けたんじゃないかな。」というスタートでしたね。自分は特にスタートで勝負していく方なんでスタートが切れない時は余計にキツかったですね。
AKI:エンジンに関してはいかがでしたか?
佐藤:実はちょっと怪しい感じがありました。先ほども言ったようにベースは良かったんですけど、3日目が終わってシリンダーとピストンを交換しました。スタートが切れてなかったので後ろからの展開になる可能性を考えて、ちょっとギャンブルじゃないですけど追う為の整備をしないと思い交換してみました。そうしたらエンジンは上向きに。そして、準決が終わった後にロッド交換を行っています。というのも、シリンダー、ピストンを外してる時にロッドにほんの少し傷があったのを見つけていて。けど、ベースは良いしいきなり一気に交換するとよく分からなくなる可能性があったので準決はシリンダーとピストンの交換だけ。ただ、優勝戦に乗った時に、優勝するにはもうちょっとやりたいというか、気になったからには交換しないと思ってロッドも交換しました。そしたら、さらに良くなったんで結果交換してよかったです。ある程度良い状態で、準決も1着だったので大きい整備をすることは怖いところではあったんでけどね。
AKI:そんな中で、優勝戦のスタートは4枠から2番手につけました。
佐藤:よく切れたスタートではありますけど、自分が持ってる100点のスタートではないですね。10mオープンだったから良かったという感じ。0mだったらあのスタートじゃ怪しいですね。過去にはもっと速いスタートを切ってるのでまだまだです。とは言っても結果的にウィナーズの優勝戦に関しては100点のスタートです。外枠勢に行かれるわけには行かなかったので。
AKI:その後レースは早めに先頭に立ちました!
佐藤:序盤で先頭に立てたので、他の選手との比較というは分からないですが、直線の感じが良くなって乗りやすさが出ていましたね。熱走路でも走りやすいというのが良かったです。手前からぐっといく感じがあったので後ろからもやられませんでした。ただ、たまたまやった整備が当たっただけで狙ったわけではないんですよね、僕の場合は(笑)僕と整備巧者の違いです(笑)自分は"ここが悪いからこうする"というよりは、バラしながら不具合がないか確認していくという整備の仕方です。後は誰かに聞く感じですね。
AKI:後ろの音は聞こえてましたか?
佐藤:はい。誰かは分からなかったんですがいるのは分かりましたね。でも、多分1人だと音で思ったのでその分ゆとりはありました。複数台いられると単純に考えることが増えるので難しいですが、今回は1人でしたし音だけで姿は見えず、「自分のエンジン力が上なんだろうなぁ」という気がしていたのでそんなにキツくはなかったですね。いっぱいいっぱいではなくゆっくり考えながら走ることが出来ました。
AKI:ゴールした瞬間はいかがでしたか?
佐藤:地元というのもありましたし嬉しかったですね。今回の優勝は去年の浜松GIゴールデンレース以来、1番自分らしい形のレースでの優勝だったと思います。ゴールデンの後も何回も優勝してますが、どちらかというと追い上げていく優勝だったので、今回のような後ろを押さえてドキドキするようなレースは久々でした。今回の勝ち方が1番僕らしいと思っています。ぶっちぎったほうが楽なんですけどね(笑)けど、自分はペースが上がる方じゃないですし、押さえるレースが僕は1番面白いです!
AKI:今年3度目の優勝となりましたが、ここまで今年振り返っていかがですか?
佐藤:大きいレースで良くなかったのでグレードレースでもっと活躍したいですね。やっぱりスタートがダメだったというところですよね。そのスタートが戻ってきたので、SGオートレースグランプリでは良いところを見せたいですね。浜松と伊勢崎とかなり違ってくるんですが、ハマってくれればここ最近のエンジン状態だと良いところいけると思います。伊勢崎の印象は悪くないんですが、走る時間帯によって走路温度が全然違うのでその辺りは気になりますね。後は、0mオープンのスタートでどこまで切れるかどうか。ただ、グランプリは優出もありますし相性自体は悪くない開催だと思います。
AKI:佐藤選手といえばパフォーマンスも魅力的ですよね!
佐藤:またグランプリでも見せますよ!!僕はパフォーマンスで面白がられないといけないので(笑)
AKI:それでは最後に、インタビューをご覧の皆様にメッセージをお願いします。
佐藤:夏場の暑い時期になって連続優出できて浜松GIIも優勝することが出来ました。今年は暑い夏ですが、僕のレースでさらに熱くして申し訳ないですが、SGと皆様を激アツに出来る様に頑張ります!よろしくお願いします!
(写真は浜松オートFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。