伊勢崎所属 30期 選手生活11年目 34歳 現ランクS12 誰よりもオートレースを愛しファンへの感謝の気持ちを忘れないレーサー!レース・走りでその思いメッセージを送り続ける。それが新井惠匠選手。
今年の6月末に自身初となるGIタイトルを手にする。GIダイヤモンドレース優勝を振り返ると共にその中で新井選手のオートレースに対する熱い思い強い決心を聞く事が出来ました。
インタビュー / 内野久照
内野:ダイヤモンドレース優勝おめでとうございます。
新井:ありがとうございます。
内野:初GIタイトルです。ここまでの道のりは長かったですか?
新井:GIタイトルを特に意識する事はなかった。いつかは取れると思っていました。GIタイトルを初めて今回取る事が出来ましたが自分一人の力ではないので...これまでの過程があってのことなので。
内野:飯塚を走るまではどのレベルの車でしたか?
新井:正直納得の行く感じではありませんでした。レベルは中の上からのスタートでした。
内野:シーリーズ通しての整備の流れを教えて下さい。
新井:初日はヘッド周りを扱って行きましたが雨のレースに助けられた感じでした。
2日目3日目の晴は今一な感じだったので3日目終わってピストンとリングを換えて準決勝戦に挑みました。レースは雨になり結果が残せました。
優勝戦の朝の練習は晴れでしたが悪くはなかったです。
ただ雨が降る予報だったので雨を待つ状態でもありました。(笑)
天気予報が雨だったので雨しか考えていなかったのも事実です。
朝の練習で調整を進めてまずまずの音が出ました。点数を付けるとしたら75点です。
僕にとっての晴れでの75点はまぁまぁ良い方なのでそれを信じて検査に出しました。
準決勝戦の試走の評価が100点とすれば優勝戦の雨の試走は75点くらいだったかな...
ただこのレベルがあれば良いと思ってレースに挑みました。
内野:スタートタイミングが0.01でしたが...
新井:スタート練習ではタイミング0.04と0.09だったのでもっとタイミングを攻めて行かないと展開は作れないと思いました。また朝のスタート(晴れ)練習では外枠の選手から先行されたけどそれは気にしなかった。雨のスタートには凄く自信があったのでトップで回れると思っていたので後はタイミングを決める事だけ考えて0.01で切る事が出来ました。
内野:レース序盤で下がるシーンがありましたが...
新井:レース道中は展開を悪くして後退する場面もあったけどやっぱりスタート0.01で切った事が勝因に繋がったと思う。レースでは前を走る選手が競い合ってくれて展開が自分に向いてくれたし岡部選手さらには竹谷選手と続けて捌く事が出来た事も優勝に近づいたと思う。
内野:新村選手と1対1になりましたが
新井:新村選手が見えた時はまだ遠かった。ただ残り3周あったので焦らず着実に追う事だけを考えた。滑らせなければ追いつくんじゃないかと思った。レースが進むにつれて周回を重ねて行き滑らないコースも見つかった。新村選手の車は直線が良かったので普通には抜けないと思ったしどう抜けば良いかと考えていたら新村選手のコースが内寄りになりインを締め出したので自分にチャンスが舞い降りてきた。
新村選手がコーナーではらんだ事ですくう事が出来トップを奪い先頭でチェッカーフラッグを受けた。
勝つ事が出来て嬉しかったです。
内野:今年2019年 ここまではどんな半年間でしたか?
新井:基本は毎節スーパースターだという気持ちで臨んでいる。これまで2節に1回または3節に1回は優勝戦に進出出来ていいたけど2月頃からドドド(不正振動)に悩まされ成績が振るわずマシンを仕上げる事が出来ずに調子を崩しました。
そんな中でもマシーンの操り方や整備の仕方を考え前向きに取り組む事が出来ました。
比較的ダメな時は直線が出ないエンジンです。そのダメなエンジンを操る事で運転技術の向上にも繋がったと思います。
内野:目標は持って取り組んでいたのですか?
新井:毎回ですが目の前のレースで3着以内という事を大切にしています。お客様に車券を買って頂いているので毎レース掲示板を目指しています。
内野:オートレースとの出会いは?
新井:伊勢崎オートの貢さんです。高橋貢選手が格好良かったです。絶対オートレーサーになろうと思いました。
内野:受験は何回挑戦したのですか?
