旭川記念、北斗賞を制したナリタボブサップのみがプラス10キロで、それ以外は基本重量の牡馬810キロ、牝馬790キロで争われる一戦。
カネサブラック不在のここは、格と調子を考えればナリタボブサップだが、プラス10キロがどう影響するか。
たとえばサラブレッドであれば、シンボリルドルフだとかテイエムオペラオーだとかディープインパクトだとか、年間の古馬GIをほとんど総なめに近い状態で勝ちまくるという絶対的な馬がたまに出現するが、ばんえい競馬では歴史的に見てもそれはほとんど不可能。古馬重賞の定量戦は北斗賞とばんえい記念しかなく、重賞を勝って賞金を稼げばそれだけ重量を課されるからだ。今シーズンのナリタボブサップにとって、唯一とも思える目標はばんえい記念で、さすがにこの暑い時期にプラス10キロのハンデが課されてまで無理はしないだろうと見て、ここは軽視。
で、ぜひともがんばっていただきたいのがフクイズミ。前走のシーサイドオープンでは、差のない2番手で障害を降り危なげなく差し切るという完璧なレースで、昨年11月以来久々の勝ち星を挙げた。勝てなかったとはいえ、10秒以上の決定的な差をつけられて負けたのはその間2度だけで、惜しい競馬はたくさんあった。2〜3番手で早めに障害をクリアし、差し切る場面を見せてほしい。
実はメンバーを見たとき、本命にしようと思ったのはトモエパワーだった。北斗賞では単勝6番人気ながら接戦の2着争いを制した。ばんえい記念連覇のトモエパワーは昨シーズン、そのばんえい記念以外で勝ったのは岩見沢記念のみ。800キロ程度の重量でも、展開がハマれば一発はある。ただ帯広のピンポイント予報を見たら、金曜日の午前中は雨が降るらしく、当日土曜日も曇りのようで、それほど乾いた馬場にはなりそうもない。というわけで狙いを下げたのだが、雨があまり降らず乾いた馬場ならチャンスは広がるだろう。
ナリタボブサップもプラス10キロとはいえ、このメンバーなら恥ずかしい競馬はできない。
北斗賞5着のタケタカラニシキは、第2障害でひざを折りながらも2着のトモエパワーとはそれほど差はない競馬だった。障害さえまともならチャンスはありそう。
◎フクイズミ
○トモエパワー
▲ナリタボブサップ
△タケタカラニシキ