今シーズンの古馬重賞(牝馬限定戦は除く)は、オレノココロ4勝、コウシュハウンカイ3勝に、新興勢力ともいえるマルミゴウカイが岩見沢記念を勝ち、メジロゴーリキがチャンピオンカップを勝った。
目立ったのは、後半になってのオレノココロの安定したレースぶり。ばんえい十勝オッズパーク杯こそ、常に不安材料とされてきた第2障害で苦戦して5着に敗れたものの、後半、特に重賞では第2障害での失敗はほとんどなくなった。そして5歳、6歳、7歳シーズンにはいずれも重賞4勝を挙げていて、今シーズンもここまですでに4勝。もしばんえい記念を勝つことになれば、さまざまな記録を達成することになる。まずは1シーズン自己最多の重賞5勝。ばんえい記念3勝(以上)は史上6頭目で、3連覇はスーパーペガサス、トモエパワーに続いて3頭目。さらに重賞通算22勝は、カネサブラックによるばんえい重賞最多勝記録の21勝を更新することになる。
相手にはコウシュハウンカイ。今シーズン、12月までは11戦9勝、2着1回という抜群の安定感を誇ったが、年明け後は4戦して5着が最高という成績。とはいえ帯広記念5着は、オレノココロより重いトップハンデ930kgはいかにも厳しかった。昨年のばんえい記念はオレノココロに4秒8差の3着。定量1000kgとなれば、しっかり能力は発揮すると見る。
センゴクエースは、今シーズン結局重賞を勝つことができなかったが、2着と3着が3回ずつ。帯広記念は2強より軽いとはいえ910kgで2着は、いよいよ高重量戦でも互角の勝負ができるところを見せた。
今シーズンもっとも成長を見せたのがシンザンボーイ。昨シーズンも古馬重賞に出てはいたが、すべて掲示板外。しかし今シーズンはばんえいグランプリから重賞4戦に出走して3、5、2、4着という成績。能力差はそれほどなく、あとは初めての1000kgをこなせるかどうか。
オレノココロが頭では馬券を絞らなければならず、最終レース後に引退式が行われるフジダイビクトリーは無印とした。たしかに年明け後は好調だが、昨シーズンまでと比べて高重量戦での耐久力が全盛期ほどではなくなっているように思う。
◎2オレノココロ
○1コウシュハウンカイ
▲5センゴクエース
△8シンザンボーイ
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