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斎藤修地方競馬雑誌「ハロン」編集長。「夕刊フジ」木曜発 売版に海外および地方競馬のコラム『Global&Local Racing』を連載中。ドバイワールドC、ブリーダーズC、それからシンガポールと香港の国際レースに毎年必ず足を運ぶのが最近10年ほどのライフワーク。1964年生まれ。

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佐賀の古馬戦線、勢力図一変か

 4月30日に行われた佐賀の古馬A1級による久住山特別(2000メートル)は、中央から転入緒戦のヤマノブリザードが圧勝、2着にも大井から転入したランノホシが入り、1番人気のオンユアマークは5着に敗れた。
 ヤマノブリザードはスタートでダッシュがつかず、後方から追走する展開。しかし向正面で仕掛けると一気に先頭に立ち、好位を追走していたランノホシに8馬身差をつけ、楽勝でゴールを駆け抜けた。
 ヤマノブリザードと言えば、2歳時に中央初挑戦となったクローバー賞をぼくは現地で見ていた。このときのことは、今でも鮮明に覚えている。
 ヤマノブリザードは、たしかタイキブリザードの初年度産駒で、このときはまったく注目されず8番人気にしか過ぎなかった。クローバー賞のレース後、検量室前に戻ってきたヤマノブリザードのもとに藤沢和雄調教師がすごい勢いで近づいてきて、下馬した川島洋人騎手に「タイキブリザードの調教師の藤沢です」と、いきなり挨拶していたのを端から見ていて、ちょっと驚いた。
 このレース、実は藤沢調教師はサンデーサイレンス産駒のマチカネアカツキという期待馬を出走させていた。2番人気ではあったが単勝オッズは2.2倍で、1番人気のアグネスソニックとの2頭の組み合わせで間違いなし、勝つのはどちらだろう、というレースだった。
 しかし勝ったのはヤマノブリザードで、マチカネアカツキはクビ差で2着、アグネスソニックがやや離れて3着だった。
 藤沢調教師はといえば、期待のマチカネアカツキが負けたことはさておき、タイキブリザード産駒が勝ったことのほうに大喜びしていたのが印象的だった。
 続く札幌3歳Sも制したヤマノブリザードは、12月を前に藤沢和雄厩舎に転厩。朝日杯FSでアドマイヤドンの2着と好走した。いや、藤沢調教師にとっては好走ではなく、悔しい敗戦だったかもしれない。
 中央所属としての勝利は5歳時のエイプリルSの1勝のみ。その後は和田正道厩舎、的場均厩舎と移り、中央では一度もダートを使われないまま佐賀へ転厩してきた。
 今回のレースを見るかぎり、むしろ中央でもダートを使ったらどうだっただろうと思わせるような強い勝ち方で他馬を圧倒した。
 そして1番人気のオンユアマークだが、昨年は九州大賞典を制し、今年は佐賀記念GIIIで地方最先着の3着と健闘するなど九州のトップに立っていた。今回はやや厳しいペースでの逃げになったとはいえ、ヤマノブリザードとランノホシに来られたところでまったく抵抗できずに後退し、5着に沈んだ。体調に問題があったなどの理由でもない限り、今回のレース内容では転入馬2頭に完全に覇権を握られたと言ってもいいかもしれない。

2006/05/02
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