*22日(木)園田 第7R『兵庫ゴールドトロフィー』 1400m 15:45発走*
斤量差がかなり大きく、予想するのが例年以上に難解な一戦です。
その中で本命にしたのはテイエムサウスダン。
地方小回りの1400mでは抜群の強さと安定感を誇ります。かきつばた記念ではラプタスのスピードに屈したものの、黒船賞やオーバルスプリントの強さは圧巻でした。引き続き岩田康誠騎手が騎乗することも大きいですし、園田1400mは勝っているコース。
今回気になるのは58キロというところですが、超大型馬なのでこなしてくれると思います。
対抗は軽斤量の馬から、北海道のイダペガサスに注目しました。
今年のエトワール賞を勝った馬で、1200mがベストですが金沢スプリントカップでも2着に頑張っていますから、1400mもこなしてくれるでしょう。
レースが上手で末脚もある馬。52キロの軽斤量を活かしてどんな競馬を見せてくれるか楽しみです。
3番手評価はヒロシゲゴールド。
この馬もベストは1200mですが、南部杯でマイルをこなしたことは大きいですね。不良とはいえ昨年よりも時計が掛かる馬場状態の中でよく粘り込みました。
1600mを2戦続けて戦った直後の1400mですから、この距離短縮はプラス材料でしょう。
実績馬ラプタスは4番手評価にしました。なんといっても59キロというのは楽ではないですし、460ー470キロ台の体には厳しいのではないかと考えます。
ワイドファラオの巻き返し、地元期待のイグナイターまで。
◎5、テイエムサウスダン
〇10、イダペガサス
▲8、ヒロシゲゴールド
△11、ラプタス
△2、ワイドファラオ
△6、イグナイター
3連単1頭軸ながし
5→2,6,8,10,11 20点
現在全国リーディング第1位を独走する打越勇児調教師(高知)にお話を伺いました。
赤見:まずはデビューから無敗の4連勝を飾ったマリンスカイのことを伺いたいのですが、初めての遠征となった川崎の全日本2歳優駿では13着でした。振り返っていただけますか。
打越:ゲートの中でそわそわする馬で、そこが課題の一つなんですけど、今回はスタートで大きな不利がありましたから、あそこで集中力が切れてしまうかと思いました。でも向正面で上がって行く脚もありましたし、大きく離れることなく走り切ってくれましたね。負けたことは残念ですが、こういう競馬をしたことがないですし、初めての場所でいろいろといい経験になったと思います。
赤見:地元では無敗の4連勝で、しかもものすごく強い勝ち方ですね。
打越:高知デビューの馬で、ここまで強い馬にはなかなか出会えないですから。先ほども言ったようにゲートの中は課題で、スタートはいつもそれほど速くはないんですけど、二の足が速くてスピードの乗りが速いんですよね。それから、心肺機能がとても高いと思います。黒潮ジュニアで重賞を勝った後も、口取り写真を撮っている時にはもう息が整っていましたから。
赤見:今後のご予定は?
打越:オーナーと馬の様子を見ながら相談しますが、金の鞍(12/28)はさすがに日程が詰まっていると思うので、ひと息入れて来年に備えるという形になりそうです。地元のダービーも獲りたいですし、またこうして他地区にも遠征に行きたいです。
赤見:そして今年の打越厩舎は199勝(2021/12/16現在)で、1位独走ですね。
打越:ありがとうございます。いい馬たちを預けてくれるオーナーの皆さん、応援してくれるファンの皆さん、そしてスタッフたちのお陰です。このまま1位を守ってリーディングを獲りたいですね。それに今年は所属の宮川実騎手が今現在勝率27.9%で1位なんですよ。一緒にNARグランプリに行けるよう、これからも一生懸命頑張ります。
トウケイニセイ記念を勝ったヒガシウィルウィンについて、管理する菅原勲調教師にお話を伺いました。
赤見:トウケイニセイ記念おめでとうございます!休み明けでも強かったですね。
菅原:ありがとうございます。そうでしたね。休む前はちょっと動き悪かったりしたんですけど、休んだらリフレッシュして動きが良くなりました。
赤見:いつもより後ろからの競馬でしたが、レースを振り返っていかがですか?
菅原:ちょっと後ろ過ぎるなと思ったけれど、結果的には今までの休み明けで一番いい走りでしたから、こういう競馬もありだなと思いました。
赤見:この後は桐花賞を目指すそうですね。
菅原:ですね、一本の予定です。それでお休みに入ります。
赤見:トウケイニセイ記念のレース後に、時計が掛かる馬場は厳しいとコメントされていましたね。
菅原:去年の桐花賞は不良だったんですけど、寒くて馬場が凍る感じでものすごく重くなったんですよ。時計が掛かる状態で。ああいう馬場にはなって欲しくないなと思っています。
赤見:同じ重や不良発表でも違うんですね。
菅原:冬の水沢は全然違いますよ。その時その時で違うので難しいんですけど、あの時期になると雪が降って、それが馬場に積もるわけじゃないですか。もちろん除雪はしますけど砂と混じるのでいつもより深い馬場になって、それが凍って来るということだと思います。そうするとパサパサになって、どうしても時計が掛かるタフな馬場になるんですよ。
赤見:ヒガシウィルウィンにとっては、タフな馬場はキツいと。
菅原:今回みたいに脚抜きのいい馬場だと、ああいう走りが出来るんですけどね。ヒガシウィルウィンて意外と小さい馬なので。馬体重自体は470~480キロくらいありますけど、コロンとした体型で体高が低いんだと思います。
赤見:そこまで小さいというイメージはなかったです。
菅原:レースの時を見ているとそんなに小さくは見えないかもしれないですけど、うちの2歳馬たちよりもずっと小さいですよ。
赤見:それであれだけ走るというのはすごい馬ですね。
菅原:すごい馬ですよね。それで性格は最高にいい馬です。まったく悪いことしないし大人しくて、レースに行けば一生懸命走りますから。厩舎にこういう馬がいると若馬たちにもいいお手本ですし、扱う側としても最高です。
赤見:桐花賞の最大のライバルはエンパイアペガサスということになりそうですね。
菅原:去年負けていますし、今年のみちのく大賞典でもハナ差で負けていますから、今回は勝ちたいですね。あの馬も強いですけど負かしたいです。休み明けの走りが良かったですし、一叩きしてさらに状態は上がって来ると思うので、大晦日までにいい状態に持って行けるよう頑張ります。
赤見:もう1頭伺いたいのですが、マツリダスティールの予定は決まっていますか?
