昨年のばんえい記念を制したメムロボブサップの今シーズンは、14戦10勝、2着2回で重賞3勝。シーズン最初の重賞ばんえい十勝オッズパーク杯こそきわめてめずらしく障害に苦戦して8着だったが、それ以外で勝てなかった北見記念2着、帯広記念2着、チャンピオンカップ5着は、シーズン後半の重賞でいずれもトップハンデを背負ってのもの。抜群に安定した成績を残してきたメムロボブサップだけに連覇の可能性は高い。
一昨年の覇者メジロゴーリキはこれが引退レースとなるようだ。今シーズンは帯広記念で挙げた1勝のみだが、一昨年ばんえい記念を制したシーズンも岩見沢記念での1勝のみだった。近走は負けても勝ち馬とは数秒差でゴールしておりレース内容は悪くない。メムロボブサップより障害を先に越えればチャンスはある。
昨年、障害を先頭で越えたものの、ゴール寸前でメムロボブサップに交わされ惜しくも2着だったのがアオノブラック。今シーズンから金田利貴騎手が主戦となって、岩見沢記念、北見記念、チャンピオンカップとシーズン後半の重賞で3勝を挙げたということでは、やはり高重量戦でこそ。一昨年3着、昨年2着で、今年は果たして......。
ここまで3頭、順番は違うものの、一昨年、昨年と同じ3頭の勝負になる可能性が高い。
その3強のいずれかが障害で苦戦するなどした場合の馬券圏内候補として、旭川記念、岩見沢記念ともに3着で、帯広記念でも4着など、古馬重賞で常に掲示板内を確保したコマサンエース。そしてシーズン後半に調子を上げて帯広記念では障害先頭で越えて惜しくも3着だったコウテイ。この2頭は、来シーズン以降の重賞戦線でも期待ともなりそうだ。
◎10メムロボブサップ
◯4メジロゴーリキ
▲7アオノブラック
△6コマサンエース
△1コウテイ
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ライジンサンは連勝の勢いもあっただろうが、翔雲賞では他馬より10kg重いトップハンデで障害5番手から差し切ったのには正直驚かされた。さすがに最後はやや一杯になっていたが、今回は全馬がはじめて経験する重量でゆったりした流れになると思われ、第2障害をそれほど離されずに越えられればここでも上位争いは間違いない。
近走は勝ちきれないレースが多いものの、レースぶりが安定しているのはウルトラコタロウ。ヤングチャンピオンシップはディーホワイトが第2障害まで後続を離して飛ばし、障害先頭で越えたものの最下位に沈むという乱ペースで、それを障害2番手で越えて3着に粘ったのはむしろ評価できる内容。翔雲賞でも障害2番手から最後までしっかり歩いて3着に食い下がった。
ここにきての充実ぶりがうかがえるのがミチシオ。ナナカマド賞は9着、ヤングチャンピオンシップは4着と結果を残すことができなかったが、A-1戦を連勝したあと翔雲賞ではライジンサンにわずか0秒6先着されただけの2着。前走A-1戦6着はトップハンデだけに度外視としていいだろう。
そのA-1戦で障害7番手から一気に差し切ったのがコトブキテンザン。翔雲賞では障害で苦戦して最下位だっただけに、重量増でどうか。ただ連勝の勢いは侮れない。
翔雲賞4着で近走A-1戦で上位安定のホクセイハリアー、前走差のない4着で復調気配のアヤノダイマオー、同A-1戦2着のショータイムらも上位争いの可能性。
◎1ライジンサン
◯4ウルトラコタロウ
▲3ミチシオ
△2コトブキテンザン
△5ホクセイハリアー
△8アヤノダイマオー
△6ショータイム
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グランダム・ジャパン古馬シーズンが今年から春・秋に分かれての実施となって、笠松に新設されたブルーリボンマイルから中8日という日程は、来年度調整されるのだろうか。それでも南関東からその日程で2頭連闘してきたことは、グランダム・ジャパンに対する意気込みの現れだろうか。
しかしながら注目はやはり無敗のセブンカラーズ。いよいよ古馬になっての重賞挑戦となる。脚部不安から8カ月ぶりの復帰戦となった前走笠松のA1牝馬戦は、2番手につけて前のコンビーノをとらえるだけという競馬で1馬身半差。3着馬には5馬身も差がついた。直線での反応はいまひとつに見えたが、久々の実戦で危なげない勝ち方だったということでは及第点だろうか。今度は南関東や高知からの遠征馬との対戦でどんなレースを見せるか。
相手筆頭は高知のモンサンラファータ。南関東ではB1特別で上位争いという実力は、ブルーリボンマイルを勝ったグレースルビーと同レベル。高知に移籍後は下級条件から3勝を挙げたが、前走で牝馬シリーズの準重賞・ベラトリックス特別を接戦ながら勝利ということであれば力をつけたとみてよさそう。
ブルーリボンマイルを逃げ切ったグレースルビーは、今度は他馬にマークされる立場になってどうか。内にセブンカラーズがいる今回は、単騎マイペースとはならなそうなだけに展開面で前回より難しくなりそう。
