昨年から整備されたばんえい3歳牝馬三冠路線の第1弾、黒ユリ賞。
昨年は、ニシキガール630キロ(9着)、プリンセスモモ620キロ(7着)で、その他8頭が600キロと、賞金を稼いでいた2頭にとっては厳しいレースとなったが、今年は120万条件馬が7頭(620キロ)、60万条件馬が3頭(610キロ)と、負担重量的にはほとんど差のないメンバー構成となった。
負担重量に10キロしか差がないとあれば、3歳のこの時期だけに、過去の実績よりも近走の調子と勢いを重視したい。
好調度でいえば120万条件を2連勝中のウィナーナナが断然。今回とほとんど同じメンバーで争われた3月23日の3歳牝馬オープン、福寿草特別ではトップハンデで8着に敗れたが、今回の重量差なら早めに障害を越えて、押し切るだろう。
ここ2戦は惨敗しているが、福寿草特別を勝って、今シーズン開幕後に120万条件で2着、1着のカネヅルが相手筆頭。
ニシキエースは、福寿草特別ではカネヅルと同重量ながら、大きく離されての3着。2歳の秋からこの世代のオープンでそこそこの成績を残してはいるが、近走は勢いという意味ではやや劣るため狙いを下げた。
60万クラスの3頭は10キロだけの差では厳しそうだが、可能性があるとすれば、今シーズン5戦して勝ち星こそないものの、そのうち3戦で掲示板を確保しているアカネオーカン。
◎ウィナーナナ
○カネヅル
▲ニシキエース
△アカネオーカン
馬券はウィナーナナの馬単1着づけと、2着づけで流し。
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百万石賞は、格的にも実績的にもこのレース3連覇を目指すビッグドンが断然。4月のスプリングカップでは、マヤノテンザンに競り負けたばかりか、うしろからまくってきたナムラカイソクに内を救われ、まさかの3着。しかしその後A1特別を2戦して、ともに2着に4馬身差をつける危なげのない勝利。この大一番には万全の状態で臨むと見ていいだろう。
楽しみなのは、中央から転入初戦のA1特別を勝ったケージーダンシング。3コーナーからケイティクラシー、ミスエリエールと3頭でびっしり叩き合い、ゴール前でようやく振り切るという苦しい競馬だったが、9カ月ぶりの実戦であったことを考えれば、上積みが見込める。血統的にもレース内容からも、距離延長はプラスだ。
2000メートルを超えるレースでは、必ず押さえておかなければならないのがテンリットル。このレースは今年で4年連続の出走で、過去3年は1、2、3着。着順こそひとつずつ落としているものの、昨年はビッグドンからハナ+1馬身の差しかなかった。いつもどおり最後方追走から直線の追い込みに賭け、上位進出は間違いないが、その着順は展開次第ということになるだろう。
ほとんどこの3頭の競馬だろうが、3走前にビッグドンの2着があるマツノショウマを連下で押さえる。
印では一応ビッグドンが本命だが、オッズ的にはケージーダンシングから狙ったほうが妙味がありそうだ。
◎ビッグドン
○ケージーダンシング
▲テンリットル
△マツノショウマ