菅原:ちょっと脚元がモヤモヤしていて、休養する予定です。このままお休みして来年の春ですね。能力の高い馬ですから、この休養でさらに成長してくれると思いますよ。
*6日(月)水沢 第11R『トウケイニセイ記念』 1600m 15:50発走*
エンパイアペガサス不在ですから、実績的にもヒガシウィルウィンが中心でしょう。
休み明けはちょっとエンジンの掛かりが鈍るタイプで、そこは不安材料なのですが、それでも力で圧倒して欲しいメンバー構成です。
対抗はタイセイブラスト。マイルに距離が延びての替わり身に期待しました。
ベストは1400mですが、マイルでもオープン勝ちがある馬で、逆にここ2戦の1200mよりも適性が高いと感じます。ここ2戦の惨敗で人気が抑えられればなお良し。
水沢替わりはまったく問題なく、4月の赤松杯では4ヵ月の休み明けだったヒガシウィルウィンに先着した実績もあります。
3番手評価はユノートルベルにしようかとも思ったのですが、脚質的にタイセイブラストと近い気がするので、先行馬を探すことに。
1枠1番に入ったツクバクロオーは高知の重賞で鍛えられているので実力は確かですが、5ヵ月ぶり&移籍初戦ということでそこまで重い印は控えます。
プロヴィデンスはJRA3勝クラスから岩手移籍後②②。
先行出来るスピードがありますから、距離がマイルに短縮されること、平坦小回りの水沢に替わることはプラス材料。
今回のメンバーに入っても、一発あるのではないかと期待して、3番手評価にします。
トウホクビジンの娘ユノートルベルはこれまでも頑張っていましたが、この秋もう一段階成長した印象です。青藍賞くらい走れれば、上位争い可能でしょう。
今回のメンバーだとヒガシウィルウィンを負かすならば休み明けしかないと思うので、対抗と▲はヒガシウィルウィンに逆転もありの馬券にしようと思います。
◎3、ヒガシウィルウィン
○11、タイセイブラスト
▲4、プロヴィデンス
△7、ユノートルベル
△1、ツクバクロオー
2日に園田競馬場で行われた園田金盃。
兵庫のグランプリレースに相応しい好メンバーが集まりましたが、昨年に続いてジンギが快勝!2着は4年連続エイシンニシパで、2年続けて橋本忠明厩舎のワンツーという結果でした。
早速、橋本調教師に喜びの声を伺いました。
赤見:2年連続グランプリでワンツーフィニッシュ、おめでとうございます。
橋本:ありがとうございます。こんなに上手くいくとは...。頑張ってくれた馬たち、オーナーやスタッフのお陰です。ジンギはファン投票1位でしたから、勝つことが出来て、ファンの方の期待に応えられたと思うととても嬉しいです。
赤見:ジンギは昨年以上に強いレースぶりでしたね。
橋本:ちょっと動くのが早かったですよね。前走休み明けで反応が悪かったので、田中君も焦ったと言っていましたが、一度使って追い切りでの反応が抜群に良くなっていましたから。ちょっと反応し過ぎてしまいましたが、それでも押し切るんですから、本当に強い馬です。
赤見:若馬の頃は気性的に相当ご苦労があったというお話でしたね。
橋本:そうですね、とても繊細な馬で、血統的にも絶対走ると思っていましたし、いろいろと試行錯誤しながらここまで来ました。ゲート入りの時に覆面をする、というパターンにしてからは入れ込まずに落ち着いてレースが出来るようになりました。
赤見:今後の予定はいかがでしょうか?
橋本:馬の状態を見てオーナーと相談しますが、ダートグレードでも勝負出来る力はあると思っています。来年はダートグレードを大目標にしてローテーションを組みたいと思っています。
赤見:そしてエイシンニシパは4年連続2着と、これまたすごい馬ですね。
橋本:すごい馬ですね。本当に頭が下がります。8歳という感じはないですし、今回の走りを見てまだまだ頑張れるなと。次走は年明け1月3日の新春賞が目標です。相性のいいレースで3勝しているので、9歳でも頑張ってくれるんじゃないかと期待しています。
赤見:もう1頭、テーオーエナジーのことも伺いたいのですが、2番人気6着でした。
橋本:展開的にはジンギよりもむしろ向く流れになったと思います。こちらが思っていた以上に負けてしまったので、状態面なのかこれからしっかり見極めたいと思います。状態がいいと判断したら、ニシパと同じく新春賞を目指したいと考えています。