高知のレジーナディンヴェルノ賞遠征で能力を発揮できなかったのが船橋のフークエンジェル。そのレジーナディンヴェルノ賞は、フークエンジェルのほかに兵庫から3頭、笠松から1頭の遠征があり、それなりに人気になっていたが、結果は地元高知勢が掲示板独占。表現は悪いが遠征勢は揃って討ち死にという感じで、高知の馬場は遠征馬にとって難しいことをあらためて感じさせられる一戦だった。フークエンジェルは南関東の重賞でも上位実績がある実力だけに巻き返しのかかる一戦だ。
昨年東京プリンセス賞を制したサーフズアップは古馬になっての初戦。
中央1勝クラスから転入して底を見せていないアプサラーはこのメンバー相手にどこまでやれるか。
◎2セブンカラーズ
◯6モンサンラファータ
▲3グレースルビー
△9フークエンジェル
△4サーフズアップ
△7アプサラー
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過去5年で3連単が万馬券にならなかったのは5年前だけ。昨年は7番人気の4歳馬ヘッチャラが勝って3連単は7万円と、波乱の決着が多いこのレース。高重量の実績馬が勝つこともめずらしくないが、波乱の要因は軽量の4歳馬が馬券にからむこと。そういうわけで、今回は勝つ可能性の高い順に印をつけるのではなく、馬券にからむ可能性が高い順番に印をつけてみた。
狙ってみたいのはジェイヒーロー。A2-1組を連勝し、今回はA1級となって760kgでの出走。4歳限定の白雪賞では4着だったが、そのとき2着で20kg差だったマルホンリョウユウとは、今回は30kg差に広がったのは有利。重量面も含め、4歳馬で人気的に狙っておもしろそうなのはこの馬。トップハンデ・キングフェスタと50kg差なら最軽量アローリキヒメと前々でレースを進め、重量を背負った馬たちを翻弄できそうだ。
ヘッチャラは昨年4歳ながらトップハンデ790kgで勝って念願の重賞初勝利。定量の天馬賞ではキングフェスタの3着に敗れたが、ハンデ差があったとはいえダイヤモンドダスト賞を制した。今回のハンデと能力を考えるとこの馬が最有力。
マルホンリョウユウはばんえいダービーで3着に敗れ三冠はならなかったものの、白雪賞で2着に巻き返した。5歳馬相手に790kgは楽ではないが、引き続き好調で上位争いを期待。
オープンのウインターカップを制しても別定780kgで出られるクリスタルコルドは重量的に有利。
ドリームエイジカップで一線級相手に3着だったヤマカツエース、チャンピオンカップで一瞬おっ!と思わせる4着に好走したアローリキヒメらも上位食い込みを狙える。
4歳シーズン三冠を達成したキングフェスタだが、ダイヤモンドダスト賞でもハンデ差があって5着に沈んでいるだけに、今回最軽量牝馬と70kg差、牡馬最軽量のアシュラダイマオーとも60kgという重量差はいかにも厳しい。
◎6ジェイヒーロー
◯8ヘッチャラ
▲1マルホンリョウユウ
△4クリスタルコルド
△3ヤマカツエース
△7アローリキヒメ
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昨シーズン門別では1200メートル戦のみを使われて常に上位争いを演じたリーチ。道営スプリントこそ5着に敗れたが、佐賀転入後は1400メートルの準重賞・玄界灘賞、そして1300メートルの重賞・ゴールドスプリントと連勝。姫路に遠征した兵庫ウインターカップこそ2着だったが、佐賀に戻って地元同士のメンバーなら能力は上位。引き続き鞍上は北海道から石川倭騎手が呼ばれた。
対するのは、こちらも佐賀では底を見せていないジョンソンテソーロ。中央2勝クラスから転入し、3戦目となった昨年11月のウインターチャンピオンこそ後方からとなって、早め先頭に立っていたロンドンテソーロをとらえることができなかったが、負けたのはそれだけ。それ以外は危なげのないレースぶりで6つの勝ち星を重ねた。あらためての重賞初制覇の期待だ。
アイリッシュセンスは、ウインターチャンピオンこそ差のある6着だったが、続く12月の準重賞・玄界灘賞では勝ったリーチにコンマ3秒差の3着。そして年明けはオッズパーク・ウインターカップ、準重賞・唐津湾賞と連勝。1400メートル戦での充実ぶりがうかがえる。
ダートグレード5勝の実績馬テイエムサウスダンは成績が頭打ちとなって佐賀に転入。初戦は姫路に遠征しての兵庫ウインターカップだったが、2着のリーチからコンマ8秒遅れての6着と見せ場をつくれなかった。あらためて初めての佐賀コースでどこまでやれるか。
昨年のこのレース3着で、前走唐津湾賞がアイリッシュセンスにクビ差2着だったロトヴィグラス、1月の球磨川賞でそのロトヴィグラスを負かしたダイリンウルフらも馬券圏内の候補。
そのほか印は回らなかったが、昨年11月の準重賞・有明海賞を勝ったキングキャヴィア、A2戦で好走を続けたリョーノテソーロらが上位に食い込んでくれば波乱もありそう。
◎5リーチ
○3ジョンソンテソーロ
▲1アイリッシュセンス
△12テイエムサウスダン
△7ロトヴィグラス
△4ダイリンウルフ
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