新井:2回でした。1回目は29期を同級生で仲良しの田中賢(さとし)選手 伊勢崎・29期と受けました。僕だけ落ちて悔しかったです。勉強が苦手だったので一次試験の問題を思い出し自分で問題集を作り何度も何度も復習しました。今度は絶対に受かると信じて取り組みました。
内野:実は勉強好きだったんですね?
新井:絶対に合格したかったです。僕にはオートレースしかないと思っていました。
2回目で合格しましたが今でも受かっていなかったら毎回受験していたと思います。
合格するまで受け続けたと思います。絶対に...
内野:それだけオートレーサーになりたかったんですね?
新井:オートレースしか見ていなかった。選手になれて本当に良かったです。
内野:あこがれの選手は?
新井:高橋貢さんもあこがれですが木村武之(たけし)選手です。2級車(新人の時に乗る500ccのエンジン)の時も1級車(600ccのエンジン)でも乗り方が凄く勉強になっています。人間性も最高な先輩です。あこがれですね(笑)木村選手の様になりたいですね...
もっと力を付けたいし追いつきたいですね。
内野:ヘルメットと練習着が木村選手と同じですか?
新井:はい。同じですが。そこは深谷輝(木村選手と同期)選手と同じでマネをしたという事でお願いしています。
内野:オートレース大好きな新井選手ですがレース場以外ではどんな人ですか?
新井:音楽は安室ちゃんを聞いています。テンションが上がりますね...
内野:今、はまっている事ブームはなんですか?
新井:コーヒーが好きです。豆からです。香りも楽しんでいます。至福の一杯ですね。落ち着きますよ。
それとスニーカーが好きですね。履きやすい物を探しますがレーサーの中にはファッションリーダー(飯塚の田中進選手)が居ますので参考にしています。レース場でも履いていますがイタリアのスニーカーでウィズを好んで買っています。あまりにも履きやすくて同じタイプの色違いを買いました。内野:こだわりですね。
新井:同じでは面白くないですからね(笑)
内野:体作りなどケアはどうされていますか?
新井:レース後は体を休めます。レース場では全力を尽くすので回復するまでに2日はかかりますね。ジムには通っていますが...疲れを取る為に1日中寝ている時もあります。
内野:そうそう新井選手は長身じゃないですか?選手の中では大きいですよね?
新井:はい。176.5cmで体重は57kgです。もう少し体重は落としたいですね。
ただこの体型だから競走車を操れるのかもしれないです。大きくて有利な事もあるんですよ(笑)
内野:新井選手の原動力はなんですか?
新井:ファンの皆様の応援です。FAXをいつも頂きますが1枚1枚読ませて頂いています。本当に力になりますね。お客様から車券当たったよ。ありがとうなんて言われると増々気持が上がって行きますね。本当にありがたいです。一般戦でも準決勝戦でもレースに関係なく3着以内を目指して一生懸命走る事を心がけています。
内野:2019年残り半年間どの様に取り組んで行きましょうか?
新井:もちろんお客様の為に尽くします。
内野:SGポイントがありませんが...
新井:スーパースタートライアル戦。年末には行けると思っているのでSGの舞台でも頑張ります。
内野:SGは特別ですか?
新井:エンジンを良くしないと勝てないし特別です。特別な人しか勝ってないでしょう。
内野:10周戦は違いますか?
新井:8周の走り方はなんとなくわかってきたので後は10周戦ですね...
内野:SGの優勝についてどうでしょうか
新井:色んな事が噛み合えば取れると思っています。いつか取れます。そう信じています。
内野:次回はSG覇者となった新井惠匠を取材させて下さい。
新井:はい。そうですね。
内野:最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
新井:オッズパークさんは民放でコマーシャルを流してくれているじゃないですか。
ありがたいですよね...もっともっとオートレースを色んな方に知って頂きたいです。
そして自分の車券を買ってくれている皆様の為に全力で走ります。これからも応援宜しく御願いします。
『取材を通しファンへの思い。そしてオートレース愛を強く感じました。毎日整備と練習に没頭する姿をこれまで見てきましたがそのスタイルは絶対に変えないでしょう。ファンの事を1番に考えるレーサーです。そして抜群のレースセンスを持った新井惠匠選手の今後の活躍に是非皆様も期待して下さい。必ずやってくれると信じています。ダイヤモンドレース優勝後のインタービューから飯塚オートミッドナイト優勝・飯塚オート日中開催優勝と相性抜群の飯塚オートで自身初となる3節連続優勝を決めました。』
MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。