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競輪界を代表する男子選手、ガールズケイリン選手にインタビューを実施します。他では聞けない素顔や本音、競輪にまつわるエピソード、今後の抱負などをご紹介します!

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姉を超えるその日まで|當銘 沙恵美選手

―女子オールスター競輪(GI)ガールズ決勝Bの優勝おめでとうございます。

ありがとうございます。久しぶりにシリーズリーダーだったので、すごく緊張しました。

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―最後は五味田奈穂選手(千葉・124期)をかわしましたが、レースを振り返っていかがですか?

併走する時間が長くて必死で最後まで抜けるか不安もありましたが、なんとか抜けて良かったです。

―初優勝は同じく500バンクの高知でしたが、宇都宮バンクには良いイメージはありましたか?

いえ、宇都宮は決勝に乗った経験がなかったので、決勝に行けるか不安な気持ちも大きかったです。レース前は結構不安になることが多いんです。

―2020年のデビューから、最近特に成績が安定してきていますが、ご自身ではどう感じていますか?

確定板に乗る回数が増えた実感はあります。ただ、今でも毎回どう走ろうかなと考えて緊張しますね。走る前にメンバーを見て、どういう展開になるかを予想して組み立てますが、やっぱりなかなかその通りにはいかないです。予想外の展開になった時は都度流れを見て対応しています。

―昨年は2場所以外全て決勝進出、さらに11月には2度の連続優勝もありました。かなり充実していたと思いますが、そのあたりはいかがですか?

2回優勝できたのは良かったですが、賞金を積み上げられなくてGIに出場できなかったのが悔しかったです。

―今年のオールガールズクラシックが初めてのGI出場でしたよね。走ってみていかがでしたか?

まだまだだなと思いました。やっぱり周りがみんな本当に強くて、自力では全然通用しない人達だなと改めて思いました。でもそれでもっと強くなりたいという気持ちが強まりました。GIはいつも以上に緊張しますし、みんなが強いので戦法としても自分ができることが少なくなってしまって、どう上手く立ち回ればいいんだろうってすごく考えました。何でもできる人達が多いのでどう戦うかが難しかったですが、今回はできるだけ前々に、というのを意識して走りました。

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―最終日は自動番組で初めてお姉さんの當銘直美選手(愛知・114期)と同じレースで走りましたよね。初めて一緒に走ってみていかがでしたか?

はい、初めてでした。最初は前を取りたくてSを狙いに行ったんですけど、姉の方が速くてSを取られてしまいました。結局姉の後ろになりましたけど、改めて強いなと感じました。練習で一緒に走っているのとは違う感じでしたね。私が踏み遅れてしまうところを、姉はもっと速いタイミングで踏んでいて、自分とレースの見えている感じが違うのかなと感じました。

―お姉さんとはレース前に何か話しましたか?

初日は自分の方が運良く着が良かったので、あまり指摘とかアドバイスはなかったです。練習してきたことをやればいいっていうようなことは言われましたね。最終日に関しては、姉が絶対負けないから!って感じで怖いなって思いました(笑)多分一緒に確定板に乗れたらいいとは思ってくれてたんでしょうけど、姉はそれよりも負けたくないって感じが出てました。私ももちろん勝ちたかったですけど、まだまだでした。普段は良い時もちゃんとすごかったねって言ってくれますし、反省点がある時はアドバイスもくれるので頼もしいです。

―お姉さんが自転車競技をやっていたのをきっかけに、自転車を始めたんですよね。

はい、自転車ってスポーツは姉が始めるまで知らなくて、自転車だったら自分もやれそうかなって思って始めました。学校も自転車で通っていましたし、楽しかったです。

―日本競輪選手養成所は3回目で合格とのことでしたが、受ける前はお姉さんのアドバイスで豊橋競輪にも行かれていたんですよね。環境は良かったですか?

