ばんえい記念で自信を持ってナリタボブサップを本命にしたのは2008年だったか。あの年は、帯広記念をトップハンデの900キロで勝ったのを見て、その時点でナリタボブサップと決めたのだった。しかし結果は6着。ばんえい記念が1000キロで争われるようになってからもっとも遅いタイムでの決着となり、2連覇を果たしたトモエパワーから1分30秒近くも離されていた。そして今年は、3年越しでナリタボブサップに期待してみることにした。昨年のばんえい記念では、第2障害を越えて一旦は完全に先頭に立ち、そのまま押し切るかという勢いだったが、ゴール線上で止まってしまい3着。勝っていてもおかしくないレースだった。その2009年のシーズンは重賞を1勝もすることができなかったナリタボブサップだが、今シーズンは、ばんえいグランプリ、ドリームエイジカップと2つの重賞を制した。ナリタボブサップを本命にすると決めたのは、やはり帯広記念。結果は2着だったものの、20キロ軽いニシキダイジンと抜きつ抜かれつの接戦の末、僅差の2着だった。昨シーズン見られた末の甘さも解消された今なら、最高峰のタイトル奪取も夢ではない。
2番手には、連覇を狙うニシキダイジン。97~98年のフクイチ以降、ばんえい競馬の勝ち馬はいずれも2年以上の連覇を果たしている。そうした傾向からすれば今年もニシキダイジンとなる。フクイチはどちらかといえば重い重量でこそというタイプだったが、その後のシマヅショウリキ、サカノタイソン、スーパーペガサスは、いずれも700キロ台のシーズン当初のわりと軽い重量からばんえい記念の1トンまでこなすというタイプだった。しかし近年のトモエパワー、ニシキダイジンは、軽い重量だとまるっきりというタイプ。2007年シーズンのトモエパワーは、岩見沢記念のわずか1勝のみの成績でばんえい記念を制し、翌08年シーズンはなんとシーズン中1勝も挙げられないまま、それでもばんえい記念では1番人気に支持されて3連覇を果たすこととなった。重い重量でこそというニシキダイジンの今シーズンは、北見記念と帯広記念の2勝のみ。07年シーズンのトモエパワーの再現となる可能性もかなり高い。
3番手にカネサブラック。古馬重賞の予想でカネサブラックを▲以下にしたことが何度かあるが、そのたびにこんな低い印でいいのかと悩む。連対を外すことがきわめて少ないという安定感は抜群だからだ。このばんえい記念は2年連続で2着。3度目の正直となるかどうか。
勝つのはこの3頭のどれか。フクイズミにも印をつけたが、正直、勝ち負けまでは厳しいように思う。帯広記念を勝って、初めて挑戦した昨年のばんえい記念は4着。今シーズンは障害のキレがどうにも悪く、いくらフクイズミの末脚でも980キロで差し切る場面までは想像できない。
4勝目を目指すトモエパワーだが、いくらシーズン中未勝利でばんえい記念を勝ったことがあるとはいえ、今シーズンのレース内容でいきなりはないと思う。
◎ナリタボブサップ
○ニシキダイジン
▲カネサブラック
△フクイズミ