
9月24日に園田競馬場で行われた、第32回ゴールデンジョッキーカップを取材してきました!
出場騎手は12名。中央・地方の通算2000勝以上を誇る名手がずらり。
【騎手紹介式】
横山典弘騎手は、シンコウスプレンダの勝負服で登場。
「とても思いれが強いので」と話していました。
【JRAから参戦した、戸崎圭太騎手、岩田康誠騎手、横山典弘騎手】
今回初出場は、岩手の山本政聡騎手、大井の矢野貴之騎手、高知の永森大智騎手。
山本聡哉騎手と兄弟での出場というのもなかなかないことですね!
【レース前に雑談する、赤岡修次騎手、山本政聡騎手、吉原寛人騎手、山本聡哉騎手】
◆第1戦ファイティングジョッキー賞 1700m
山本聡哉騎手が逃げて淡々とした流れ、さすがトップジョッキーたちのレースで隊列がとてもきれいでした。
4コーナー横一戦から外を伸びて来たのが戸崎圭太騎手。2番手から粘った矢野貴之騎手が2着、3着は中団から伸びた吉原寛人騎手でした。
戸崎圭太騎手
「ポジション的には思い通りでしたが、少し外を回ってしまってあまり上手くは乗れなかったです。それでも手応えが良かったですし、馬が頑張ってくれました。
一つ勝ててほっとしています。あと2戦しっかり稼いで、優勝を目指します!」
◆第2戦エキサイティングジョッキー賞 1230m
5番人気馬に騎乗した矢野貴之騎手が逃げる展開。スピードを活かして早めにリードを広げ、そのまま逃げ切り勝ち。2着は10番人気馬に騎乗した戸崎圭太騎手、3着は11番人気笹川翼騎手で、人気的には波乱の決着。そして第1戦の1着2着が逆転し、この時点で優勝争いは矢野貴之騎手VS戸崎圭太騎手の構図となりました。
矢野貴之騎手
「指示をいただいた通り、積極的に乗りました。馬が頑張ってくれて、勝つことができて嬉しいです。(優勝争いの)相手は圭太さんだと思うので、負けないように頑張ります」
◆第3戦チャンピオンジョッキー賞
初出場だった山本政聡騎手が逃げ、勝負所でも踏ん張っていましたが、1番人気に騎乗した笹川翼騎手が楽な手応えで4コーナー先頭。そのまま押し切りました。2着は中団から追い込んで来た地元兵庫の下原理騎手、3着も地元兵庫の小牧太騎手でした。
笹川翼騎手
「いい馬に乗せていただき、感謝しています。去年は初参戦させていただきましたが、結果を出すことができず消化不良だったので、勝てて嬉しいです」
優勝争いの行方は、矢野貴之騎手5着、戸崎圭太騎手9着ということで、見事初参戦だった矢野貴之騎手が優勝しました!!!
【表彰式】
矢野貴之騎手
「2年前にも出場する予定でしたが、ケガで参加できず悔しい思いをしました。今回初参加で、すごい方々と一緒に乗れたことが嬉しいですし、その中で優勝することができたことは夢のようです。
第3戦は圭太さんを徹底マークしていました。これまで圭太さんの背中を追いかけて来たので嬉しいですね。(表彰台3人が大井出身&大井所属のメンバー)とても誇らしく思います。また地元に帰って頑張ります。
各地でみんな頑張っていますので、園田から応援していただけたら嬉しいです」
戸崎圭太騎手
「最後は矢野との戦いだと思っていましたから、2位というのは悔しいですね。でも大井のメンバーでこうして表彰台に立てたことは嬉しいです。ベリーベリー園田でした(笑)」
笹川翼騎手
「初戦は11着だったので上位は厳しいかと思いましたが、最後は勝つことができて嬉しかったです。表彰台は大井の騎手で固められたので、胸を張って大井に帰れます。園田はイグナイターとの縁があり、南関東の次のホームだと思っています。また騎乗できたら嬉しいです」
第3戦の誘導馬には、田中学調教師が騎乗しました。
ケガの影響で復帰することなく引退したことを騎手引退セレモニーで語っていた学さん。
なかなか馬にも乗れない日々だったそうで、この日の騎乗は相当久しぶりだったとのこと。地元の騎手たちや調教師の方々が馬道で見守る中、少し照れながら登場しました。
出走馬たちは元気がいい馬が多く、誘導馬とは反対方向へキャンターで走って行く馬が多い中、笹川翼騎手だけが学さんの後について歩かせて、ファンの方々の前を通っていきました。
イグナイターのバトンを繋いだお2人の共演、とても胸アツでした!!!
【誘導後の学さんを囲んで】
ゴールデンジョッキーカップは中央・地方の2000勝以上を誇るジョッキーたちの共演ですが、熱いのはレースだけではなく、レース後の様子にも胸を打たれました。。。
というのも、出場していない地元のジョッキーたちが、我先にと出場ジョッキーたちの鞍掃除をしていたのです。
鞍掃除というのは、基本的には手の空いている若手がお手伝いをすることが多いのですが、この時はリーディング2位の廣瀬航騎手を筆頭に、若手中堅関係なくみんなが率先してお手伝いをしていました。
ゴールデンジョッキーたちへのリスペクトと、「いつかは自分も」という志を感じ、胸が熱くなったのです。
兵庫のジョッキーの層の厚さは、こういうことの積み重ねなのだろうなと感じました。