そうですね、すごく良い環境でした。豊橋競輪ではガールズ選手の育成プロジェクト(T-GUP=豊橋ガールズケイリン育成プロジェクト)をやっていて、元選手の方に練習メニューも組んでもらいました。合格タイムを出せるようにサポートもしてもらいました。かなりキツい練習でハードでしたが、色んな選手からいっぱいアドバイスを頂いて結果に繋がったので、頑張って良かったと思いました。

―118期だと日本競輪学校から日本競輪選手養成所に変わったタイミングだったと思いますが、違いは感じましたか?コロナ禍でのデビューで大変でしたね。

姉からは厳しいと聞いていたのですが、髪の毛を伸ばしても大丈夫だったりと昔よりルールが緩和されていて、思ったほど厳しい感じではなかったので安心しました。コロナ禍という部分では、開催に行く度にPCR検査をしないといけなくて大変でした。でもデビューした時からその状態だったのでギャップを感じたりすることがなく、先輩方に比べたら逆に楽だったのかもしれません。体調に気を使わなきゃいけない感じはすごく大変でした。リモートでのインタビューや観客のいない開催も多かったですね。

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―競輪選手としてのやりがいや将来の目標を教えてください。

やっぱり練習はキツいですが、頑張れば結果に繋がるので頑張れます。まずは目標としてたくさん優勝したいです。姉ともまた走る機会が増えたらいいなと思いますし、いつか倒したいです!

―今年の残りのレースへの意気込みと、これからの目標をお願いします。

1着の回数を増やしたいですし、自力で戦えるようになりたいです。自力に強いこだわりがあるわけではないんですけど、良くても悪くても自分で納得できる方が良いと思っているので、それならそういう戦法を増やしても良いのかなと思っています。

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※インタビュー / 太田理恵
東京大学 大学院卒、GIでは自力選手のタイムを計測。 モデル出身で、現在は競輪MCや毎月のコラム執筆を中心に活動する。 ミス・ワールド日本大会2014,2015,2020特別賞受賞。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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2025/09/12

ケイリンも、推し活も|小坂 知子選手

―女子オールスター競輪(GI)ガールズ決勝Aの優勝おめでとうございます。
中野選手(中野咲選手・愛知・110期)が人気でしたが、好位置から差しましたね。

ありがとうございます。
誰かしら動くとは思っていましたけど、良い位置が取れて良かったです。

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―途中で併走になった時はどんな心境でしたか?

早くタレてくれ!って思いながら、(先行していた)咲ちゃん頑張れ!と思っていました。

―最後は抜けるだろうという感触はありましたか?

意外に脚は溜まっていましたし、こういう時じゃないと優勝はできないと思って頑張りました!

―連日いつも通りSを取ってのレースでしたね。S取りがかなり多いですが、その組み立てがご自身の戦略ですか?

そうですね。自分が1番戦いやすい戦法なんです。Sを取って誰かを迎え入れて追走するか、誰も来なければ腹をくくって自分で行くかのどっちかですね。デビュー当時から上手いことSが取れて、自分でも「出れちゃった」みたいな感じだったんです。最初は学校(日本競輪選手養成所)の競輪の練習で色々試しましたし何をして良いか分からなかったんですけど、結果的に今の戦法に辿りつきました。

―勝率や連対率も上がってきていますね。
今年は6月の静岡に続き2回目の優勝ですが、心境はいかがですか?

裏開催が多かったり、メンバーが薄かったりして運が良かったのもあると思います。
でも年に2回優勝するのは初めてなので、すごく嬉しいです!

―個人的には6月の防府の2日目に、五味田選手(五味田奈穂選手・千葉・124期)相手に飛びつくかと思ったら突っ張って押し切ったレースが印象的でした!

ありがとうございます。五味田さんはダッシュが苦手って聞いていたので、あそこで出させたら逆に内に詰まって終わっちゃうと思いました。突っ張れるところまで頑張ろうと。33バンクだし何とかなるだろうと思って走りました。

―かっこよかったです。今後もチャンスがあれば自力で戦いたいですか?

