4歳牝馬による重賞。昨年の3歳牝馬3冠馬ニシキエースが450万クラスで700キロ、そこから1クラス下がるごとに10キロ減という別定重量で、上下40キロ差がついた。
6月20日に同じ4歳牝馬による特別・紅バラ賞が行われ、ここでもニシキエースがトップハンデで最軽量馬とは40キロの差があった。さすがにこの重量差はこの時期の牝馬には厳しく、ニシキエースは30キロ差のユーファンタジーから10秒以上も離される5着だった。そのレースから4カ月もたっているだけに、当時の力関係がそのままということはなく、力関係の変化と重量の増減がポイントとなりそうだ。
中心は、紅バラ賞を2番人気で制したユーファンタジー。ニシキエースとの比較では、当時30キロ差だったのが今回は20キロ差に縮まった。一見ユーファンタージーには不利だが、しかしここ3走の自己条件のレースを見ると確実に力をつけている。成長分で縮まった重量差はカバーできると見る。
ユーファンタジー以外に近走で力をつけたような馬が見当たらず、そうなればトップハンデでも実績にまさるニシキエースの出番も十分にありそう。
スマイルダンスは紅バラ賞では5番人気で2着。ニシキエースとは今回も変わらず30キロ差で、ならばそのまま上位争いのような気もする。ところが紅バラ賞に続く3・4歳牝馬のオープンでは50キロも重いソリのニシキエースに先着されているだけに、紅バラ賞の結果をそのまま信頼もできない。しかしその後の自己条件でも勝ったり負けたりの落差が大きいだけに、一発があるタイプなのかもしれない。
9月に120万未満を連勝して180万クラスに上がったカネサローズは、その後馬券にこそからめていないが、それほど差のない安定した競馬を続けている。今年デビューの菊池騎手にとっては、ばんえいプリンセス賞でのスーパーコマチ(7着)に続く2度目の重賞挑戦となるだけに、気合も入っていることだろう。
一足早くナナカマド賞で重賞制覇を果たしている長澤騎手のキタノハヤカゼも、紅バラ賞3着のときと同じくニシキエースとは40キロ差。上位争いに食い込んでくる可能性はある。
◎ユーファンタジー
○ニシキエース
▲スマイルダンス
△カネサローズ
△キタノハヤカゼ