いえ、正直そこまで出したくないです(笑)
誰かに頑張ってもらって良い位置を取りたいですね。いつも通りのスタイルで、でも自力もいつでも出せるように準備はしておいて、出せるところでは出して、良い着を獲りたいですね。

―レース以外の休日はどんな風に過ごすことが多いですか?

趣味はあまりないので、たまに飲みに行くことを生きがいに頑張ってますね(笑)
本当に丸1日空いている時でないとできませんが、お昼から飲むのも好きです!

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―小学校から陸上をやっていたそうですが、卒業後は講師としても働かれていたんですよね。

はい、陸上は趣味でやっていて正直あまりやりがいはなかったです。でも体力はあったので、どこかで活かせないかと思い、競輪にたまたま出会ったので挑戦してみました。

―選手を目指した時の周囲の反応はいかがでしたか?

あまり競輪に馴染みのない地域だったので、「へ~そうなんだ、頑張れ~」といった感じでした。目指した頃はもう大人でしたし、両親は競輪の危なさもあまり知らなかったようなので、反対や心配はありませんでした。自分で目指す前に下調べをしたら、競技人口も少なくて、選手の層も薄めで、挑戦できるなって軽い気持ちでした。始めてみたらキツかったですけどね(笑)

―デビューした2013年からガールズケイリンの変化は感じますか?

女子のレベルがすごく上がっていて、ついていくのに必死です。振り落とされないよう頑張るしかないです。新人選手も増えているので、過去の映像を見て研究しています。
レースの戦い方はあまり変えていないですが、ウエイトを前よりしっかりやるようになりました。あとは自転車に力を伝える方法が少しずつ分かってきたのは大きいですね。もともとモチベーションはあまり上下がない方なので特に意識せず、淡々と仕事だと思ってやってるイメージですね。

―小坂選手と言えば柴崎淳選手(三重・91期)の応援のイメージも強いです!応援しようと思ったきっかけや好きなところを教えてください!

最初はあまり競輪界や選手のことを知らずに競輪界に入って、岐阜の開催の時に初めて見たらビビッと来て調べたら「柴崎あっちゃん」でした。
好きなところは見た目も含めて全てです!

―同じ競輪選手同士で応援するというのは珍しいですよね。

そうですね、でも最近でもやっと周りでも増えてきましたね!
競輪界はイイ男がいっぱいいますからね(笑)

―SNSで大きな横断幕を用意して応援しているのを見ました。

ファンの方って結構色んなことにお金をかけてるじゃないですか。私は同業者なので車券も買えなくて見ることしかできないので、そういうところしかないなって思って自分が貢献できることを考えました。

―ご主人(元競輪選手の吉田将成さん)公認での応援とのことですが、ご主人とはレースの話はされますか?

最近はあまりないですね。自分が比較的いい感じで走れているから特にないんですかね?
着外のレースとか変なレースをすると「やっぱりあそこは」とか言われて話すぐらいです。たまに相談することもありますが、レースというより練習の内容を聞いて参考にしたりアドバイスをもらうことが多いです。

―現在の練習環境はいかがですか?

環境は良いと思います。慎平さん(元競輪選手の加藤慎平さん)のジムを自由に使えて、岐阜はウエイトルームやバンクも使えますし不自由はしていません。ジムでは1人だけですけどトレーナーとして見たり、元陸上部なので中学校の陸上部を見ています。教えることで勉強になりますし、自分でも考えさせられることもあります。講師の時とはまた別の感覚ですね。

―やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

練習で上手く漕げた時や、追走でも捲りでもちゃんと決めた内容ができた時はやってて楽しいです。女子が少ないので基本男子と一緒に練習することが多くて、ちゃんとついていけた時はやっぱり嬉しいです。キツいですけど、男子と練習をやることで、レベルは上がると思います。ただ脚力って意味では男子選手とやって強化はできるんですけど、たまに自力を出す練習もしないとって感じです。

―ガールズは男子ではルールが違いますが、そのあたりはレースになったらご自身の戦略で対応できていますか?

ここで横をやれたらいいのになって思う場面は多々あります。併走されて詰まりそうな時に横ができれば良いだろうなとか。

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―レース中に併走になりそうな時は、どう考えて走っていますか?

併走していてタレてきそうな子であれば我慢(して併走)することもあります。相手がカマしてくる場合は、その番手の選手がついてきそうだったら前に踏んで千切れるようにしたり飛びついたりと、考えながらやっています。上手くいく時といかない時がありますが、相手を見ながら特性や過去のレースを見て対応しています。

―今年の残りのレースへの意気込みと、これからの目標をお願いします。

地元に貢献できる走りをしたいので、地元の岐阜競輪で1着を獲って優勝もできるよう頑張ります!
まだ完全優勝をしたことがないので、今後の目標は完全優勝をしてみたいです!

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※インタビュー / 太田理恵
東京大学 大学院卒、GIでは自力選手のタイムを計測。 モデル出身で、現在は競輪MCや毎月のコラム執筆を中心に活動する。 ミス・ワールド日本大会2014,2015,2020特別賞受賞。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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2025/09/09

未来の近畿を先頭で引っ張る|寺崎 浩平選手

ついにGIのタイトルを獲得した寺崎浩平選手(福井・117期)。
これまで近畿勢の先頭で積み重ねてきたその走りが、今回ついに報われました。
決勝で番手を回ると決まった時の想いは。そして今後の目標は。様々なお話をうかがいました。

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―オールスター競輪(GI)優勝おめでとうございます。

寺崎:ありがとうございます。

―優勝直後は実感がないというようなお話もされていましたが、1週間経っていかがですか。

寺崎:優勝の実感は湧きました。でも今はもう先を見据えています。地元での共同通信社杯(GII)もありますしレースは続くので、それに向けてしっかりトレーニングをしなきゃな、と取り組んでいるところです。

―優勝してから、周りからの祝福はいかがでしたか。

寺崎:たくさんの人におめでとうって言ってもらえて嬉しいですし、ちゃんと近畿でやってきたことが認められた嬉しさもありました。
自分がやってきたことが間違いじゃなかった、っていうことを実感しました。

―今回のオールスターに関してはファン投票15位でした。年々順位も上がって、今回はオリオン賞からのスタートでした。ファンからの評価はどう感じていらっしゃいましたか。

寺崎:やっぱりそれは嬉しかったです。ただ更に上を目指して、もっとファンに認められるような走りをしていきたいと感じましたね。

―今回、最初の2走は大きな着が続き、3走目からは1着を並べました。何か開催中に修正できた部分があったのでしょうか。

寺崎:もともと僕はナイターが得意じゃないんです。それでちょっと函館への移動の疲れもあって、最初の2走は思ったような走りができなかったんですけど、3走目からはその部分が整ってきました。あとは最初の2走と違って3走目はそこで負けちゃうと勝ち上がれない番組だったので、そういう意味でも3走目は気持ちが更に入りました。

―となると状態自体は入る前から問題はなかったんですね。

寺崎:はい、仕上がりとしてはすごく良かったと思います。

―準決勝を終えて近畿勢が4人勝ち上がりを決めました。改めて並びはどのように決まったんでしょうか。

寺崎:準決勝を勝ち上がった時に脇本さん(脇本雄太選手・福井94期)が「番手を回れ」って言ってくださって。その後古性さん(古性優作選手・大阪100期)も同じことを言ってくださいました。話す前は自分が前で頑張るという気持ちだったんですけど、そういう風に言ってもらえたことで番手を回ろうっていう気持ちになりました。

―仮に脇本選手から番手を回れと言われなかった場合、自分から「番手を回らせてください」ということを言うつもりはなかったんでしょうか。

寺崎:はい、それはなかったです。実は高松宮記念杯競輪(GI)の時も脇本さんが番手を回れって言ってくださったんですけど、その時は断ったんです。

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―おお、その時もそういうお話があったのですね。ではその時は断って今回は受け入れたという判断には、どのような気持ちの違いがあったのでしょうか。

寺崎:うーん...これはなんと言ったらいいのか凄く難しいのですが、前回の時と脇本さんの真剣度合いというか、脇本さんの圧というかなんというか、そういうものが違う気がしましたね。今回言われるのが2回目で、「今回はお前が獲る番だぞ」という感じが、脇本さんから伝わってきたのもありました。今まで決勝でやってきたことが認められたなって僕は思いましたし、そのチャンスをものにしたいと感じたんです。

―寺崎選手自身の中では、近畿は脇本選手や古性選手をはじめ層が厚い中で、どこかで「そろそろ自分もGIを」という気持ちはありましたか。

寺崎:やっぱりGIを獲りたいという気持ちはずっとありましたし、自分の後ろにつく人が一番強いので、そこを振り切らなきゃって思いもありました。
その中で自分のレースをして、いざ勝てるかってなるとすごく難しいですし、葛藤もあったりはしました。

―やはり理想としては自力で戦っての優勝という感じではあったのですね。

寺崎:そうですね。理想は自力で勝ちたいですし、勝っていけるような選手にならないといけないと思っています。

―ただ今回はそういう経緯があっての番手戦となったわけですね。番手回りが決まってからの精神状態はどうでしたか。

寺崎:思ったよりもすんなりとリラックスできていましたね。先頭でやるときの方が失敗できないというか、後ろに脇本さんや古性さんが付いているので、自分のミスで失敗できない緊張感があります。今回は意外と冷静でした。もちろん違う緊張感はありましたけど、もう腹を括ったという感じです。

―その決勝戦は古性選手がS取りをしました。近畿勢の作戦としては、前からのプランだったんですか。

寺崎:前のパターンもあったのですが、元々は中団になる予定だったんです。でもどの並びでも脇本さんが先手を取って仕掛ける作戦ではあったので、僕はそれを落ち着いて見ていました。

―結果的に前が取れてからの脇本選手のツッパリ先行となりました。後ろに付いていてどう感じましたか。

寺崎:もう赤板から感じたことないようなスピードでした。独特のピッチでどんどん踏み上がっていく感じで、どこまで踏み上がっていくんだろうと思いましたね。

―今までにない経験だったのですね。

寺崎:はい。練習を一緒にして後ろに付かせてもらうこともあるのですが、その時とレースとでは全然違いました。本当にすごいピッチだなと。

―その脇本選手の気持ちに応えてバックでは自力に転じました。そこからゴールにかけてはどんな気持ちで走りましたか。

寺崎:残り2周から全然緩むところがなかったので脚はきつかったですし、直線も物凄く長く感じました。
ゴールした瞬間はホッとしたのが一番強かったです。GIを獲れた、というよりもホッとですね。近畿の番手を任されてそこでしっかり決められた安心感もありました。

―脇本選手とゴール後、肩を組むシーンもありました。その時はどんな言葉を。

寺崎:いや~もう覚えてないですね。笑 でもとにかく僕が脇本さんに「ありがとうございます!」ってのを、めちゃくちゃ伝えました。
敢闘門で古性さんからもおめでとう、と言ってもらえましたし、南さん(南修二選手・大阪88期)も含めてのワンツースリーで、近畿としてベストな走りができたと思います。

―表彰式の時では函館のファンから寺崎コールも起きていました。その光景を目にしてどうでしたか。

寺崎:すごく嬉しいですし、こんなに応援してもらえるんだ、って本当に嬉しかったです。

―それはやっぱり今まで寺崎選手が近畿の先頭で頑張ってきたからこそだと思います。

寺崎:今までの自分の頑張りを認めてもらえたんだなと感じましたね。

―その後は近畿勢での胴上げもありました。いかがでしたか。

寺崎:いつも僕は胴上げする側なので初めてでしたね。笑
こんなに上がるんだって思いました。体感的には思った以上にかなり高く上がった気がしてちょっと怖かったですね。

―寺崎選手といえば昨年はGIの決勝では大きな着が続いていた中で、今年に入ってはGIの表彰台にも乗っていました。どんなところに目標を置いていたんでしょうか。

寺崎:やはりGIを獲得することが目標でしたね。昨年末くらいから良い流れのまま今年に入って結果もついてきて自信もありましたし、GIの制覇を狙っていました。
毎回獲るぞ、という気持ちで臨んでいましたね。

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―その中での制覇ですが、意外にもGIIIの制覇がないんですね。初めてのグレード優勝がGIというのはいかがですか。

寺崎:今までGIIIや記念を獲ったこともなかったですし、自分としてもまずは記念を獲りたいという気持ちだったので、それよりも先にGIを勝つことができてびっくりしています。あと今回獲れなかったら、もう二度と獲れないだろうという気持ちでもいました。このワンチャンスをものに出来て本当に良かったなと思います。

―そのチャンスが来た時にものに出来る自信はあったんですよね。

寺崎:はい、普段からしっかり練習をしている自負はありましたし、脇本さんや古性さんからも練習でめちゃくちゃ強いと言われていました。
練習の力を出せていないとずっと言われてきていて、まだ全部は出せてないですが、今は8割ぐらいまで出せるようになったのも大きいですね。

―あとは寺崎選手は約2年前に競技を引退されました。それから競輪への向き合い方はなにか変わりましたか。

寺崎:めちゃめちゃ変わりました。セッティングやフォーム、乗り方まで全部変えました。その中で去年ぐらいから自分の中で「これだ」というのが見つかったんです。
やっぱり「競輪」は捲りだけでも先行だけでも勝てないですし、そこをうまくミックスしながら、位置を取る時は取らないといけないし、やっぱり古性さんのように何でもできるようにならないと、今の競輪は厳しいと思うのでそのあたりを意識するようになりました。

―今後はタイトルホルダーとしてファンから見られます。

寺崎:タイトルホルダーだからと言って、僕がやることは何も変わらないですね。一戦一戦、目の前のレースでしっかりと内容が伴った良いレースをして、結果を出せるようにすることです。次は自力でもGIを獲りたいですし、挑戦者というのは変わらないので、自分がしっかりとレースをしていればまたチャンスが巡ってくると思うので、その時にまたそのチャンスを掴めるようにしていきたいです。

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―グランプリ出場も決まりましたがいかがですか。

寺崎:まだ全然そこに関しては何も考えていません。
まずは地元のビッグレースもありますし、今後もGIは続くので、まずはしっかりと目の前のレースに集中します。

―今後近畿勢の中ではどのような存在を目指したいですか。

寺崎:やっぱり近畿といえば脇本選手と古性選手なので、その間に割って入る存在になりたいですし、近畿を先頭で引っ張っていける選手になりたいです。

―今後も期待しています。では最後に、オッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。

寺崎:オールスターは皆さんの投票のおかげで、オリオン賞に乗せていただきありがとうございます。そのおかげで優勝まですることができました。
本当にありがとうございました。今後も応援よろしくお願いします。

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※インタビュー / ナッツ山本(なっつやまもと)
公営競技の実況に憧れ、一念発起し脱サラ。2022年別府競輪と飯塚オートレースの実況でデビューを果たすことになった期待の新星。
まだデビューから間もないが、競輪中継の司会も経験し徐々に活躍の場を広げつつある。星の観測と手品が趣味。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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2025/09/01

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